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<ケブラー編> 106.ギムロガ

106.ギムロガ



スノウとエルガドは3時間ほどで戦術の街ケイレンに到着した。

エルガドがガザンの出口まで馬を回してくれていたため、有り難くもかなり早く到着できた。

歩きであれば1日以上かかっていたに違いない。

メリットとして日数短縮できた点があるが、どちらかというと両端を壁に覆われた景色の変わらない道を延々と1日歩くことを避けられたことの方が大きい。

閉塞感があるため精神的に疲れてしまうためだ。


「さぁて、それじゃぁ行きますか!次の試練!」


「お前は試練受けないだろ!」


「ははは!そうだった!まぁ頑張れ!」


「他人事だなぁ。とにかく情報を収集したい。手分けして探ろう」


「いいだろう」


・・・・・


・・・


とは言いつつも当てもなく街をぶらつく羽目になったスノウだった。

なぜなら、エルガドの言う通り、ここに住むオーガには試練を受ける必要がないため、試練の内容や攻略方法などを知る動機がないからだ。

しかも大衆食堂でそば耳を立てて周りの会話を聞いてみたが、試練の“し”の字も出てこない。

おそらくはガザンでの武闘の試練を通過できるものがほとんどいないからだろうとスノウは思った。

仕方なくスノウは手ぶらでエルガドとの待ち合わせ場所に戻った。


「待ち合わせ時間まで20分ほどあるな・・・」


(しかしここまで情報が入らないとは思いもよらなかったな。武闘の試練では下手をすればというか、おそらく過去に死人が出ているはずだから、次の戦術の試練も死人が出るレベルのものに違いない。いざとなれば試練の場を破壊してでも逃れる術はあるかと思うけど、そうなると先に進むのはほぼ不可能になるだろうしな・・・)


途方に暮れるスノウの視界に楽しそうに遊んでいる数人のオーガの子供の姿があった。

何やら二人が向き合って座り、他の三人は向き合って座っている二人を囲んでやいのやいのと騒いでいる。


(なんだあれ・・・。カードゲームかなにかか?オーガだけに外で戦闘ごっこでもやりそうだけど、日本のちびっ子と変わらんな・・・)


気づくと同じような光景が周囲に3つほどあるのが見えた。

遠目だがカードゲームではないように見える。

何やらチェスに近い駒のようなものを並べて遊んでいる。

スノウ自身はカードゲーム的なものやチェスのような頭を使う戦略ゲームを好きではないのでほとんどやらないが、異世界のゲームはどういうものかというのに興味が湧いたのと、あまりに熱狂的に楽しそうに遊んでいる子供達を見て、好奇心が芽生えた。

気づくと五人でそのゲームをやっている子供達の側まで来てしまっていた。

遠目で見たチェスの駒は木を薄く裂いたものを円柱状にして絵を描き色を塗った簡素なものだった。

じーっと見ていると一人の男の子がスノウに気付いて驚く。


「おい!びっくりさせんなよーって何で狐?!?!」」

「なんだお前?!大道芸人とかいうやつか?!」

「なんかくれるのか?」


「い、いや、これはちょっと怪我してて隠すためにつけてる面だよ。君たちがやってるそれ、面白そうだから見てただけだから気にせず続けて?」


「は!なんだ、つまんねぇの!」

「なんかくれるのかと思ったぜ」

「全く気安く近寄ってくんなや!」


子供の悪態とはいえ、オーガともなるとそれなりに威圧感があった。

だが、スノウに対しての興味を失うとまた目の前のゲームのようなものに没頭し始めた。


「あぁ!まじか!やられた!」

「いぇい!やっぱギロ最強!」

「ロアすぐやられすぎ!」


「ちょっといいかな?」


「なんだよおっさん!いや狐か。俺たち今忙しいんだからあっち行けよ!」


(くー!クソガキが!)


「いや、面白そうなゲームやってるなって思って、なんていうゲームなの?」


「ギムロガ!てかあっち行けよ!気が散るだろ!」


(くー!超クソガキが!)


すると可哀想に思ったのか取り巻きの一人がスノウに説明し始めた。


「狐のおっさん。これはギムロガっていって5人の戦士ベラトルを選んで戦わせる戦術バトルなんだぜ。なんつってもシャナゼン王が広めたんだからよ」


(戦術・・・シャナゼン・・・)


「なるほど、戦術バトルね。ちょっとルール教えてくれる?」


「えーー・・・。ほんの少しならいいけど」


「ありがとう!」


スノウは戦術とシャナゼンというワードに引っかかった。


(多分、戦術の試練ってこれだな・・・)


「超簡単に説明すると、4種類のベラトル(戦士駒)を選んで相手と5体一斉に戦わせて5ターン終わったところでLPライフポイントの合計が高い方が勝ちってやつだよ」


「へぇ・・・」


(意外とシンプルか?)


「4種類ってのは?」


「攻撃重視のギロ、防御重視のムン、回復士のロア、シーフのガジ。それぞれAP(攻撃ポイント)とDP(防御ポイント)があってバラバラ。あと食糧がなくなるとLPが1ターン毎に減るけど、その前にギロが全滅させるからガジはあんま使えないな。弱いし。」


「へぇ・・・あ、ありがとう・・・」


(全然シンプルじゃないな。こいつの説明じゃよくわからない)


「狐のおっさんもギムロガやりたいのか?だったら向こうの通りにある店で売ってるよ。ベラトル(戦士駒)には金メッキバージョンとか、色々と装備させたりとかできて、さらに強くできるんだぜ!」


(余計複雑化するやつか・・・しばらく見てみるか)


スノウはしばらく子供達の様子を見ていた。


(AP(攻撃ポイント)とDP(防御ポイント)の差の数字がLPライフポイントから引かれるのか・・・回復はターン当たり10LPが回復するのか・・・そして兵糧・・・兵糧が切れると1ターン当たりでそれぞれ1体あたり10LPずつ減っていく・・・。複雑だ・・・)


しばらくスノウはゲームの様子を見ていた。

そんな最中にエルガドが戻ってきた。


「お、ギムロガじゃないか。なつかしいなぁ。昔よくやったわー。ギロ最強!つってって、スノウちょっといいか?」


エルガドはスノウの手を引いて少し離れた場所へ移動した。


「次の試練がわかったぜ!」


「ギムロガだろう?」


「なぜわかった?!お前すごいな予知能力でもあるのか?なんつってな!」


「それで?」


「どれで?」


「違う!それで、それ以外は?」


「ないぞ?」


「はぁ・・。本当に役に立たないなお前は!」


「ちょ!そういう言い方はないだろう?!俺だって一生懸命やってるんだぜ?」


「どうせ飯食ってちょろっと周りに声かけて聞いただけだろう?まぁいい。それでギムロガってのは何なんだ?」


「ほら、やっぱり俺に頼る感じか?素直になれよスノウ!」


「ギムロガ!」


イライラしたスノウは少し怒り口調でギムロガの説明を要求した。


「おーこわ!・・・ギムロガってのはな、シャナゼン王が王子時代に広めた戦術ゲームなんだけど、そこの小童たちがやっているのがまさにそれだ」


「知ってる」


「知ってんのかい!・・・そんで、4種類のベラトルと呼ばれる兵士駒を選んで一斉に戦わせて、5ターン繰り返した後にLPと呼ばれるライフポイントが高かった方が勝ちってゲームだ」


「知ってる」


「知ってんのかい!・・・そんで、ベラトルってのには攻撃重視の」


「もういい」


「え?」


「お前からはあの子達から聞いた以上の情報が出てくるとは思えん。ルールはわかった。このまま試練を受けることにする」


エルガドは少ししょんぼりした表情になった。

試練の場のある場所だけはエルガドの情報が役に立ったのだが、どこにも寄ることなくまっすぐ試練の場へ向かった。


・・・・・


・・・


前回同様に馬を連れたエルガドは先に出口に向かった。

一方スノウは試練の場の建物の中に入る。

武闘の試練とは違い、実際に戦闘を行うわけではないのか、建物そのものはさほど大きくない。

正面に受付と思われるオーガの女性がいる。


「試練を受けにきたのですがあなたにお願いをすれば良いのですか?」


今回もスノウはあくまでカムスとして接触した。


「ようこそ。あなたは・・・ニンゲンか?まぁ種族なんてどうでもいい。もちろん名前も。試練を受けに来たと言う意思を確認できればね」


受付のオーガがスノウに話しかけてきた。

スノウはデジャヴかと思うほど、武闘の試練の受付の女とそっくりな女性オーガとほぼ同じ会話をして若干驚いていた。


「その面は取らないのか?」


「ああ。これは私の火傷の顔を隠すものでね。気持ち的な問題だけどつけておきたいので。問題はないでしょう?」


「もちろんだ」


(デジャヴか!)


「それでこの試練とは?私は何をすればいい?どうすれば試練に合格となるのですか?」


「何をすればいいか・・・。ルールは簡単。ギムロガに挑戦してもらい勝てば試練をクリアだ」


「ギムロガとは?」


先ほどの情報だけでは挑めないので改めて聞くことにした。


「なるほど、オーガではないから知らないようだな。そこに説明が書いてある木板があるからそれを読め」


なんとも雑な案内に少し不安になるスノウ。

言われるままに木板に目を通す。



・・・・・・・・・・・・・・・・


戦術の試練:ギムロガで勝て!


<試練基本ルール>


・戦術バトルのギムロガで勝つことが試練クリアの条件

・5つの戦士駒ベラトルを選択し、5日間(5ターン)の戦いで生き残ったべラトルの総LPライフポイントが多い方が勝ち。

・負けた場合は縫われた魔法陣が発動し高熱の蔦が全身を襲うが、残ったLPが多ければ多いほど魔法陣の攻撃時間は短くなる(死ぬ確率が減る)。

・挑戦者が生きている限りは何度でも挑戦可能。



<ギムロガ>


シャナゼン王が王子時代に広めた戦略ゲームで現在では学校でも教育の一環として取り入れられている。

オーガに最も親しまれているゲーム。


【ギムロガ基本前提】

・ベラトル(戦士駒)1体 20LP

・好きなべラトルを5体選べるが、ベラトルは各種3体ずつあり、サイコロを振って先に選択する方を決めて使いたいベラトルを選んでいく。

・初期値のLP合計は100LP(20LP /体x 5体)

・ベラトルには食糧が必要で初期値は兵糧1(1日分の食糧)x 5日分を持っている

兵糧がゼロになると1日(1ターン)終了時にベラトルそれぞれ1体あたり10LP引かれる(5体いれば合計50LPを失う)。

・5日(5ターン)終了時に戦闘が終了する。

・終了時、総LPの高いプレイヤーが勝ち。


【ギムロガ 用語説明、ベラトルの種類と特徴】

ベラトル:戦士を模した駒で4種ある(ギロ、ムン、ロア、ガジ)

LP ライフポイント=ゼロになったらそのベラトルは戦闘不能となる

AP アタックポイント=攻撃力

DP ディフェンスポイント=防御力

ダメージ = AP - DP


①ギロ:戦闘に長けたオーガ

   LP 20

   AP 25

   DP  5

②ムン:防御に長けたオーガ

   LP 20

   AP  5

   DP 10

③ロア:回復に長けたオーガ

   LP 20

   AP 10

   DP  5

   特殊効果:任意のキャラのLPを10回復

④ガジ:盗みに長けたオーガ

   LP 20

   AP 10

   DP  0

   特殊効果:兵糧盗み 1



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


(なるほど・・・LPはどれも20で同じか。するとキャラの強さはAPとDPの合計値の高い順・・・。ギロは合計30、次にムンとロア15、ガジは10か・・・。子供達がギロ最強と言っていたのも頷ける。・・・厄介なのはロアの回復とガジの兵糧盗み・・・回復はターン中に効果が付与されるが、兵糧はなくならないとダメージはない。しかもガジは最弱・・・複雑だな・・・)


「もういいか?あまりダラダラと待たされるのは好きではないのでな」


生き死にのかかっている試練に対して、他人事のように高圧的な態度の受付女の言葉にスノウはムッとしたが無視して整理することにした。


(ギロの攻撃力は侮れないな。ギロ同士、もしくはロアとガジが相手の場合は1回で相手は死亡となる。防御型のムンだけは2回で死亡か。ということはギロは外せない。3体しかいないからサイコロで先行取れないとギロ2体確保できない。その場合、ムンを取るか、ロアでLP回復させてギロを延命させるか・・・)


「早くしろ。グズな男は女にモテないぞ」


(うるせーな!って、さてはこれも作戦だな?焦らせて負けさせる戦術ってやつか?!・・・って違うか。そこまで考えてそうな感じじゃないしなって、ギムロガに集中だ!)


完全に受付嬢に翻弄されているスノウだった。

その後すぐに時間となり、ろくな整理もできないまま本番に臨むことになった。

スノウは少し広めの部屋に案内された。

床に大きな魔法陣が縫われている。

その上に大きめのテーブルがあり、向かい合う形で椅子が置いてある。

ボードにも魔法陣が縫われている。

おそらく、LPがゼロになったベラトル(戦士駒)を燃やす魔法でも書かれているのだろう。

スノウは椅子に座った。

直後にドアを開けて対戦者が入ってきた。

オーガにしてはインテリっぽい風貌の男性で、いかにもギムロガマスターと言わんばかりの雰囲気を醸している。

唯一武闘の試練との共通点は相手の男の目だった。

虚な眼差しだったのだ。

だが、ギムロガに向き合う姿勢や仕草などは生々しく操られているような感じではない。


続いて審判と思われる男性が入ってきた。


「それでは戦術の試練を始める。双方準備はいいか?」


「おう!」


対戦者の威勢の良い返事が部屋に響く。

熟練者と思われる相手に明らかに不利な状況のスノウは返事をする余裕もない。


「それではまずベラトルスカウトから始める。双方サイコロを振れ」


ふたり同時にサイコロを振る。

サイコロの目が大きい方が先行してベラトルを選択することができる。


カララ・・・


(ぐ!!まじか!!!)


相手の方が目の数が多い。


「よし、お前からベラトルを選べ」


対戦者はニヤリとした表情でスノウに目線を向けながらギロ(攻撃型ベラトル)を掴んだ。


(やっぱりか!くそぉ!!)


「次、挑戦者」


(なんだよ、おれ挑戦者だったのか?まぁ確かに試練に挑戦しているわけだが、って集中できない・・・。この駒の選択とその後の配置で勝負が決まるっていうのに・・・)


スノウはとりあえずギロ(攻撃型ベラトル)を選んだ。


「次対戦者」


先ほどと同様ににやけながらギロを取る対戦者。

スノウは仕方なくムン(防御型ベラトル)を取る。

対戦者はその後ムンを取り、スノウは再度ムンを取った。

その後、対戦者はロア(回復型ベラトル)を2体、スノウはロアとガジ(シーフ型ベラトル)をとった。


(完全に負けた・・・)


諦めムードの中、両者はベラトルを並べる。

並べている最中は囲いがあるため、相手の配置は見えない。


「それでは両者城壁オープン!」


どうやら囲いを取れという意味らしい。

スノウは囲いを取った。


【スノウ】5       【対戦者】5 

1   ギロ(20LP)     ギロ(20LP)

2   ムン(20LP)     ギロ(20LP)

3   ムン(20LP)     ムン(20LP)

4   ロア(20LP)     ロア(20LP)

5   ガジ(20LP)     ロア(20LP)


「第一ターン!」


審判が叫ぶとベラトルは戦うような動作を見せる。

激しい戦闘シーンが表現される。

そして数秒で結果が出る。


第一ターン結果


【スノウ】5       【対戦者】3 

1   ギロ(0LP)      ギロ(0LP)

2   ムン(5LP)      ギロ(30LP)

3   ムン(30LP)     ムン(20LP)

4   ロア(15LP)     ロア(15LP)

5   ガジ(10LP)     ロア(15LP)


早くもギロを失って愕然とするスノウ。

ロアの回復は仕方なくムンに付与する。

悲しくなるような燃え方でギロは煙と化した。

相手はギロを相討ちで失ったが他はピンピンしており、トータルLPは20ポイントも上回っている。


(互角にやれてる・・わけない・・甘かった・・・。もっと事前に研究すべきだった)



「第二ターン!」


容赦無く次のターンに進められる。

先ほどと同様に審判が叫ぶとベラトルは戦うような動作を見せる。

数秒で結果が出る


第2ターン結果


【スノウ】5       【対戦者】1 

1   ムン(0LP)      ギロ(40LP)

2   ムン(40LP)     ムン(30LP)

3   ロア(10LP)     ロア(10LP)

4   ガジ(0LP)      ロア(10LP)



絶望的な状況に思考が停止するスノウ。

ムンとガジを失った。

ガジは最弱で戦力としてもあまり役に立たないが、ムンを失ったのは痛い。

相手はロアの回復によってトータルLPが90と逆に第1ターンから10ポイント増やしているのに対しスノウは着実に削られている。


負ければ高熱の蔦地獄。

きちんと対処できなければ命を落としかねない。

これまでこのような危機的状況はなく、どんな戦闘においても活路を見出してきたがその自信が一瞬にして崩れさった。



「第3ターン!!!」


一瞬で勝敗が出る。


第3ターン結果


【スノウ】5       【対戦者】0 

1   ムン(25LP)     ギロ(50LP)

2   ロア(5LP)      ムン(40LP)

3                ロア(10LP)

4                ロア(10LP)



ガーーン・・・。


スノウにだけ聞こえる絶望音が鳴り響く。

3ターンにして残りベラトルはムン2体でしかもトータルLPは30。

対する相手のトータルLPは110。


「プクク・・・・」


対戦者の隠しきれない笑みが漏れる。

最初から勝敗は決しているのだが、何とか奇跡を信じたいと思うスノウだった。

だが、結果は見えている。


「第4ターン!!!」


(もうやらなくてもわかるだろうに・・・)



第4ターン結果


【スノウ】4       【対戦者】0 

1   ムン(20LP)     ギロ(50LP)

2   ロア(10LP) ムン(40LP)



「!!」


(かろうじて・・・!・・・ベラトルは2体。相手も2体・・・だけど・・・トータルLPの差は・・・だがロアで回復できる・・・いや・・・だめだ・・・)



「最終ターン!!」


簡単に計算できる結果が淡々と目の前で示された。



第5ターン結果


【スノウ】3       【対戦者】0 

1   ムン(15LP)     ギロ(40LP)

2   ロア(10LP) ムン(30LP)



「勝負あり!トータルLP45ポイント差で勝者は対戦者!!」


ズンズンズンズンズン・・・・


魔法陣が発動し始める。

既に経験した高熱の蔦が襲う魔法だ。


「ぐあぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」


最終ターンまで持ち堪え全滅はしなかったものの、20秒程高熱の蔦が全身に絡みつきスノウにダメージを与える。

この魔法陣は魔法の使用を禁ずる仕掛けもあるようでウルソー系回復魔法をかけられずにダメージを負ってしまった。


(ま・・・まずい・・・。完全に侮っていた。回復もできないとなると・・・ここで死ぬ可能性がある・・・・)


あまりの激痛にスノウは意識を失いかけていた。







次は木曜日のアップですが遅くなると日を跨ぐ可能性あります。

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