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俺は人を殺さない

 二人はヴィクタ―らしき男の後をつけた。

 バカンスのような服装がキ―ウェストの街並みにマッチして、違和感がない。

 速足で歩く男は、通りの角を曲がると消えた。


「どこ行ったのかしら?」


「隠れたな」


 その時ア―ロンは、自分の背に銃口が押し付けられるのを感じた。


「……………………………」


ア―ロンは微動だにせず、両手をゆっくりと上げた。


「ヴィクタ―!!」


 エイミ―は別人のように無表情なヴィクタ―が、ア―ロンの背に銃口を当てたのを見た。


「俺は人を殺さない」


「じゃあ、銃をしまえよ」

 とア―ロンは言って、左側から半身彼の方を向いた途端、右腕でヴィクタ―の顔面に強烈なストレートパンチを食らわせた。

 ヴィクタ―が勢いよく道路に倒れ込むと、運良く彼の銃がエイミ―の足元に滑り込んだ。彼女は素早くそれを拾い上げ、彼に銃口をむけた。

 既にア―ロンは用意した38口径をヴィクタ―に向けて、いかにも引き金を引くような手つきを見せている。

 ヴィクタ―は倒れたまま鼻血を出し、意識を失いそうなくらいのダメージを受けた。


「全部話せよ、お前はスパイか?」


「…………………………」


「良くも今までシェリルを騙したわね」


「…………………………」


「言葉を忘れちまったのかい?」


「Russland de professor getoet.」

(ロシアが教授を殺した)


ドイツのスパイだ。


「Professor des klonens von Menschen Verkauft.」

(教授はクロ―ン人間の資料を売ります)


 エイミ―はヒヤリング出来た。

 ア―ロンは銃口をドイツ人スパイに向けたまま、エイミ―にヒヤリングは任せた。


「Stahl einen Russland―Artikel.」

(ロシアは資料を奪った)


「Ich bin weggelaufen.」

(俺は逃げた)


「Russland ein Auto in Brand gesetzt.」

(ロシアが車に火をつけたのさ)


 その時、ア―ロンが銃口を背中に突きつけられているのを目撃した通行人の通報で、パトカ―のサイレンが近づいてきた。

 三人の回りに人も集まってきた。


 スパイ(ヴィクタ―)は素早く小さなカプセルを飲み込み、一瞬に自害したのだ。

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