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一人百物語 動物編

老いても

作者: 犬猫夜行
掲載日:2026/07/18


その日はいつにもましてピキピキバキバキとラップ音が部屋中に鳴り響いていた。

しばらくもすると、半分開けた、襖一枚隣の部屋では誰かが歩き回る様な音までしだした。

このアパートの借り部屋に住んでいるのは私一人だけなのだが。

寝ていた愛猫たちも起き出し、気配の方をじっと注視しだした。

(困ったなぁ)

と思っていると。

当時居た老いた愛犬マイケルも目を覚まし、猫たちの後ろから寝ぼけまなこで隣の部屋の、同じところを眺めていた。

そしてむっくりと起き上がると、関節炎の足を引きずりながら気配に向かって歩きだし


ウワウッ!!


と気合いの入った声で吠えた。

気配は一度に吹き飛んだ。

愛犬は何事も無かった様に、また猫饅頭の中に混じって眠りはじめた。

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