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覚悟

長谷川は執務室にいた。

ソビエトの歴史上、使えなかったりのほほんとしていると暗殺や“不慮”の事故で長谷川がなかにいるスターリンすら死亡するのがソビエト連邦の恐ろしさなのだ。


幸いロシア語はわかるので書類を進めていたのだが、気付いたこのままの体制下では第二次世界大戦では大敗しソビエト連邦は負ける可能性があると言うことが怖かった。


負けた場合は暗殺か射殺もしくは…ともかく俺は死んでしまうと。


丁度、その時手にかけていたのがネップの書類だった。


未だにソビエトは、旧帝国時と同じ農業国であり、スターリンの血の工業転換でやっとドイツにぼこぼこ程度で済むのだ。


指揮官を粛清して動けないところに三人に銃一丁の状態なソビエトで攻めて、ろくに兵器や軍服のないフィンランドに叩かれる。


戦車や船、列車、トラックなども大量生産してイギリスやアメリカに援助してもらったとしても、ドイツ空軍に攻められすぐに無くなる。


史実のソビエトにおいて、ドイツに勝つには冬将軍と焦土作戦、敵の補給線を延ばすのと敵の戦線を拡大させて縦深攻撃で撃破そして、その勢いのままにどんな被害が出ようとも突撃、囚人を作り突撃させる反乱防止に督戦隊を付けるなどの被害を気にしないで戦うと言うのが史実のソビエトの戦術だった。


それにまだスターリンが強行したソビエト工業化は行われていない。


それらのことから、長谷川としては大規模な被害をもたらす政策などを行使するほど非情には成れないと考えていた。


そんなこともあり、長谷川は腹を決めた。

「誰かいないか!」

長谷川が叫ぶと「はい!同志スターリン!」と返事が聞こえた。

「入りたまえ、許可する。」

長谷川は言った。

「はい!同志スターリン!」

軍服を着た女が入ってきた。

「党の幹部を集めろ会議を開く。君は、早くこの事を伝えたまえよ。」

長谷川は女にそう言うと会議の準備を始めた。


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