表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

1/1

第二話「恐怖とは何か」

ふと、こんなことを考えていた。


「もしかしたら、

 魔王を倒せば誰か俺の仲間になってくれるのではないか」と。


しかし、すぐに考え直す。

魔王なんて本当に存在するのかもわからないし、

なにより、俺一人でできることの限界をゆうに超えている。


「まぁそうだよな…」

「………」


あれ、なんだこの感じ…

少し違和感を覚えた。

その違和感の正体に気づくことはなかったが。


「じゃあ、魔物退治にでもいk…うわっ!」


ドシン!


ドアを開けたとたん、驚いて尻から床に倒れ込んでしまった。

そこに転がっていたのは、数十匹程度の魔物の死骸だった。


「なんだよこれ…誰かの悪戯か?」


しかし、悪戯されるような覚えはないし、

なにより悪戯をしてくれるような奴なんて

俺の周りには、いない。


「ったく、何なんだよ今日は。」


やはり、今日はいつもと違っておかしい。

身の危険を考え、今日は魔物退治は止めようかと思ったが

それだと給料が減るだろうし、

他の奴等が働いてるのに俺一人だけ休むのは良心が痛むので、

渋々家の鍵を締めて、魔物のいる所へと向かうことにした。


どこに行こうか迷っているところだった。

フラフラ歩いていると、途中で5人程度の小ギルドの連中とすれ違った。

何かいい情報がないかと、さりげなく近寄った。


「今日はあそこでも行くか」

「いや、やめといた方がいいッスよ」

「お前、あの噂信じてんのか?」

「アッシもあそこには近づかない方がいいいいと思うデシ」

「あそこ<魔獣森羅>は止めときましょうヨー」

「そうだな…」


魔獣森羅か。

聞くところによると、誰も行ってないらしい。

俺もあそこには最近行ってなかったので、そこに行くことに決めた。


でも連中、何で躊躇ってたんだろう?

まぁいいか。


しばらく歩くと、<魔獣森羅>の入口にたどり着いた。


久しぶりだなぁ、会いたかったぜ。

気のせいか、少し空気が重い気がする。


一抹の不安を残しながら、俺は森の中へ吸い込まれるように入って行った。


(盗み)聞いた話だと確か、入り口には魔物は少ないはず。

今日はそこで稼ぐか…


入り口らしき門をくぐると…


目の前に広がっていた光景は

まさに〈地獄〉そのものだった。


「なんだ…これ… 一体どうなんってるんだ…?」


前に来たときは、もっと草木が繁っていて、

もっと温かみのある場所だった筈だ。

しかし今は、そんな温かさは欠片も無く

ただ、深淵の暗闇がうごめいていた。


気になったのは、家の前に転がっていた魔物が

無数に散乱していたことだ。

草木はまるで燃えたかのように、黒く染まっていた。


〈天変地異〉物語

今は亡き祖母に聞いた話だ。

昔の昔、そのまた昔にあった出来事。

天から突如現れた龍と、勇者との激闘を描いたお伽噺だ。


似てる。いや、〈天変地異〉物語そのものだ。

雰囲気や状況・、景色が

見せて貰った物語と酷似していた。

昔、初めてその物語を読んだとき

怖くて読むのを躊躇ってしまったことがあった。


純粋な恐怖。

あの時感じた〈一人〉という絶望にも似ている。

俺は足が竦み上がって、動くことが出来なかった。


後ろから近づいてくる、不気味な物音にも気づかずに。

その音は、確実に俺を狙っていた。




すいません

今回少し構成を練り直すことになり、次話が遅れます

というか、最初からやり直します

申し訳ありませんm(__)m

終わり次第投稿しますので、そちらもどうか宜しくお願いします(_ _)

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ