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四章 第三話
三
マギアシャルル・フェリエそれは、スパイス国、いや、ダイア大州で最も優れた魔術の家。
私は、そんな家に生まれた。
私の才能は、前代未聞のものであったが、ウチは、子供の内、最も魔術に優れた男子が継ぐことになっていた為、大人たちに何故女なんだとか色々言われる羽目になった。
ある時、私は家出をした。
山に籠ったのだが、そこで上位龍将に出くわした。
そこは、上位龍将の巣であったのだ。
逃げようにも、もう逃げられない。
私は、上位龍将と戦い勝ってしまった。
それを、上位龍将の気配を察知した騎士団に見られてしまった。
私の家出が終わりを告げると共に、私の噂は瞬く間に広まった。
それからというもの毎日のように縁談が持ち込まれた。
それを、にこにこして両親が見ていた。
政略結婚に利用してやろうという魂胆が見え見えだった。
だから、全部めちゃめちゃに断ってやった。
そんな時、耳に入ってきたのが『世界最強の青年』の噂だった。
私は、その人に会いに行った。
―ヒトメボレ―
それから先は、前に話した通り。
そして今、私は好きな人の隣にいる。
(正確に言えば、斜め右後ろだけど………)
私は今………幸せだ。




