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四・二五章 第二話
二
わたくしは、まず王都を探し始めた。
王都は、あの女に灰塵に帰された場所だ。
「嗚呼、忌々しい!」
忌々しく思いながらあの女の愛の残滓を便りに探す。
が、どうやらもう王都にはいないみたいだ。
残滓を辿る。
すると、その残滓が途中でぷっつりと消えてしまった。
「そうか、もう死にましたか。」
途端、忌々しい気持ちが消え、笑いたくなった。
「ふっ 、ふふっ、ふはは、ふはははは、はっはっはっはっはっ。そうか、『慈愛』は死んだか!勝手に死んでくれて有りがたいですね!はっはっはっはっはっ………」
その者の笑いはその後二十日間も続いたという。




