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【完結】幼馴染の彼女は隷属された囚われ聖女。魔王の俺は絶対この国許さない!  作者: 安ころもっち
第二章・魔王vs魔王

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07 恋話

Side:真理


今日も私は魔窟へと潜っている。


リザと茉莉亜まりあお姉ちゃん、そしてイザベラちゃんと一緒に西の魔窟に潜っていた。


本当は王都の魔窟へ行く予定だったけど、エラシス領の領主様が完全バックアップで魔窟の横の宿泊施設を貸し切りにしてくれている。なんでもエステマちゃんの協力者だそうだ。


そして今までは私とリザがペアリングして潜っていたが、今は私だけのけ者だ。


だが茉莉亜まりあお姉ちゃんとイザベラちゃんは魔力だけ上げてきたので、レベル上げが必要不可欠だ。これは仕方ないことなのだ。

私は少し寂しさを感じながらもひたすら結界を作り出し、二人を守るため魔力を全開で放出し続けていた。


実は『解放』を使った際に、かなりの枯渇を感じたと同時に、私の中で何かが変わった気もしていた。常に体の中から魔力が溢れ出るような感じで自然と強い結界をロスなく発動できるようになっていた。

今いる西の魔窟のかなり深い深部のダークオーガやキメラゾンビ、爆発岩石といった魔物の強い攻撃も簡単に弾いてしまえるほどだ。これが私の中の魔力が強くなったのか、首輪が外れたからなのかは分からない。


だがその結果、リザはまるでソロで狩りをしているように自由に魔物を狩り続けている。

そして数日籠っただけなのに私は新たに『聖杯』という魔力がどんどん回復してゆくスキルを覚えてしまった。

それを良いことに私は『結界』『ホーリーライト』で魔力をガシガシ削ってから『聖杯』で回復というルーチンをひたすら繰り返してゆく。なんだか自分の才能が怖くなってしまうよね。


真司が自分はチート持ちだと言ってたけど……

どうやら私もチート持ちだったみたい。

私はこの世界を救う聖女……物語の主人公になったみたいで嬉しい。


私が強めに『ホーリーライト』を使うと魔物たちがどんどん無気力になったように動かなくなるので、それをリザがどんどん狩ってゆく。だから修行の時間はほとんどを魔窟内の移動に費やすようになっている。

悪い魔物はいねがー!と追いかけている感じ。


その甲斐もあって茉莉亜まりあお姉ちゃんの方もぐんぐんレベルが上がっているようで『超回復』という範囲回復するスキルを覚えていた。とっても癒される暖かい光でお姉ちゃんにぴったりだ。

そしてもう一つ、『祈祷』という対象者の能力値を底上げするいわゆるバフ効果っていうの?そんな便利なスキルも覚えてしまった。リザにそれを使ったらいつも以上のハイスピードで魔物を屠っていた。

もちろん『ホーリーライト』も使っているが魔力消費が多いので、使いすぎると動けなくなってしまうのでほどほどにしているようだ。


そしてイザベラちゃんは死体を操る『輪廻』というスキルと『死の記憶』という死体から生前の記憶を読み取るというスキルをもっているらしいが、その『輪廻』のスキルを使ってリザが倒した魔物を使役して戦わせていた。

そして今ではその力が上がったようで『輪廻の輪』というスキルになり、使役した魔物の死体が凶暴化して暴れていた。まるで魔王メビオスに操られていたミーヤちゃんの様に……


私はあの時の真司の事を思い出しちょっと胸が痛くなった。


リザは「ランクアップしたのですね」と言っていたが、ランクアップとかそういうこともあるのだと少しだけ羨ましくも思った。私のスキルもランクアップしないかな?


そのイザベラちゃんの操っている魔物は『ホーリーライト』を使っても私が敵と認定しなければ弱体化はしないので、操っている魔物も充分に戦力になる……はずだった。

私たちの狩りの速度が速すぎて、倒しては進みでほぼ走って移動となるため、操っている魔物はただただ赤い目を光らせて着いてくる不気味な集団になってしまったから途中でやめていた。


それでもイザベラちゃんは懲りずにリザに倒された魔物を操り、それを戦わせてはその場に放置していた。先へ進んでも暫くはそのスキルは継続されるようで散々戦ってボロボロになりながら、最後はそのまま倒れ魔窟に吸収されるようだ。

ちょっと残酷な方法だが着いてこられるよりはましだし、所詮は魔力の塊から発生した魔窟の一部のようなものだ。何度も繰り返しスキルを使うことで魔力を上げるためには必要な作業である。


そんな感じでレベルアップが進む中、私は毎晩不安であまり眠れていなかった。

今ごろ真司はどうしているだろう?折角一緒に居られると思ったのに……今頃はエステマちゃんと一緒に修行してるんだよね。そう思うと胸が苦しくなってしまう。


絶対に無いと言ってくれた真司。

でも悪いけど男の子ってほら……色々あるじゃない?魔が差したとかさ?


それにエステマちゃんだって女性だし、ちょっとふらりと間違っちゃう場合もあるかもしれない。真司はカッコいいし……信じているはずなのにそんなことを考えてしまう。


「真理様!」

突然の声にビクっとしながらも自分を中心に結界を広範囲で広げる。


私達に近づいて来ていた魔物を結界外に押し出してゆく。当然リザたちには無反応の結界だ。壁いっぱいに広がった結界が魔物を押しつぶしてゆく。イザベラちゃんが使役していた魔物諸共……突然だったからね。


「真理様、どうなされたのですか?」

「いや、ちょっと考え事を……」

恥ずかしくてちょっと顔が火照る。


「真司様とエステマ様のことですか?」

「ふぐっ」

リザが鋭すぎて怖い。


「真司様なら大丈夫ですよ?それにエステマ様の事も信じてあげてくださいね。あれでも魔王を完全に倒すまでは強くなることで頭がいっぱいのようですから……それに他にちょっと気になる方がいるようですし……」

リザがふふっと笑いながらエステマちゃんの個人情報を暴露していた。


何それ!あのエステマちゃんに思い人?気になりすぎる!


「その話!聞きたい!」

私は結界の力をさらに強めリザに恋バナを求めにじり寄っていった。


「バレてしまっては仕方ないですね!エステマ様は私と相思相愛なんですよ?」

そんなことを言うイザベラちゃんを無視して、魔窟の床に魔法の袋から取り出した大きな敷物をおいてパンパンと手で叩きリザたちを呼び寄せた。


「まあ座って座って!」

そう言いながら私は気付いてしまった。


私に足りていなかったものはこれだろうと……


私は有り余る魔力で結界を何重にも重ね掛けして安全地帯を確保し、近づいてくる魔物達を圧搾しながらそう思っていた。やっぱり女子会で恋バナが必要なのだ!

呆れる私を見ながらリザは隣に腰を落とし話してくれた。


エステマちゃんが以前、「西の領主がちょっと俺を落としにかかってきている。絶対俺に気があるんだよな。困ったな。俺も魔王を倒すまでは恋とか考えられないし?」と通信具で言っていたことを……

それ以後も何度か「困っちゃうよな」的な迷惑な連絡が来ていたという。その声が妙に弾んでいたのでおそらくエステマちゃんも満更では無いとリザは考えているらしい。


そうか、この西の魔窟があるエラシスの領主……あの優しそうな気の利くおじさ……お兄さん?髭はやしてるけど絶対まだ若いよね?あれかーそうかーうん。いいかも。


久しぶりの恋バナという女子会定番トークに気を良くした私は、続いてリザの話を聞いてみた。

リザは12の頃から城に務めているので全くそんな感情も湧かなかったと。強いて言えば茉莉亜まりあお姉ちゃんのことは大好きだと言っていた。茉莉亜まりあお姉ちゃんも嬉しそうだった。


それを聞いてイザベラちゃんがふふんと謎の笑みを浮かべていた。

そして「私はねー」とエステマちゃんへの愛を1時間程度話し出したのでやっぱり、このメンバーの時に恋バナはやめておけば良かったと後悔した。


話の途中で茉莉亜まりあお姉ちゃんが「私はみんなが大好きよ?」と言ってくれたので、ほっこりとしながらもまた狩りに戻るきっかけができてホッとした。


茉莉亜まりあお姉ちゃんはみんなのアイドルなので絶対に男の人とは付き合わないでほしい。とバカな事を考えながらさらに下層へと潜っていった。


先はまだ長い。せめて茉莉亜まりあお姉ちゃんが常時『ホーリーライト』を連発できる程度の魔力はほしい。足を進める私たちはまた階層のランクが上がったことを感じる。

初めて見るデビルカラパイヤと言うらしい赤く大きな角を持った黒い牛?のような魔物の群れと一緒に、地竜という固い甲羅に覆われた緑のドラゴンが出てきたから……


この魔窟はどこまで続いているのだろう?そう思いながらも効率よく結界を出現させ、リザが軽やかに無双するのを見守っていた。リザから前に一度だけ見た衝撃波のようなものを何度か使い、デビルカラパイヤは全滅した。

地竜には何度か拳を叩き込んで倒してしまった。この階層の敵でもリザには余裕がありそうだった。


私は周りに魔物がいなくなったのを確認すると、リザに衝撃波の事を聞いてみる。前回ははぐらかされたけど……今度は絶対に聞いておきたい!


「ふふ。『衝撃刃しょうげきは』というスキルですよ。そんなに気になりますか?」

「うん!リザ、カッコよかったよ!」

「ありがとうございます」

衝撃刃しょうげきは!名前までカッコいいスキル!私もそんな攻撃に特化したスキルが欲しいと強く願った。もしかしたら神様が願いを叶えてくれえるかもと思いながら……


その後も危なげなく修行は続いてゆく。

新しい階層に入ると遅くなっていたレベルアップも少し早くなったようで茉莉亜まりあお姉ちゃんもイザベラちゃんも嬉しそうだった。


そんなイザベラちゃんは首を刈り取られたデビルカラオアイヤを使役してまたがっていた。

どうやら乗り心地が悪く首がないため掴まるところもないので安定しないと諦め、リザに綺麗に殺してもらうようにお願いしていたが「自分の足で歩かないと耐久値も上がらないのでダメです」と言われ諦めたようだ。


何気にあの元国王、魔王メビオスに何らかの形でも良いから一撃を食らわせたいと強く願っているのがイザベラちゃんだからね。

そんなこんなで修行の日々は続いていった。



所持スキル

――――――

佐野真理 ジョブ:聖女

――――――

『結界』全ての攻撃をはじく光の盾

『回復』治癒の光で他者の身と心をを癒す。

『状態異常回復』体内から全ての毒素を取り除く除毒の光

『解放』すべての束縛からの解放

『聖杯』天から授かる聖なる光で自らの魔力を満たす。

『ホーリーライト』聖なる光により邪を滅する


――――――

佐野茉莉亜まりあ ジョブ:聖女

――――――

『自己回復』自己の再生能力を極限まで高めた神の力

『ホーリーライト』聖なる光により邪を滅する

『超回復』周囲に注ぐ治癒の光で他者の身と心をを癒す。

『祈祷』対象者へ力を分け与え能力を生む祈りの力


――――――

イザベラ・フォンターナ ジョブ:生者

――――――

『輪廻』死した魂を蘇らせ使役する闇の力

 ↓ Rank up!!

『輪廻の輪』使役した死した魂の闇を増加させる束縛の力

『死の記憶』対象となる死した者の魂の記憶を読み取る対話の力


――――――

リザ・サイレインス ジョブ:吸血鬼

――――――

『状態異常無効』あらゆる状態異常を無効化する

『肉体強化』瞬間的に魔力による筋肉補正をかける

『吸血』他者の血を取り入れることで魔力を奪い取る

衝撃刃しょうげきは』指定した範囲を粉砕する衝撃の波

『???』????????????

――――――

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