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23、佐久間俊樹 表


日曜日デートの日。仕方なく化粧をして髪の毛を軽くセットして家を出た一応、ブレスレットも着けて腕時計もした。タブレットも持ったしスマホも財布もいれた。とりあえず完璧だ。

駅まで歩いて行く、壮真からメールが来て絶対に終わったらメールしなさいときていたので了解、絶対連絡すると返信した。

駅についたので佐久間さんを待つ。早めに着いてしまった。


「桃ちゃん!ごめんね待たせたよね。ごめんね!」


「いいえ、大丈夫ですよ。」


「お詫びにこれどうぞキャラメルラテにしといた。」


「あーありがとうございます。」


「ごめんね寝坊しちゃって、けどどうしてもここのコーヒーだけ飲みたかったんだ。」


「そうなんですね。いただきます。」


1口飲むと見た事ないショップのカップだったけど味はとても美味しい。


「美味しいです。どこのカフェですか?」


「最寄りの駅にあるんだ。おすすめだよ。」


「へー美味しいです。さあどこに行きますか?」


「うーんじゃああっちにある公園でコーヒー飲んでからにしようか?」


「あーそうですね。」


私は歩きながらごくごくとラテを飲んでいた。あっちの公園は大きい公園で土曜日だと家族連れも多いだろう。駐車場の前を通って公園に入る道なのだけど、歩いているとガクッと膝に力が入らなくなった。ぺたりと座り込む。


「えっ。どうして。」


横を歩いていた佐久間さんが抱えてくれる。


「大丈夫?」


「すみません。急に力が入らなくなって。」


佐久間さんの顔を見てぞっとした。私を見てにやけている目はすわっていて私を抱える手は掴む腕を撫でている。これはやばい。


「よかったやっと薬が効いてきたね。じゃあ行こうか。」


ああ、佐久間さんは車できていたのか、ははは、コーヒーだ。

あれ程壮真に言われたのに貰ったものを素直に受け取るなと。あー意識が薄れていく。だめだここで意識を手放してはいけない。いけないのに佐久間さんに車に押し込まれて完全に意識を失った。

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