三章 第一話
前回までのおさらい。
『愛』の聖魔とエンカウントしたニシノ君たち、急に襲いかかられ万事休すか―――
第三章Re:ジュウシチから始まる異世界召喚
一
「ん…んん…ん?」
ここどこだ?
見渡す限りの大草原。
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「ああ、俺………斬られて死んだのか。」
そうだ、俺は『愛』の聖魔とかいう変人に斬られたんだ。
変人ではあったが半端ない強さだった。
尤も俺が無力なのもあるのだが………
ミオネさん大丈夫かな………
っていうか、死後の世界ってあるんだな………
にしても折角、幸せが掴めそうだったのに………
ハハハ、神様って無情だな………
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「暇だ。」
一面の大草原に一人。
さっきから暇を持て余して、草原を走り回ったり、前受け身をしたり、後ろ受け身をしたり、そのあと寝転んだり…………秋田。いや、飽きた。
話し相手が欲しい。
「確認しました―ユニークスキル会話者を獲得しました。」
「おおっ!まじか!………………いや、こんなことしても虚しいだけだな。」
思い付きのスキル獲得ごっこだったが虚しくなっただけだった。
スキル獲得っていうと、俺のスキル………死後でも発動すんのかな?
気になってスキルを使用してみた。
―結果から言うとその疑問の答えは出なかった。
しかしスキルは使えた。
どういう事か?
簡単に言えば俺は死んでいなかったらしい。
いつどこでどうしてその事を?
さっきスキルを使用したときに、セクションのタイトルを知って。
『Re:ジュウシチから始まる異世界召喚』
まさか、召喚された異世界から別の異世界に召喚されたってことか?
斬られる寸前に?
もしかしたら、そういう回避スキルも手に入れてたのかも。
………ミオネさん大丈夫かな?
はい、ニシノ君は死んでません。
ここで主人公殺しちゃダメですよね。
ところで、この章ではニシノ君パートとミオネさんパートが交互に進行していきます。
という訳で、次はミオネさんパートです。
2/13追記 章タイトルの変更に伴う変更を行いました。
2/15追記 ニシノ君は、ミオネさんミオネさんしていた所為で2・5章のタイトルを見ていません。折角の『ニシノ 死す』だったのに。