三章 第三話
前回のおさらい。
ミオネさんが『愛』の聖魔を灰塵に帰しました。
三
どうしようか。
「&@¥℃◇〒※○▲¢♀≧≦≠▲∝√‰⇒⌒
⊥∨∂∬≫♭†‡ы∮⊿ξζλ※◇*&▽●#
△△■◎¶∬ヰヰΛΘΗΖ●△%%£″′°″¥′
#▼@?」
現地人に囲まれて何か言われてるけど全く分かんねぇ。
こういうのって、普通分かるもんだろ。
「(^o^)v(^-^)/(^ー^)(⌒‐⌒)(*´∀`)(*´ω`*)(^w^)
(ノ´∀`*)(*^ー^)ノ♪(*^▽^)/★*☆♪(о´∀`о)ノ
( *・ω・)ノ(о´∀`о)ノ(><*)ノ~~~~~( ´∀`)
( ・∇・)("⌒∇⌒")(^◇^)(≧∇≦)(≧▽≦)
(o⌒∇⌒o)(p^-^)p♪ヽ(´▽`)/Ψ( ̄∇ ̄)Ψ
ヽ(・∀・)ノ」
ん?歓迎?………か?
「あのー?すいません。」
異国語を使って通じないアピール。
「あっ、なんだジャポネステ喋れるのか。じゃあわざわざキゴリスとかカオセンテスとか使わなくてもよかったな。」
あ、通じる言語あるんだ。
でも、よくよく考えてみると異世界で言葉が通じるって不思議っていうかおかしいよな。
まあ、折角通じるんだし気にしないでおこう。
「あのー、ここは?」
異世界なのは確定で。
「スパイス国だが………まさかお前異世界人か?」
「えっ、あっ、ああ………」
ここが何処かって聞いただけで異世界人扱いかよ。
まあ、間違いではないけど。
「いやぁ、確認されたのは百年ぶりか?姿こそ凡人そのものだがえげつない魔力を感じるぞ。」
なんかディスられてんのか誉められてんのかわかんないな!
「あのー、貴殿方達は?」
「おお、我らは、スパイス国王都コーシン領防衛騎士団筆頭団なり。」
スパイス濃く嘔吐香辛料防衛氣志團筆頭談?
否、スパイス国王都『香辛料』防衛騎士団筆頭団か。
「団長は、我ネリ・カラシマ=スタード。そして副長、トウガ・ラシチリペ=パー。参謀スリ、オ・ロシショ=ウガジンジャー。兵長、ホンナ・マワサビジャ・パニーズホー=スラディッシュ。隠密、アラビ・キコショ=ウペッパー。露払い、ナマニンニ・クガー=リック。戦略兵、ツブザン・ショージャ・パニー=ズペパー。以上7名による最強の騎士団!」
名前………!
「おおー?(草)」
名前の所為で微妙なリアクション。
だって………団長、練り芥子 マスタードだし。
他も唐辛子 チリペッパーだし。
摺り下ろし生姜 ジンジャーだし。
本生山葵 ジャパニーズホースラディッシュだし。
粗挽き胡椒 ペッパーだし。
生大蒜 ガーリックだし。
粒山椒 ジャパニーズペッパーだし。
粒揃いの香辛料軍団だな。
「それで、貴方様の御名前は?」
「ああ、俺は西野英希………いや、ヒデキ・ニシノ・アギリネ=ネガロティス・アネスだ。」
異界ではこっちにしよう。
「アギリネ=ネガロティス?どこかで聞いたような………」
何と!
「どこで聞いたんですか?」
「ああ、あれですよ団長。百年前に飛ばされてきた夫婦。」
生姜が言う。
ってマジか!
「ん?それって、ミニア・アギリネとジルベニディアス・ネガロティスのことか?」
「えっええ、やはり親類ですか?」
芥子
生きてたのか!
「いや、まぁ……二人の子供の夫?かな。二人に面識ないし。」
これ、ほんと。
「では、案内しましょう。」
山葵
「やっぱ、生きてるのね……」
吃驚。
「我々も驚いております。」
大蒜
「流石、聖王と魔王 ………」
流石である。
「聖王と魔王?」
胡椒
「ん?あっ!ああー。なーる。なんでもない。」
おい!義父上!!義母上!!言ってなかったんかい!
「彼等は聖魔を名乗っていたのですが、なるほど聖王と魔王で………」
山椒
「まあ良い、案内いたす。」
唐辛子
俺はスパイス国王都『香辛料』防衛騎士団筆頭団の面子に付いていくことにした。
なんと、ミオネさんの両親生きてました
ニシノ君はコーシン領の事を香辛料だと思っているようですが、これは仕方ありませんよね。
だってスパイス国ですからね。
次回は、ミオネさんパートです。