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Go high Go! We are MiASYS!  作者: 黒龍
2年目
105/561

103:東京から打ち合わせ

『おいす~、ちょうどええタイミングでかけてくるやん。こっちからそろそろかけようかと思っとったところやわ。ほんで、早速やけど、持ち時間30分でアクティブにいくのが一番やなって思ってるんやけど、どう思う?』

「そうだね。やっぱり、いつも通り、〈フラトゥ〉はボーカルも振りありで、沙良由佳にはあおりを入れてほしいなぁってところなんじゃない?あとは、ダンストラックで一番新しいものと、あとは……」

『由佳は〈インフォ〉入れたい。衣装もインフォのBがいいかな』


 話の途中で珍しく由佳が話をはさんできた。たしかに、インフォはアップチューンのではないけど、盛り上げていくのには十分かな。ただ、コールは入れにくい曲にはなるけど……。


『亜稀鑼は何か考えてることあるん?』

『うーん、せやな……。しいて言うなら、ブレイクで〈This is Love〉と〈Ready or Not. I here you〉がええわ。さすがにいつもの感じでライブってなるとしんどいと思う。これが翌日にライブがないって言うなら、もっと派手に行ってもええと思うんやけど』


 あぁ、なるほどね。私は別に構わないんだけど。


「亜稀鑼は、誰のスタミナの心配をしてるの?」

『そういうわけとちゃうんやけど、ボーカルの肺活量が少し心配かなって。美桜姉のことやから、〈フラトゥ〉も振り付けありって考えてるんやろ?やとしたら、やっぱり、ブレイクはいるんとちゃうんかなとは思うんやけど』


 まさか、ボーカルで意見が割れるとは思ってなかった。そんなことは今まで少なかったしね。


『翔稀の言う通りさ、一回だけ試しでやってみて、あかんかったら戻そうや。それが一番やと思うわ』

『ほんなら、〈フラトゥ〉をトリに持ってくるとして、頭はどうする?いきなりダントラでブイブイ言わせるのはどうかなとは思ったんやけど……。やとしたら、〈インフォ〉になるか?』


 ……あっ、一曲だけミアシスらしさ全開の曲があるじゃん。


「翔稀、ふと思ったんだけどさ、〈カモンミアシス〉を入れちゃダメかな今までは、尺の関係で入れてなかったけど、あえてで入れたらどうなるかなって」

『でも、それをすると、パフォーマンス時間が短くなんで』

「それなら、苦手なトークをカットしたら?私は派手なパフォーマンスしたいけど、膝のことがあるから、手短にしたいなぁなんてわがままを言うけど」

『ほんなら、二人のソロ曲じゃなくて、〈仮面舞踏会〉はこれを2曲目に入れて、トークを挟んだあとに、〈インフォ〉、あとは……』

『由佳は〈流星〉でもええ気はする。最近、パフォーマンスに重点を置きすぎて、新しい曲の割には、あんまりやってなかったやん。やからありかなって』


 あぁ、それが残っていたか。もう1曲何か欲しいと思っていたけど、由佳はちゃんと曲を覚えていたか。


『由佳、それやったらさ、〈流星〉のあとに〈仮面舞踏会〉を入れて、中世の世界を演出してもええんとちゃうかな』


 ミアシスの問題点と言えば、ライブのコンセプトを何一つ作らないところ。みんな「ただ盛り上げたらいい」というような雰囲気があるのは事実。だから、ちょっとライブのセットリストが決まりにくいところはある。……まぁ、そこがミアシスらしさって言っちゃえばミアシスらしさなんだけど。


『美桜はどう思うん?』

「私は由佳の意見に賛成かな。沙良の意見ももちろんありなんだけど、流星が流れました。一度解散して、また集まって舞踏会を始めます。みたいな印象になる気がするのよね。それなら、由佳が言うセトリにして、舞踏会が終わりました。外に出たら流星が流れています。いい雰囲気で次に行けますね。って言うのが見えるんだけど、どうだろう」


 私の提案に、画面越しのメンバーの顔が『あ~』というような顔になる。


『それでええやん。ってことで、2曲目と3曲目は決まりな。ほんなら、流星が終わったら〈インフォ〉か?でもなんか、夢見気分やったのにあまりにも現実に引き込まれるな。なんかワンクッションは欲しいよな』

『夢から現実に引き戻すんやったら、〈ドリームダンス〉ちゃうか?最初は夢やけど、最後は一気に現実を突きつけられるし、終わった後に〈インフォ〉のやけくそ感で入れるんちゃう?』


 あぁ、亜稀鑼にしては名案。それで行こうよ。


『なんなん、亜稀鑼のくせに今日はやけに冴えてるやん。なんかあったん?』

『別にええやないか。いつもちゃんと考えてやってます~。まとまるんが遅いだけで』

「はいはい、亜稀鑼も沙良も喧嘩はしない。私も亜稀鑼の案に賛だし。何かいい形でって言われても、私も浮かんでなかったから。で、そのあとは、トークを挟んで〈フラトゥ〉でもいいんじゃない?」

『理屈を詰めたら案外簡単や。ええやん。ほんで、練習すんのは、金曜と土曜日だけか。まぁ、ボーカルと交わるところはないから大丈夫やろ。ほんなら、美桜、これは田村さんに渡しとったらええんか?』

「そうだね。そうしてもらえるとありがたいね。音源をロムに焼いてもらわないといけないから」

『了解。ほんなら、今日はこれくらいやな。美桜、仕事終わりやのにすまんな』

「いいよ別に。こうしなきゃいけないのはわかってたし。そしたら、また明日によろしくね~」

『はいは~い、お休み~』


 こんな感じで、私が東京にいるときに打ち合わせとなると、こういう形になる。これがまれに打ち合わせと違う形になっていたりすることがあるから、少し焦るところがあったりする。

 まぁ、今回は大丈夫でしょう。さぁ、今日は疲れたし、ご飯食べて寝ようっと。


 そこから、大阪に戻って、しっかりとミアシスのメンバーと振り合わせをして、ライブもしっかりとこなして、実績を残していく。

 あとは、今作っている曲たちをしっかりと私たちのものにすること。

 そのためにも、ここから3年目の私たちがあわただしくなることだろう。

このお話で2年目のミアシスは完話です。次話からは3年目の春からお届けいたします。

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