<ケテル編> 133.何を感じた?
133.何を感じた?
演説は大成功に終わった。
参加した大勢のシヴァルザ住民は皆満足げな表情で、ステージに登壇した面々について様々に話していた。
特にアルルカン・クァムの派手なパフォーマンスに皆感動したようで、参加した子供たちだけでなく大人も興奮した表情を浮かべていた。
そんな中で、笑顔のかけらもなくかろうじて平静を装っている者が3名いた。
ヴェルガノ、ウィンチ、トリアだ。
用事があると言って早々にフルイドと別行動にして3人は家に戻っていった。
ウィンチは地下に降る階段をうまく降りられないほどショックを受けたようで、ヴェルガノに支えられてリビングにあるソファに座らせてもらいなんとか体勢を落ち着かせることができた。
「おいウィンチ。お前一体何を感じた?何か見えたのか?」
不思議な質問だが、これはウィンチが小さい頃から持つ感覚の鋭さをヴェルガノが知っているためだった。
「お、俺が見たのは大勢の恨みを持った黒い影みたいな存在と、もうひとつ滅茶苦茶不気味な感覚で、耳というより頭に響いてくる笑い声が幾つも幾つも重なって聞こえて来て飲み込まれそうになったんす。無数の黒い恨みの影はただひたすら怖かったんすけど、笑い声はもっと怖くて自分の精神みたいなのが、切り刻まれるような感覚になったんすよ‥‥」
「なんだそりゃぁ‥‥一体どういうことだ?その笑ってやがる存在に恨みをなした黒い影が群がっていた‥‥そういうことか?」
「いや、違う気がするよ‥‥多分だけど、別々の存在、笑っているやつに関係しているやつと恨まれているやつそれぞれ別々なんだと思う」
「おいおいトリア。お前が何で分かるんだぁ?こいつにゃ不思議な力があるから納得なんだが、まさかお前も不思議な力持ってんのか?」
「まさか!本当に単純よねおじさんは!私にそんな力あるわけないじゃん。冷静に整理したら別々なんじゃないかなって思っただけよ。だってそうでしょ?普通、恨みを持った黒い不気味な影が無数に群がって来て笑ってられる人っている?私なら即刻悲鳴。そんでもって逃げるわ。おじさんは笑うの?」
「笑えるわけねぇな。確かにその通りだ。まぁ俺たちの常識の範疇で見ればな」
「それ言ったら、可能性無限大だから推測とか意味なくなるじゃん」
「そうだけどよ、先入観とか、思い込みってのは危険だと思ってよ」
「そうだね。ごめん、言いすぎたよ。おじさんの言う通り。ウィンチがそんな怖いの見たって言うなら、決めつけないで色んなことに警戒しておく必要あるよね」
「お、おお‥」
他人の意見を聞き入れるほどの成長を見せたのだとヴェルガノは少し嬉しくなったが、それどころではないウィンチに目を向け直した。
「お、俺‥‥2度と会いたくないっす‥‥」
ウィンチはガタガタと震えながら怯えていた。
言葉では表現したものの、実際に見えたものの恐怖や感覚は伝わらないのだろう。
ヴェルガノはウィンチに寝ることを勧めた。
寝るまで側にヴェルガノとトリアもいてくれることになりウィンチは安心したのか次第に落ち着きを取り戻し、静かに眠りに入った。
部屋を変えて、ヴェルガノとトリアは今後のことについて話しを始めた。
ヴェルガノは街を出るか、出ないならジン・ザンというナイト・ヒューと呼ばれた人物と彼が率いる戦闘集団のヒューナイツを調べると提案した。
カエーサルの話しにもあったが、7つの勢力がひしめき合う現在のケテルにおいて戦闘力は重要だが、セプテントリオン、エークエス、ツィゴス、ロプス、アイオリアの5つを大した相手ではないと言い切れる程の戦闘力を人間が得ることができるとは思えないのだ。
だが、カエーサルは自信を持って言い切った。
もちろん大勢の住民を前にして安心させるために言った嘘なのかもしれない。だが、根拠も当てもなくそのような嘘をわざわざ演説を企画してまでつくとは考えられないのだ。
ヴェルガノの提案に声を荒げてトリアが反論し始めた。
「おじさんダメ!絶対に何もしないで!」
「はぁ?!お前さっきから変だぞ?何言ってんだって。いつもなら自分も一緒に調査に出ると言い張るだろ?」
「うるさい!とにかくダメ!絶対ダメ!だってウィンチがこんなに怯えているんだよ?それだけの危険な相手なんだよ?おじさんなんて瞬殺だよ瞬殺」
「おいおい言ってくれるじゃねぇの!俺がそんな弱々じゃねぇことを証明してやろうか?これでも俺はノトスのルガロンで警備隊副隊長やってたんだぜ?」
「ポンコツ副隊長でしょ!」
「はぁ?!おいおいお前一体どうしたんだ?喧嘩売ってんのか?」
「とにかくダメだよ!どうしても行くって言うなら私殺してから行って!」
「はぁ?!‥‥‥‥」
旅に出る直前の頃からのトリアは途端に気が強くなったのだが、それでもここまで頑固ではなかった。
だが、この異常なまでの反論はヴェルガノも聞かざるを得ず仕方なくトリアの言い分を飲んだ。
「何だか言い争いしたら腹ぁ減ったな」
「そうね。じゃぁ私買い出ししてくるよ」
「いや、俺が行くって」
「大丈夫だよ。この街で普通に暮らすだけなら安心でしょ?そこは心配いらないよ」
そう言ってトリアは外に出て行った。
買い出しといっても配給制で、所々にケテルグ (ケテルの通貨)を使って買い物ができる店が地下街にあったため、配給をもらいに行きがてらちょっとした買い物をするということだった。
「おじさん。さっきは言い過ぎたよ。ごめんね」
僅かに振り向いてそう言うとトリアは階段を軽快に登って買い出しに出て行った。
ヴェルガノはそんなトリアの後ろ姿を見て涙ぐんでいた。
(根は優しいんだよな。あそこまで反論したのも俺を心配してくれたからだもんなぁ。だが‥‥いや、だからこそトリアとウィンチを危険な目に合わせられねぇ。折を見て少しずつ調べるしかねぇな。しばらくはカムフラージュ含めて大人しくしているしかねぇが。‥‥だがミルティ‥‥)
ヴェルガノは苦しそうな表情を浮かべた。
「まさかな‥‥あれからどんだけ経っているっていうんだよ‥‥」
・・・・・
・・・
トリアはスクールに来ていた。
スクールの中に入ったトリアはホールをキョロキョロと見回している。
(確か2階が研究会エリアだったよね‥‥)
トリアは周囲を警戒しながら2階へ上がって行った。
2階には小さなホールがあり、その奥に通路が見えた。
その通路へ入ると、各研究会の研究室があるようだ。
トリアは奥の通路へと進んでいく。
(ここか‥‥)
トリアが立っているのは終末ドグマ研究会の研究室ドアの前だった。
「何か用かね?」
「!」
突如背後から話しかけて来た者がおり、トリアは一瞬ビクッとして驚いたが、すぐに落ち着きを取り戻した。
「い、いえ。終末ドグマというのに興味があったもので」
「ほう‥‥若いのに感心だね。僕はここの研究室の室長だ。聞きたいことがあれば答えられる範囲で教えてあげるけどもどうするかね?」
そう言って思わぬ提案をしてくれたのは金髪オールバックで青い目をしていて髭を蓄えた背の低い男性で歳の頃は40代後半といったところだった。
物腰が柔らかく、落ち着いた雰囲気であったため安心したトリアは軽く頷いて話を聞くことにした。
「研究室で話すことはできないから、奥の私の執務室へ行こうか」
研究室長には執務室が与えられているらしい。
少し奥にいったところに男の執務室はあった。
中に入ると、様々な羊皮紙が束ねられており、無造作に積み上げられていた。
「雑然としていてすまんね。そこに座ってくれたまえ」
勧められたソファに座ったトリアは周囲をキョロキョロと見回した。
それを見た男は話始めた。
「気にしている点は問題ないよ。一応自己紹介をしておこうかね。私はロクドウ。人類議会でフェローと呼ばれる研究員の職を得ている。研究内容は君も知っての通り終末ドグマだ。一応研究室の室長だからフェローとしてはフェロー・ヒューの次に偉いよ‥‥なんてね。このシヴァルザでは上も下もないからね」
「私はトリア。元々はノトスのルガロンの孤児院にいたのだけど、同じ孤児院で育った父親代わりと兄代わりの人と3人でケテルを巡っていたらここに辿り着いたの」
「そうか。それでいつ着地したのだい?」
「風の大破壊の殆ど直前。あなたは?」
「僕は直後だね。情報通りこのシヴァルザにいることが分かったから、うまく入り込むことが出来たよ」
「そっか、あなたは彼を探し守りに来たのよね。それでは順調ってことね?」
「いや、それがね‥‥君は今日の演説を聞いたかい?」
「ええ、まさかやっぱり‥‥」
「ああ。面倒なのが入り込んでいるよ。目的は不明だが、君も知っての通り人類議会自体がニルヴァーナと繋がっているからね。やつらがくるのは想定内だよ。だがこうやって連絡を取り合うのは今後は控えたほうがいいね。別の情報のやり取り方法を進めよう」
「分かった。ところであのカエーサルという人物は何者?まるで今回の大破壊が起こることをあらかじめ知っていたかのような行動は異常よね?」
「ああ。それを今調べているんだけどね。なにぶん疑われたらそれで任務終了となってしまうから、本当に慎重に調べを進めているんだ。だからもう少しかかると思ってくれていい」
「分かった。ありがとう」
「そう言えば君の任務は?」
「それは言えないの。ごめんなさい。でももちろん同志だから」
「ははは。疑ってなんかいないよ。君の方が遥かに数字が若いんだ。同志にも言えない重要な任務を任されることがあることくらい知っているからね」
「理解ありがとう。それじゃぁ今後は別の方法で情報交換を」
「了解したよ」
「それじゃぁ。ごめんなさい私もそろそろ買い出しをして戻らなきゃならないから」
「そうか。あ、地下街に行くならケリベロマーケットで加工肉を買うといいよ。あれはこの隣で研究している人たちの渾身作だから栄養もあるし食感や味もいい。何より保存が効くからストックしておくと有事の際に役に立つからね」
「ありがとう」
「あ、それと、あのアルルカンには気をつけるんだよ」
「あの変な仮面を被ったいかにも怪しい人物?」
「そうだ。あれは以前ゲブラーにいたらしいのだが、アノマリーに合わせてケテルにも登場した人物とのことだ」
「越界者っていうことは警戒すべき相手だけど、それほど気をつけるべき対象?」
「いや、問題は越界した形跡がないということだ」
「え?!越界せずにどうやって別世界に出現できるの?」
「だろう?そんな芸当ができるのは私は1人しか知らないよ」
「まさか!!あれは今大半の力を失って休眠中でしょ?」
「そうだ。だからこそだよ。得体が知れないじゃないか」
「そ、そうね。ご忠告有難う」
そう言うとトリアは執務室を出て、地下街に向かった。
・・・・・
・・・
「ただいま!」
「おいおい、心配したじゃねぇか。あんな近くの地下街行くのになんでここまで時間かかったんだおい」
「ごめんごめん。ちょっと色々と見てたら時間経つの忘れちゃって‥‥それとこれ買っちゃった」
そう言ってトリアが見せたのは髪を結ぶゴムだった。
「おいおい、そんなの俺が買っといたに決まってんだろう?次から事前に聞けよ?」
そう言ってヴェルガノはポーチの中から髪ゴムを取り出してトリアに渡した。
渡された髪ゴムはトリアの好きな綺麗な水色をしており、茶色掛かった黒髪を結ぶと映える色だった。
「わぁありがとう!おじさん!」
そう言ってトリアはヴェルガノの腕に抱きついた。
「今日私が買ったのはおじさん持ってて?私はおじさんに貰ったこれを使うから」
「おいおい、俺が持ってても使い道ねぇぞ?」
「いいの!」
そう言いながらヴェルガノに貰った髪ゴムを使って早速髪を結んだ。
ポニーテールにように簡単に結んだだけだったが、細い首が露わになりうなじが見えて一気に雰囲気が変わった。
「どう?」
「どうってよ‥‥」
「グッと来た?」
「は、はぁ?!バカか!大人を揶揄うんじゃねぇよ」
するとトリアは自分が買ってヴェルガノに渡した髪ゴムを取り上げてヴェルガノの左手首に通した。
そして顔をヴェルガノに近づけて言う。
「これは?」
「は、はぁ?!お前、いい加減にしろよな!」
「ははは!ちょっと顔赤くなったんじゃない?こんな可愛い子に迫られて」
「お前なぁ‥‥全く。早く飯作ってくれよ?ウィンチうなされながら腹減ったって文句言ってたんだからよ」
「はいはい!了解です!」
敬礼ポーズを取ったトリアは早速配給された食材を使って料理を始めた。
配給された食材が同じであったために昨日と変わらずの料理ではあったが、トリアが気を利かせて味を色々と工夫して変えてくれていたため、見た目は似ていても別物として美味しく食べることが出来た。
ウィンチも元気を取り戻し3人の仲の良い会話があった。
ヴェルガノはこんな幸せがずっと続けばいいと思った。
・・・・・
・・・
―――終末ドグマ研究室―――
ロクドウは新たにカエーサルが書き記した終末ドグマの書の1ページを過去の膨大な記録や情報と照らし合わせながら解釈を整理していた。
研究室にはロクドウの他に5名のフェローがロクドウの指示に従って過去の記録を探し整理している。
ガチャ‥‥
そこへ長身で体格のいい男が入って来た。
ズザッ!
皆一斉に立ち上がった。
「お疲れ様です!ヒースさん!」
入って来たのは呼ばれた名の通り人類議会でフェロー・ヒューを担っているヒース・ホルスだった。
「そんな畏まらなくていいですよ。って毎回言っている気がしますけど。とにかく皆さん仕事を続けて下さい。この終末ドグマ研究室はシヴァルザで最も重要な研究の一つですからね。よろしく頼みます」
『はい!』
5人のフェローたちは声を揃えて返事をした。
畏まるなと言ったばかりにも関わらず、まるで軍隊のように息ぴったり揃えた返事だったためヒースは少し複雑な表情を浮かべた。
「ヒースさん、どうかなされましたかな?」
「ロクドウさんちょっといいですか?」
「ええ、もちろん」
ヒースはロクドウに話があったようでロクドウの執務室に移動して話すことになった。
・・・・・
「それでどうなされましたかな?わざわざご足労頂かなくともこちらから出向きましたものを。いや、それだけお急ぎの用事ですね?」
「流石は鋭いですね、ロクドウさん。実は終末ドグマの書の5章7節03項の内容ですが、カエーサルさんから至急解釈を再確認するよう指示があったのですよ」
「カエーサルさんが?!」
「ええ。あなた方が整理してくれている解釈に対して滅多に口出ししない彼がです」
「5章7節03項‥‥5章と言えば越界者について記された章ですな。ちょっとお待ちを」
そう言うとロクドウは終末ドグマの書の目次だけを書き記した羊皮紙の本を机の鍵付きの引き出しから取り出すと、ページをめくり始めた。
「おお、この7節03項‥‥これはアノマリーという存在について記されたものだったかと。この項は覚えています。確か‥‥風の大破壊を引き起こす張本人の話だったはずですな」
「その通りです。カエーサルさんの指摘はそこではなくもう少し後の部分ですね」
「えっと、確か‥‥全能神ゼウスによって殺害される、という話でしたかね」
「現解釈ではね。でもカエーサルさんの話ではそのアノマリーと呼ばれる存在は全能神ゼウスによって殺されていないというのです」
「!!‥‥そんなばかな‥‥それは一大事ですな!早速今の作業を中断して再解釈の作業に入ります」
「よろしく頼みます。納期は如何程で?」
「大至急進めますが一晩は掛かるかと」
「十分です。それでは明日の午後には再解釈の文面を報告する、とお伝えしますね」
「有難うございます。それでは早速指示を出して来るとします。ヒースさんはこちらでお休み頂くのがよいでしょう。もちろん用事がお有りなら話は別ですが」
「それではお言葉に甘えて2時間ほどこちらにいることにしましょう。再解釈がスムーズに進めばもしかすると結果を持参できるかもしれませんしね」
「そうなるように最善を尽くすとします」
そう言うとロクドウは自分の執務室を後にして研究室に戻った。
パンパン!
「さて、皆さん注目です」
手を叩いて注目させた後、そう言って5章7節03項の再解釈作業に取り掛かるように指示を出した。
自身も再解釈作業に加わり前回提出している内容をもう一度確認するところから始めた。
(しかし、どうやってアノマリーのことを調べたのかねぇ。大して噂にもなっていないのに。いや、彼の情報網を侮ってはならないね。再解釈は精度を上げておかないと怪しまれそうだ。全く面倒な役回りだな)
ロクドウはそんなことを考えながらも顔にも行動にも出さずに必死に再解釈を行っているように見せた。
・・・・・
・・・
―――翌朝―――
ロクドウは再解釈結果をまとめた資料と共にマスター・ロッジの塔に訪れていた。
もちろんヒースに会うためだ。
いつものように塔の正面ではなく裏から周り上層階に上がっていく。
この塔にもエレベーターがあり、当たり前のように使われているが、この塔自体が古代の遺物であり、動かし方を知っているだけでどのような原理で動いているのかを把握しているものは人類議会にはいなかった。
そしてヒースの執務室に到着した。
コンコン‥‥
「どうぞ」
中からヒースの声が聞こえた。
「おお、ロクドウさん!」
「ヒースさん、おはようございます。こんな朝早くに申し訳ない。早速5章7節03項の内容について報告しましょう」
「有難うございます」
ヒースはロクドウから手渡された資料に必死に目を通している。
どうやら、一刻も早く今の間違った解釈を訂正してカエーサルに報告したいようだった。
・・・・・
「なるほど!」
5分ほど経過した時点で読み終えたらしく、ヒースは大きくため息をついた。
「どうですかね?」
ヒースはロクドウの再解釈結果に満足しているようだが、前回の解釈とのあまりの違いに驚いていた。
「いや、答え合わせ的なものは現時点では無理ですが、ここまで大きくアノマリーの動きに誤差があると、解釈の信頼性が揺らぎ今後の解釈の質が疑われる可能性がありますからね。どうしても慎重にならざるを得ませんが、再解釈としてアノマリーが存命だと言うことについては納得です。ひとまずこの内容でカエーサルさんにご報告しましょう」
「ありがとうございます」
そう言うとロクドウは別室の控室で待つことにした。
この後、ヒースがカエーサルに再解釈を報告にいくようだが、ロクドウは同席しない。
(さて、カエーサルさんよ。果たしてあなた、どう出ますかね)
ロクドウはヒースの執務室のソファに座りながら目を瞑って今後の行動の方向性を整理し始めた。
2/8:人名修正
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次のアップは金曜日の予定です。




