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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

自分の竜に食い殺される竜遣いの話

作者: みやび

――昔から竜遣いと言う存在は非業の死を迎えると言われていた。

彼らはその時が近付くと、決まって行方不明になり、そのまま見つからない者もいれば、後から見つかる者もいたが、見つかった者については例外なく惨死体で見つかるという。



***



暫く前から体に怠さを感じるようになっていた。医者に行っても原因は分からないと言われるだけで、何の解決にもならなかった。

その不調は日に日に悪化して、ある日何の前触れもなく気を失った。

気が付いた時には草むらに倒れていて、酷く不快な気分だったのを覚えている。辺りに人影はなく、自分の竜だけが側に寄り添っていた。

だがどう言うわけだかその時、この”自分の竜”に対して物凄い恐怖心を抱いたのだ。

それから暫く、旅をした。旅と言っても そう大層なものではない。自分が倒れていた草むらが一体何処だったのかも分からなかったので、当てもなく ぼんやりと歩いていただけだ。

その間も身体の調子はどんどん悪化していき、ひと月程経った頃、遂に身体に力が入らなくなって、その場にへたり込んだ。

その時、竜遣いの証であるピアスが壊れた。

ピアスには竜を遣う為の力を宿す石がはめ込まれていたが、そいつが粉々に砕け散ったのだ。

一瞬嫌な予感がした。

次の瞬間、それまで大人しくしていた竜が途端に暴れ出し、俺の首に噛みついた。



***



今日も一人、竜遣いだった少年の惨死体が発見された。

その死体は、人間の形をしていたとは およそ思えない程に食い散らかされていたと報じられた。

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