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<ティフェレト編>43.新生レヴルストラ

43.新生レヴルストラ



 「え?!そのレーノス・ムーザントってリュラーは既に亡くなってるんじゃなかったけ?」


 「そうです。元々レーノスは僕らの師であるゼノルファス・ガロン、そして僕たちと共に王直轄のリュラーとして王の護衛に努めていました。元々は今よりも戦争が激化していたグコンレンに対して、時に王の護衛、時に騎士隊と共に戦線に赴くという任務を行っていたのですが、王政が少しずつ変わっていくにつれて内乱が多くなりました。最初は重税化され生活が苦しくなった中流層と貧困層が街の至るところで平和的な抗議デモを始めていました。それに対し一部の騎士隊がデモを行なっている民衆を攻撃し半数以上の死傷者が出て、残りも投獄されるという事件が起こったのです」


 「ひどい‥‥」

 「人間とは愚かな生き物だな‥‥」


 「そうですね。本当にそう思います。そしてそれをきっかけにして民衆側も過激化していったのです。その当時、リュラーは僕と姉さん含めて6名おりました。僕らふたりに加えゼノ、レーノス、よくご存知のナザ、そして現在はスメラギ氏の護衛となっているルーナです。至る所で内乱が起こり、それを鎮圧するために僕たち6人のリュラーは駆り出されていましたが、民衆の怒りはもっともで僕たちリュラーの中でも次第に意見が割れ始めたのです」


 「どんな風にだい?」

 

 「王を信じる側と王に疑念を抱いている側です」

 

 「当然、ナザは王を信じる側ってことかい?それ以外は?」

 

 「はい。ナザは王がどのような人格の持ち主でも関係ない、王という存在に対する護衛だという考え方でしたから、話にならなかったですね。一方でレーノスや僕たちは王に疑念を抱いた側、ルーナは中立の立場でした」


 「君の師のゼノルファスはどうだったんだい?」


 「ゼノはそれを冷静にまとめようとした立場でした。元々リュラーのまとめ役でしたので、あくまで中立の立場でリュラーの秩序と尊厳を守る行動を優先させるべく、自身の考えは押し殺してそのような立場をとっていたのです。中立の立場といっても、ゼノは下手にリュラー間で争いにならないようにする仲介役、ルーナはどちらにも興味がないといった感じでした。彼女はとにかく勝つことにしか興味がない性格でしたから、政治的なことには一切の興味がないといった感じですね」


 「あの女らしいな‥‥そして結局どうなったんだ?」


 一度戦ったことのあるスノウにとってはソニックのルーナ・テッセンに対する表現がしっくりきたようだ。


 「色々とあったのですが‥‥突如ゼノが姿を消しました。それをきっかけに事態は急に動き出し、レーノスが民衆側に付き先導している張本人とされてしまいました。そして、とある事件が引き金となりナザとレーノスの一騎打ちとなり、レーノスが負けました。その後レーノスは民衆の前で処刑されてしまうのですが、民衆の先導者という立場とされていたレーノスの敗北と処刑によって民衆は黙らざるを得なかったのです」


 「なんか裏がありそうな感じだな」


 「はい。おそらく当時の偽王の画策で邪魔だった民衆支持のリュラーを殺し、同時に民衆も黙らせるということで仕組まれたものだったと思います」


 「なるほど」


 「そして、当時頭角を表していたスメラギが王に護衛を打診したことでルーナがスメラギ専属護衛となり、僕たちは陰ながら民衆を助けたい思いで大司教様の下で働くことしました」


 「ボウズの兄貴分のレーノスは、結局あの悪魔が成り代わっていた偽の王にいいように利用されたってわけか‥‥。なんかやるせねぇなぁ。既に俺とエスティの嬢ちゃんでなんとかその悪魔を倒したってのも運が良かったんだなぁ。リュラーってのは王に近い存在だったのだろう?そんな存在ですら処刑されちまうんだからよ。だが、俺たちみてぇな部外者がいきなり王の寝室に侵入できたのも偽王の油断もあったのかもしれねぇなぁ」


 「‥‥‥‥」


 「あ、いや、すまねぇ。お前ぇたちの兄貴分だったな。不適切な表現だった。」


 「いえ、いいんです。事実僕たちの忠告も聞かずに突っ走っていたのもありましたから。人一倍正義感の強い男だったんです」


 「そっか‥‥つらいわね。本当ならあなたたちがあの悪魔を倒したかったでしょうに」


 「復讐は何も生みません。スノウやみなさんに会うまでは王が偽物であることを暴いた後、殺すことだけを考えていた時はありましたが、あなた方と出会ってからはその考えも消え去りました。今生きている人たちを救うことを考えなければって思うようになったんです」


 「そっか‥‥」


 エスティは自分を裏切ったジライの顔を思い出していた。

 信じていた存在に裏切られ、父やレヴルストラの仲間、ガルガンチュアの面々等大切な人たちの安否すら確認できない状況でジライへの憎しみが消えずにいた。


 (あたしはそこまで割り切れないな‥‥)


 その心の内を悟ったのかスノウがエスティの肩に手を乗せた。


 「‥‥ありがとう。大丈夫よ」


 一呼吸置いた後、ソニックからソニアに代わり話し始めた。


 「偽王が倒れ、本物の王が戻られた今現在も、民衆の心は病んでいます。私たちの処刑場でも見られましたね?民衆の処刑を楽しむような歓喜の表情を。レーノスの死によって民衆は王に逆らえないという意識が植え付けられたのです。そしてその後、反乱を指揮した人物たちが次々に処刑されていったのですが、この間もいましたが処刑執行長官を筆頭に処刑をイベントのように見せ、民衆に楽しむように仕向けたのです。笑顔で盛り上がらない人を見つけては前に借り出して処刑しました。楽しむことを強制したのですね。いつしか民衆たちの心は麻痺し壊れ、あのように残酷な処刑を楽しむような状態になってしまった‥‥‥‥」


 そこまで話した後、ソニアは堪えきれなかったのか涙を流しながら俯いてしまった。

 一同はそれにかける言葉も見つけられず黙るしかなかった。


 「すみません、つい感情的になってしまって‥‥」


 「辛かったら話さなくたっていいのよ?」


 「いえ、大丈夫。話を戻しましょう。私たちは嫌な予感がしたため、城の屋根から国宝が納められている塔を見張っていましたが、最初に申し上げた通り、突如鉄格子が切られ人影が飛び出してきたのです。被っていたフードを切り裂いた瞬間に覗かせた顔はレーノスのそれでした」


 「間違いないんだな?」


 「はい。小さい頃から兄と慕っていた存在ですから。そしてその兄が目の前で処刑される様も見ています。間違いなく亡くなっている‥‥」


 「そうか。それでその後どうなったんだ?」


 「はい。レーノスを斬った後、彼は被っていたポンチョを脱ぎ私に向かって被せるように放り投げ、蹴りをくらわせました。一瞬その布で視界を遮られたことで蹴りを受けてしまったのですが、国宝部屋から近い屋根に着地したのです。その直後に彼を追ってきたのでしょう、ナザ・ルノスが現れ捕らえられてしまったのです」


 「なんじゃそりゃぁ!!」


 「捕らえられた後、状況を説明したのですが処刑された死人の名を出せば出すほど怪しまれついには私が国宝を盗んだ張本人とされたのです」


 「なんていうタイミングの悪さなの?」


 「そうですね。私もあの場所に行かなければあのような処刑を受けることもなかったのでしょうけれど‥‥」


 少し考える仕草の後スノウが切り出した。


 「分かった。少し整理しよう。考えられうるのは3つか。ひとつはレーノスが実は死んでいなかったという仮説。だが、ソニアの言う通りこの線は薄そうだ。もうひとつは偽物という説。偽王がいたくらいだ。レーノスに化ける悪魔がいてもおかしくないだろう。そして最後はレーノスが生き返った、もしくはアンデッドとして活動しているという仮説だ。生き返る魔法なんて聞いたことがないからアンデッドという考えの方が現実的だろう」


 「なるほど。するってぇと、悪魔説かアンデッド説かのどちらかってことだな」


 「そうだ」


 「でも変っすね。悪魔だったら、それなりの地位とか権力をもった人に成り代わるんじゃないっすか?オイラも音変化する時、会話したり行動しやすくするのを考えると偉い人になるのが一番楽って思いますもん。それにレーノスさんって人は既に死んでるっすよね?死んでる人に成り代わってもメリットない気がするっすよねー」


 「おお、珍しくいいこというじゃねぇか、レンのボウズ!」


 「えへへ、もっと褒めてほしいっす〜!」


 「確かそうだな。だが、肝心な点、誰がいったいなぜ国宝を盗ませたか。この目的を明らかにしないとレーノスが何者なのかの結論は出せなそうだな」


 「どういうことだ?」


 「おれの推測では、ユーダが国宝をレーノスもどきに盗ませた、になる。事前にソニアに国宝を盗むことを伝えたのはその場に来させ、ソニアたちに罪を着せるためだ。ここは音の世界だ。ユーダが国宝を盗むという罪深い頼み事をすることで不安にさせる音の波動を発すればソニアたちは気づいて城を見張りにくると踏んだんじゃないかな。そして、レーノスもどきの登場で油断したソニアに罪を着せた。レーノスもどきを使った理由は二つ。ひとつはさっき言ったようにソニアたちを油断させるため、もう一つは死んだ人が盗んだといっても誰も信じない、そういう状況を作り、捕らえられたソニアが犯人だと決め付けさせるため‥‥こんな感じかな」


 「スノウ!」


 ソニアはユーダが自分を陥れた犯人だとの指摘を受けて抗議の眼差しでスノウの名を叫んだ。

 だが、他の者たちはスノウの推測に妙に納得していた。


 「すまない、ソニア。君の信心深さは理解しているつもりだが、この推測を誤ると今度はここにいる全員が君が受けた処刑を受けることになりかねないんだ‥‥」


 「申し訳ありませんマスター。その通りですね。お話を続けてください」


 「ありがとう。そして、おれの推測では悪魔を偽の王にさせたのを含めて全てユーダの画策なんじゃないかって思っている」


 「ええ?!」

 「どういうことだよ、スノウ?!」


 一同は驚きを隠せずにスノウに理由を問いかけた。


 「いや理由までは分からない。これは消去法だ。まず主な登場人物は、ムーサ王、ユーダ大司教、スメラギ領主、あと一応入れておくと宰相、そして敵対しているグコンレン、最後にドワーフたちだ」


 「む!」


 ドワーフという言葉にあからさまに嫌な表情をして反応するゴーザに分かっているとばかりに落ち着けという仕草をするスノウ。


 「当然ムーサ王本人には自分を悪魔にすり替える理由がないし現に囚われの身だった。次にドワーフだが、彼らは王家同士は遥か昔の盟約で結ばれている上、何か利害関係があるわけでも不都合が生じたわけでもないからこれも消える」


 当たり前だという表情をするゴーザ。


 「続いてスメラギだが、彼は元々おれのいた世界にいた越界者だ」


 「ええ?!」

 「まじか?!」


 「ああ。おれもどこかで見覚えがあると思っていたが、とある組織で科学技術を研究する研究者だったんだ。本人と直接会って話もしたし、彼の思い描く未来や目的も聞いた。そしてその話しぶりや理念に嘘偽りは感じられなかった。元々いた世界は資本主義といってお金をたくさん儲ける人が偉いという世界だったんだが、言うなればお金を儲けるためなら何でもするやつがたくさんいる世界だったってことだ。だが、ティフェレトはそうじゃない。確かに王に貴族、生まれながらにして優劣が決まってしまう理不尽な世界に感じるが一方でわかりやすい。善人と悪人がわかりやすいんだ。だがおれが元いた世界は違う。善人の顔を被った悪人がたくさんいた。正直うんざりする世界だったよ。スメラギもまたそういう世界にうんざりしていたひとりなんだ。彼は純粋に科学を突き詰めたいという思いを持った人間だが、彼の技術を金儲けに使いたがる善人ぶった悪人がたくさん寄ってくる世界で思うように自分の研究ができなかったようだからな。だから、彼にとって王が本物だろうと偽物だろうと関係ないんだ。自分の研究さえ邪魔しなければな。事実ノーンザーレにはスメラギの技術によって新しいものがたくさんあったが、あれは自由に研究ができている証拠だし、スメラギが研究を邪魔されてきたような話は聞いていないからね。だから彼の線も薄い」


 「なるほど‥‥でも驚きだぁ!」

 「それじゃぁスメラギさんにお願いしたらホドに戻れるかもしれないのかな‥‥」

 「それは既にお願いしてある。だが、道半ばみたいだけどな」

 「そっか‥‥」


 エスティは一瞬芽生えた期待感が消え去ったのを感じ寂しそうな表情をした。


 「そしてグコンレンだが、偽王後も戦争を行なっていたわけで、おれたちに大敗している。その後も何かアクションをとるわけでもない。つまり関係性は皆無といっていい」


 「確かにな」


 「そして残るのは宰相とユーダだが、消去法で消せるのはここまでだ。宰相にはとてつもないオーラを感じたんだが、結局エスティたちが偽王の悪魔を倒して以降も普通に執務にあたっているところを見ると無関係にみえるんだよ。だが、ユーダだけはなんというか心の内では何かよからぬことを考えているようで‥‥。善人の皮を被った悪人を何度も見てきたんだが、それと同じ感覚になってしまうんだ。何よりソニアックに王の楽器を盗めと指示をしたのが何より怪しい‥‥」


 「わかりました。ですが、それがレーノスとどう関係するのでしょうか?」


 「分からないが、自分の下を離れたいと言っている者に罪を着せ、欲しい宝を手に入れる‥‥。元々悪魔を使って偽王で操っていたとしたら盗ませる必要がなかったんだが、予想外に悪魔が倒されてしまった。だから楽器を盗むという強行に出た。だが、自分が盗みを指示し盗ませたとするとユーダ本人に罪が被さってくる。そこで自分の頼みを断ってくると想定していたソニア、ソニックに罪を着せようとしたんじゃないかってね。元々悪魔と繋がっていたのなら、レーノスもどきも悪魔だと推測するよ」


 「先ほど言われたように私たちの動揺を誘うのと、死者の名前など信じるものがいないという点から悪魔にレーノスに化けさせた‥‥ということですね」


 「ああ」


 「なるほど‥‥納得だな。あ!いや、べっぴんソニアを悪く言ってるんじゃねぇぜ?俺ぁ、お前たちを利用していたかもしれねぇそのユーダってやつに腹を立ててるんだ」


 「いえ、大丈夫です」


 「とにかくだ。ユーダの動向は警戒すべきだろう。まさかおれたちがソニアたちの処刑を阻止できるとは思ってなかっただろうし、あの瞬間のソニアの傷を見れば死んだだろうと見ている可能性だってある。きっとその恨みで自分に攻撃を仕掛けてくるのではとも思っているかも知れない。だがこれは好都合だ。ソニアたちは死んだと思っているのならそう思わせておけばいい。おれたちはプラクトラム王とドワーフ王が交わした伝承にしたがって聖なるタクトを完成させ、それをムーサ王に渡すだけだ」


 「そうね。そうすると次のあたしたちの行動はロアース山にいってゴーザの師匠を助けるっていうミッションってことね?」


 「そうだ。まずはコールドスリープ状態となっているブロンテースをソニアの音熱魔法で解凍させる。そしておれの魔法で蘇生させる」


 「つまりソニアとスノウはセットで動くってことね」

 

 「ああ。だが今回は全員一緒に行動する」

 

 「おお、初めてじゃねぇか?!一緒に行動するなんてよぉ」

 

 「そうっすね!オイラの音変化の勇姿をみんなに見せられるってことっすね!」


 「今回は音変化の出番ないかもねー」


 「そんなぁ〜」


 「ははは」


 スノウはエスティやレン、ゴーザの明るさに救われてると感謝した。


 「予想が外れて欲しいとは思うが今後ユーダとレーノスが立ちはだかるだろう。だが、おれたちはひたすら聖なるタクトを得るために行動する。少しずつ感じ始めているが間違いなく隕石が近づいている。世界が終わるのに敵も味方もなくなるだろう。ユーダが何を企んでいるのかは分からないけどとにかくおれたちはおれたちのやれることをする。今回はそういうミッションだ。ソニア、ソニック、辛いかも知れないし、レーノスがなぜ国宝を盗みに入ったか真相を掴みたいと思っているだろうが今は堪えてくれ。必ず対峙する瞬間が訪れるから」


 「はい、マスター。心得ています。今私たちはスノウたちの仲間の一員です。様々な思いはありますが今皆さんと一緒に行動できることが求めていたことであり最高の喜びなのです。だから大丈夫‥‥」


 「ありがとう」


 そこで感極まった表情になったスノウはさらにきりだした。


 「やっと全員そろったな」


 「スノウ!そうね!」


 「ちょ、おいおい、なんだなんだ?」


 「おれたちの絆の証、この世界のレヴルストラのメンバーが全員そろったってことさ!」


 「おお!!そうだった!俺たち仲間の絆だったな!」

 「レヴルストラ!いい音の響きですね」

 「れぶるすぅ?」

 「ははは、レヴルストラよ!」

 「なんかオイラ偉くなった気分っす!」

 「レンさん。マスターが仰っているのは仲間にトライブ(一味)名を付けただけであなたの価値をあげているわけではないですよ」

 「分かってるっすよー。猫さんきっついっすねー」


 「スノウ、前にも聞いたかもしれないんだが、レヴルストラってどういう意味なんだ?あまりにいい響きなもんでよ、どうしても気になっちまってな」


 「意味?」


 改めて意味を問われて意味など考えた事も無いことに気づいた。


 「意味なんて知らないよ。だが、この名前はホドで仲間だった者達の絆を表す言葉だったんだ。仲間のために戦い仲間のために自分を犠牲にできるやつらだった。彼らはこのひねくれたおれに仲間を信じる事を教えてくれた。おれはお前たちにホドで仲間だった者達と同じように信じる気持ちを抱いている。何ものにも変え難い大切な存在だって思っている。だからおれにとって、おれたちを繋ぐ絆の象徴であるレヴルストラって名前をつけたいと思ったんだ。そして今やっと全員揃った!」


 「そうだな!意味なんてなんでもいい。俺たちがそれをどう受け止めるかが重要だ!」


 「そうするとホドって世界にもレヴルストラっていうトライブがあって、ここティフェレトにもレヴストラってのがある‥‥何かややこしいっすね」


 レンの素朴な意見にスノウはそれもそうだと思った。

 そして少しだけ考えて思いついたことを言った。


 「おれ達はレヴルストラの2番め‥‥レヴルストラ2nd‥‥これでどうだ?」


 「おお!なんか良く分からんがかっこいいじゃねぇの!」

 「レヴルストラ2ndの名付け親はオイラってことっすね!」

 「違うでしょ。スノウでしょ」

 「ええ?!オイラがきっかけ作ったんだしぃ‥」

 「それじゃきっかけ親だねー」

 「ケリーちゃん、なんすかそれぇ」


 『ははは!』


 偶然にも集まったこのメンバーは紛れもなくスノウにとって何よりも大切な仲間であり宝であることを改めて認識した。


 「よし!じゃぁ世界を救いに行こう!」


 『おう!!』


 エスティの声に皆が呼応した。

 ここに改めてレヴルストラ2ndが動き出した。


<ティフェレト中盤の相関図>


挿絵(By みてみん)



4/2修正

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