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異世界召喚されて最初にできた友達がチートだったんだが………   作者: 鍬富士 広乃武
二章 第一部ボスの討伐
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二章 第四話

前回までのおさらい。

彼女いない歴=年齢だったニシノ君に彼女ができました。


ミオネさんによると魔王の居城は、不眠不休の歩きっぱなしで一日位の距離にあるらしい。

以外と遠い。

まあ、十日分の食料を仕入れてきているから十分耐えれるし、どうやら魔道巾着はテントとしても使えるらしいので寝床も大丈夫だ。(もちろんテント形態の時は魔物避けが働く。)

非常に便利なものを買ったものだ。

ところで、ミオネさんは俺の左腕に抱き付いている。

ちょっと歩きにくいが、それ以上にうれしい。

異形よ、どうか今は出てこないでくれ。

この幸せな時間を邪魔しないでくれ。

少し見上げて俺を見ているミオネさんかわいいんだよ!

因みに、ミオネさんの身長は一五五センチ前後ぐらいで腕や足は華奢だ。

しかし胸は大きく、俺の見立てではトップが八十五センチ、アンダーが六十センチぐらい。

則ちGカップ(!)である。

それが腕に押し付けられてくるのだ。

そういう経験がない俺は、さっきから正常な意識を保てていない。

肌は透き通る様に白い。

しかし、頬に赤みがあるので健康的に見える。

桜色のワンピースという服装もミオネさんによく合っている。

髪は黒いストレートで、顔立ちはこれぞ大和撫子という感じ。

清楚という言葉がこれほど似合う人(人外)はいないだろう。

声ももう少し脚注をいれると、芯が通っている幼女気質のある声みたいな感じ。

初めての彼女がこんなかわいくて、いや俺の彼女がこんなにかわいくてもいいのだろうか。

っていうか、脱線がすごい。

ってな訳で、話を元に戻す。

異形どもに会わないまま、一時間程度たった。

その間、ミオネさんは俺の腕に抱き付いているままだった。

最初は動揺したが、流石にもう慣れて普通に周りを警戒しながら歩けるようになった。

因みにミオネさんも、ただ俺の腕に抱き付いていた訳ではない。

ちゃんと、俺を正しい方向に歩くように押したり引いたりしていた。

そして、それは急に現れた。

森のなかに急にそびえ立つ、要塞。

気を付けて見れば、それが木が複雑に絡み合って出来ていると分かるが、遠目に見ればそれは石垣にしか見えない。

「これが……森の魔王の居城………凄すぎるだろ…………魔王の力……………」

「はい、木々を自由に操る。それが森の魔王…………私の力です。」

―今、なんつった?

(ミオネ)魔王(討伐対象)発言が聞こえた気がするんだが。

「じょ、冗談だよね?」

「いえ、本当の話です。」

ミオネさんの目、コレ真剣なやつだ。

「そんな………!じゃっ、じゃあ今までの話は、嘘だったの?」

「いえ、私がついた嘘は、将軍クラスっていうところだけのつもりです。」

「どういう事なんだよ………」

「そうなりますよね………まず、私が森の魔王を裏切ったというのはタイミングこそ違いますが、本当です。そして、私は魔王を倒した。」

「さらに訳わかんないんだけど。」

「つまりです。魔王を倒したらその者が魔王になるということです。」

「じゃあ、魔王だけど、ミオネさんなんだね?」

「はい、私はミオネですから。」

「良かった。でも、魔王を倒したらその者が魔王になるって制度的に大丈夫なのか?」

「はい、基本的に魔王を倒す者は下剋上狙いの幹部か、悪に慣れていない純粋な勇者だけですから………幹部はもとより、勇者もその邪気を浴びることで、正気を失い根っからの魔王となる。」

酷い制度だ。

「それで、魔王は魔王であり続けていたんです。」

でも、まあ納得。

「それも私が、魔王になることで終止符が打たれましたが。」

ん?

「制度的に大丈夫なのはわかったけど、終止符ってどういうこと?」

「それは、私だから!………いや、貴方が………ヒデキさんが私の隣にいてくれるから!…………です…………。」

「ん?」

「実は私、ヒデキさんに合うまで『もう、こんな世界滅びてしまえ!』って思っていたんです。ヒデキさんに会えていなかったら、あんなに憎んでいた筈の前の魔王以下の奴になるところでした………。」

ミオネさんは息を吸い直す。

「ヒデキさん、ありがとうございます。私を悪に落とさないでくれて。」

「いや、別に………ん?って魔王の居城まで一日かかるんじゃなかったっけ?」

「ああこれは、前の魔王の本拠地の外周を守る為の城壁です。」

「ああ、そういうやつ。」

こんな感じで、ふと俺は気付いた。

もう、魔王討伐する必要なくね?と。

話し合えばよくね?と。

もう一緒に帰って、旅続けるでよくね?と。

「ミオネさん……」

「はい?」

「もう、この中に入る必要なんてないですよね?」

「えっ?どうして?あっ!そっ、それもそうですね……じゃっ、じゃあ、ヒデキさんのいた場所へ帰りましょうか。もちろん、私と一緒に…………。一応確認ですが付いていって良いですよね………?」

「もちろん!じゃあ、帰ろっか。」

そうして、俺たちは王都の隣町目指して歩き出した。

その先に、試練(チート)が待ち受けていることに気付くこと無く………

次回、チート君が荒らします。


12月19日追記

ミオネさんのカップ数をPからGへ変更させていただきました。

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