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<ゲブラー編> 40.ザロン

40.ザロン



「一体何があったんだ?」


スノウはエクステンドライフソナーでシルベルトが100メートル圏内に現れないかを感知するため常時かけ続けていた。


「忘れようかあの出来事を。この地に穢れの存在を感じやってきたところ、ゾルグにいるヘクトルの部下の1人が儂を捕らえここに縛り付けたのだ」


「でもあなた、ドラゴンでしょう?いくらヘクトリオン5が強いからと言って簡単に捕らえられてしまうほどの力量差でもないでしょう?」


ソニアが痛いところを突くツッコミをいれる。


「当たり前だ!儂がきゃつらのようなニンゲン如きに遅れをとるわけないだろう?!」


「じゃぁなぜ?」


「忘れもせん、ヘクトル配下のあの女は儂にこの地の穢れがこの場所にあると案内した。信じた儂も阿呆だったがな。そしてこの地に案内された後、突然儂の首に杭を打ち込んで動けなくしたのだ。その後立て続けに儂の手足にまで杭を打ちおった。そのまま放置され約5年。儂らドラゴンにとっては5年など瞬きのうちにも入らないが儂の血によって大地を穢れさせるとは許せん!」


「そうなのね・・・」


「あんたはなぜ大地の穢れとやらに関心をもっているんだ?」


「儂の天命は大地の穢れを飲み込み浄化することだからだ」


「浄化とはどうやって?」


「全く・・・質問の嵐だな。それは儂の血だ」


「血?」


「そうだ。そなたら人間も腎臓とやらで飲み食いしたものを濾しているだろう?それと同じように儂の身体中にめぐる血の中に穢れを取り込んでそれを浄化の臓器で濾しているのだ」


「濾された残りは・・・いや、やめておこう」


スノウは何かを想像して理解したのか質問を取りやめた。


「故に儂の血は穢れ・・つまり毒のようなものを有している。ニンゲンの中には儂をポイズンドラゴンと呼ぶ輩もいるが、それは今回のように儂の血が毒としての影響を与えているところを見聞きしたのであろう。まぁニンゲン如きになんと言われようと気にはせんがな。そなたもそうであろう?ウジ虫がそなたを悪く言っていても何ら気にならんだろう?それと同じだ。決してニンゲン如きに怒りなど覚えておらん。儂はもっと崇高な存在だからな」


(なるほど、このドラゴンはプライドが高いんだな。いや、5年間の屈辱で相当イラついているのか・・・結構気が小さそうだな・・・)


「それでは、理由はどうあれ自らの血で穢したこの地を浄化してくれ」


エスカはズバッと言い切った。


「フン!お前は・・・なるほど。キメラとの一戦も見ていたが中々の腕前だったな。この儂に生意気な言葉を吐くだけの実力はありそうだ。いいだろう、見ていろ」


そういうとグリーンドラゴンは両手を大きく広げ、顔を突き出した。

そして口を裂けているように見えるほど異常なところまで開いた。

体の至るところで鱗が立ち、皮膚が裂けているかのように見える。

しばらくすると、至る所から黒やヘドロのような色をした煙に見えるものが浮き出てきた。

さらに天井からは真緑の煙のようなものが滲み出てきた。

それらはまるでグリーンドラゴンの口や鱗の裂け目に吸い込まれるかのように流れ込んでいく。

5分ほど続いただろうか。

その後、ゆっくりと鱗が閉じ始め、大きく開かれた口が閉じていく。


「終わったのか?」


「このレグリアリアンテの穢れは儂が全て吸い取った。以前と同様に作物も育つようになるだろう」


「素晴らしい。口だけではなかったな」


エスカはドラゴンを前にしても横柄な態度は変わらなかった。

スノウやソニアックはティフェレトで仲間のホワイトドラゴンのセリアを見ている手前、知性あるドラゴンには慣れているが、エスカはドラゴンと対峙するのは初めてのはずだった。

にも関わらずこの横柄な態度にスノウは絶対に付き合いたくない女性だと思った。


「それじゃぁおれたちはこれで行くよ。これであんたは自由だ。どこへでも行けばいい。だが、その前にできればこのレグリア王国内全土の穢れってのを取り除いてくれるとありがたいんだが」


「もちろんだ。穢れを取り除くのは儂の天命。それにこの地の穢れは儂にも責任があるからな。だが穢れを取り除きに行くのは儂だけではない」


「どういうことだい?」


「こういうことだ」


そう言うと、グリーンドラゴンはみるみる内にその姿を変えた。

セリアと同様に何か別の生き物になるのかと思いきや、グリーンドラゴンが変えたその姿は見事な装飾が施された薄刃の剣だった。


「なんだ?!」


「そこの女。儂を手に取れ」


「剣がしゃべった?!」


エスカに向かってグリーンドラゴンだった剣は喋りかけた。

その声に応えるようにエスカはその剣を手に取った。

エスカは鞘に収まっているその剣を勢いよく引き抜いた。


キィィィィィィィィィィィィィィィィィィィン・・・


心に染み渡るほど透き通った音が鳴り響く。


シャバシャバババン!!


そしてエスカは剣の舞いを舞ったが、いつもの倍の動きにも見える早く華麗なものだった。

そして、横にあった岩を斬ってみる。

まるで豆腐を切るように軽々と岩を斬ってみせた。


「素晴らしい・・・。異常なほど軽いのに斬る時は心地よい重さになり、この薄刃の剣ならではのしなり具合。そして刃は全く欠ける気がしないほど強靭・・・」


「当たり前だ。これは儂の根源魔法による変化ぞ。これは伝説にも謳われる碧命剣、ソードオブデスティニーだ」


「碧命剣・・・聞いたことがある。たしかその剣を持ちし者は大成をなすと言われているがほとんどの者が呪われた死を迎えていると・・・。故にその剣を手にする者はいない・・・いや、その剣そのものが存在しない噂話だと・・・」


「儂の力を常人が使いこなせると思うな。確かに過去何人かは儂の柄を握った者たちがいたが、いずれも儂の血に宿る穢れに犯されて大成なさずに無惨な死を迎えていたな。どうした?怖気付いたか?」


「・・・」


「この地を浄化したくば、お前が儂を携えて穢れの大地を回るのだ。そして儂を使いこなせ」


「・・・いいだろう。望むところだ」


「フム・・」


「ところであんた名前は?因みにおれはスノウ、そしてソニアにあんたを手に持っているのはエスカだ。だが訳あっておれとエスカは名前を伏せている。おれはカムスと名乗り、エスカはアンと名乗っている」


「ややこしいものだな。まぁ儂が人前で言葉を発することもあるまい。儂はザロンだ。この9つの世界に座する九頭竜が一翼の緑竜で浄化の天命を有している」


「9つの世界?九頭竜?なんだいそれは?」


「そなたも九頭竜伝説くらいは聞いているだろう?まぁ追々説明してやろう。それにしてもそなたのその面といい、頭部から感じられるオーラといい何やら懐かしい感覚があるな」


「もしかしてオボロを知ってるのか?」


「なんと!懐かしい名だ。その名を聞くのは九頭竜聖戦以来だ。元気なのか?」


「いや、今は訳あって眠っている」


「そうか。確か世界分断の折、どこかに幽閉されたと聞いていたが・・・無事ならばよかった」


(この竜からは何か色々と聞けそうだな。エスカのいない場で聞かないと・・・)


「と、とりあえずよろしく」

「ああ、よろしく頼む」


・・・・・


・・・


スノウたちはその後来た道を若干迷いながらなんとか戻り地上に出ることが出来た。

そのままフォックスに報告に向かう。

その前にフォックス横の酒場バンナミを訪れた。

目的はもちろん突然姿を消したシルベルトだ。


「いたぞ」

「ええ」

「私が行こうか?」

「いや、おれが行こう」


申し出るエスカを制してスノウがシルベルトと話すため彼のいるテーブルに向かった。


「!!カムス!無事でしたか!!」


スノウの顔を見るなり声をあげるシルベルト。

わざとらしいとスノウは感じたが、相手がそう来るならばとスノウも演技をみせた。


「シルベルト!君こそ無事だったのか?!突然消えてしまったからどうしたかと思ったぞ!」


少しわざとらしいかと思ったが、どうせこの演技の騙し合いはお互い分かっていることだと割り切ってそのまま続けた。


「はい・・・あの後、強烈な毒素によって体の痺れがひどくなり、声も出なくなってしまったため、なんとか這って戻ったのです。毒の瘴気が薄れていくにつれて体の痺れが引いていったので、なんとか戻ってこれましたが、あなた方を救うべくここで仲間を募り再度地下迷宮へ入る準備を整えていたのです」


シルベルトの言う通りなのか、彼の横には2人の冒険者が居た。

プレートはエメラルドクラスを示していたため、ダイヤモンドクラス以上で毒によって困難を極めた状況だという説明に対して、それよりも格下のクラスの仲間を集めている時点で全く理解できないスノウだったが、仕方なく芝居に付き合った。


「そうだったのか。それは心配をかけたね。それでそちらの御二方は毒の耐性をお持ちなのかな?」


「ええ!複数の毒に対して中和できるポーションを作ることが出来ます。ですのでこれからそのポーションを携えて地下迷宮に入るつもりでした。毒消し効果として必要な材料も毒の種類によって変わってくるようなので、材料となる薬草を複数種類持参し、現地で調合しながら進む計画だったのです」


最もらしい説明だったが、スノウは全く信用していなかった。


「分かった。とにかく私たちは無事だ。そしてキメラ討伐のクエスト完了についてフォックスに報酬をもらいに行こうと思っている。君も来るかい?」


「報酬・・・ですか・・・。実は・・・既にカムスたちは戻ることが・・・困難であると判断して・・・キメラ討伐分の報酬は頂いています。ももももちろん!こうして帰還された以上は等分することになりますがね!ははは・・・」


(なるほど・・・こいつを仲間にするキュリアやトライブに死人が出るわけだ・・・。こうやって報酬を独り占めにしてきたってことか・・・まぁ今回は毒の瘴気でおれたちがやられたと思って何もして来なかったんだろうが、普段は隙をついて仲間を抹殺していたのだろう・・・)


「そうだったのか。じゃぁ等分しよう。一応フォックスには私からも報告しておくよ。取り決め通り金銭報酬の4分の3をいただこう。君の取り分は4分の1だからね」


シルベルトは渋々金をスノウに渡した。


「あとは個別の報酬もあったやに記憶しているが何かもらったのかな?」


「いえ、まだ・・というかそれはあなた達を救った後ということにしていましたので・・・」


「そうか、分かった。じゃぁこの金銭報酬4分の3にあたる13500ガルについては君に全てあげよう。つまり金銭報酬は全額君に渡すということだ。私は個別の報酬をもらうようにするよ」


「ありがとう!それでえっと、もう一つのクエストはどうだったのですか?」


「それは・・・」


スノウはグリーンドラゴンのザロンと会ったことは言わないことにした。

シルベルトがザロンを幽閉し、杭で瀕死の状態したゾルグのヘクトリオンと繋がっている可能性がゼロではなかったからだ。

用意周到に見えた地図についても的確な道案内についてもあまりにも出来過ぎていたため、まずは疑ってみることにした。


「それはまだこれからだ。私たちもあの毒の瘴気に耐えられなくなってしまってね。君と同様になんとか這って戻り一命を取り留めたというわけだよ」


「そうなのですね。じゃぁもうひとつの王宮クエストにはこの2人も同行させましょう。きっとお役に立てます」


「いや、実はあのクエストは降りようと思っているので結構だよ。私もこの地に永住するつもりはないからね。わざわざ死にに行くような危険を冒す必要もないんだ。分かってくれるね。君なら・・・」


「わかりました」


「それでは君とはここでお別れだな。本当に短い間だったが世話になったね。ありがとう」


「いえ、こちらこそ!このような大金を頂いて!カムスもどうかお元気で!また何かご一緒できる案件が出た際はいつでもお声がけください」


「わかったよ、ありがとう」


そう言ってスノウは隣の建物の移動した。



「お帰りなさい!レヴルストラのみなさん!無事だったのですね!良かった〜!シルベルトさんがあなた方は帰ってこられない可能性があるって言われていたのでとても心配していました!」


「何とか戻って来られたよ。心配かけたね。王宮クエストなんだがこのクエストを達成できたので報酬を受け取りに来たよ」



<王宮クエスト1002775>

・依頼内容:地下迷宮で出ると噂されているライオンとも蛇ともわからない奇妙な見た目だが獰猛かつ恐ろしく強い魔物が出現した。いつ地上に現れるかわからない。退治してほしい

・報酬:18000ガル及び可能な限り希望に沿った報酬



「はい!見事達成されましたね!私の目に狂いはなかった!素晴らしいです!このクエストの報酬は二つ。金銭報酬の18000ガルは既にシルベルトさんにお渡ししました」


「ありがとう。既に隣のバンナミでシルベルトから聞いているよ」


「ああ!そうなんですね!それではもう一つの個別の報酬ですが、クエスト達成者代表1人の要望に極力お応えするというものです。レヴルストラとして代表はどなたになりますか?」


「もちろんカムス様です」


有無を言わせずソニアがスノウを指名した。


「かしこまりました」


「あの、漠然としていてどんな要望をすれば叶うのかも分からないのですが例えばどんな要望が叶うのかな?」


「えっとー。例えばですね、この街での飲食・宿泊費を全て無料にするとか、実際には王宮から代金支払われるのですがねー。あとはこの国での特権称号や特権階級を得るとか、あとは土地と建物をもらえるとかですかねー。あとは国宝級武具をもらえるとかですかねー」


(なるほど・・・地位・名誉か、金か、希少品かってことだな。地位とか名誉はこの偽りの身分でもらっても仕方ないし活用する場もなさそうだ。金には正直あまり困っていない。武具も正直困っていないな。フラガラッハ以上の武器を入手できるとも思えないし、そもそもこの世界で剣は封じているし・・・。となると生活拠点となる土地と家か・・・。そもそもゾルグ以外での活動拠点を持っておくのはいいかもしれない。何かあった際にゾルグの中でしか活動拠点がないとなればリスクも上がるしなにかと窮屈だ・・・)


「それではこの街のどこかの土地付きの家を要望するよ」


「かしこまりしたー。それでは王宮に繋がせていただきますね。この国の土地は全て王宮による管理になっていますのでー」


スノウは小声で話を続ける。


「あと、実はもうひとつの王宮クエストも達成できたというか問題が解決できたんだ。既にこの街の植物が育ちにくい土壌は改善されて植物が栽培できる環境に戻っている。この後この国で同様の場所については順次改善していく予定だよ」



<王宮クエスト1005235>

・依頼内容:植物が育ちにくい土壌となってしまった原因を探り、解明してほしい。

・報酬100万ガル



「ええええ?!」


「しーっ!声が大きい。これはシルベルトには聞かれたくないんだ。わかるよね?」


「は、はい!あ、えっとはい・・・」


「それでだね、100万ガルもいらないのでその金銭報酬でいただける土地と建物の補修というか綺麗にしてほしいんだ。その家を拠点にして近隣諸国も巡ろうと思っているので留守中のセキュリティにも万全を記したい。どうだい?可能だろうか?」


「あ、はい・・もちろん依頼主である王宮へそのように伝えておきますね。それで原因は何だったのでしょうか?」


「それはちょっと事情があってもし可能なら王宮の然るべき地位の方に直接話をしたいんだ。なるべく事を荒立てたくないのでね。それも確認をとってもらえるかな?」


「えっとー、もちろんです!」


「これはレヴルストラが他の誰でもない君を信頼しての話だ。くれぐれも他言は無用だよ。今後も君とはうまくやれそうだって思っているからね。フォックスでも担当キュリアやトライブが高難易度クエストを達成するとそれなりに評価は上がっていくのだろう?」


「はい!もちろんです!私こう見えてかなりプレッシャーに弱いんですけど、この話は私の命に代えても秘密を守って進めます!」


(命に代えてもって・・・大丈夫かなこの子・・)


・・・・・


・・・


次の日スノウ達にフォックスから呼び出しがかかった。


「お呼びだてして申し訳ありません、レヴルストラのみなさん!ささ、こちらへ」


スノウ、ソニア、エスカの3名はフォックスの関係者しか入れない部屋に通された。

その間、スノウはロゴス系魔法のエクステンドライフソナーをかけシルベルトが側にいないかを確認していた。

フォックスによる前にシルベルトがいつものように隣接している酒場バンナミにいるのを確認し、彼がそこから動いていないことを常に確認し続けながらフォックスの受付嬢と話をしていたのだ。

関係者以外立ち入り禁止となっている部屋に入るところもシルベルトには見られていない。


3人が中に入るとそこは普通の応接室になっていた。

応接室の中央にあるソファには1人の男が座っている。

男はオールバックにスーツを着てこぎれいにしていたが小柄でドワーフだとすぐに分かった。


「やぁみなさん、初めまして。私はこのフォックス ゲブラー・レグリア支局の取りまとめを仰せ使っているヤガトと申します。君はもういいよ」


「は、はい!!し、失礼します!」


受付嬢はドアから出て行った。



「スノウさん、いや、その面をかぶっている間はカムスさんでしたか」


スノウたちは一瞬で身構えた。


「いやいやすみません。驚かせるつもりではないので安心してください。フォックスは他世界と繋がっている組織ですので皆さんの情報も繋がっているのです。受付で触れた金の台座はマジックアイテムで言わば個人情報の記憶装置です。そこで得られた情報はフォックスデータベースに記録されますのでそれでわかるという事なのですよ。ただ、スノウさん、あなたの情報だけはほとんど読み取れていませんがね」


スノウは目の前の男が言っている事を信用した。

なぜならホド、ティフェレト、ゲブラーと3つの世界に共通するのは言語とフォックスだけだったからだ。

越界して以降、当たり前のように使っている魔法ですら、その種類や使える魔法の制限、特徴に差があった。

つまりフォックスは世界を跨った組織である可能性があると思っていたのだ。


「それ以上の詮索や情報開示は不要だ。誰が聞いているかわからないからな。それで今日この場に呼んだ理由はなんだ?えっと・・・」


「ヤガトです。皆さんをお呼びした理由はみなさんが既にこの地の土壌汚染を改善されたと伺ったからです。その理由とどうやって改善したのか、それを伺いたいという方がいらしてましてね」


「どこにいるんだ?」


「こちらです」


そういうとヤガトと名乗った男は後ろの窓を開けた。

すると開けられた窓の向こうがには先ほどまで見えていた外の景色ではなく、別の空間が広がっていた。

何やら地下牢のような場所に繋がっているようだ。


「これは・・?!」


「これもフォックスのテクノロジーってやつです。まぁ追々」


そう言うとヤガトは窓を乗り越えて地下牢と思われる場所に入って行った。


「さぁ、早く。こちらですよ」


スノウ達は言われるままに窓を乗り越えて進んでいった。







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