6話
ZZZ〜〜ZZZ〜〜
ガガガガガガ!
ZZZ〜ZZZ〜
ガガガガガガッガガガガガガ!!
ZZZ〜
ガガガガガガッガガガガガガッガガガガガガ!!!
ZZ…
ガガガガガガッガガガガガガッガガガガガガッガガガガガガッガガガガガガ!!!!
「うるさいよ、全く!!!」
近所迷惑にも限度ってものがあるよ!。何さこの音?!
昨日久しぶりに頭を使い、疲れて惰眠を貪っていた楓はあまりの騒音に目を覚ました。
至福の時間を原因不明の騒音で邪魔された楓はイライラしながら自分のミノから頭を出して外を見る。
また下で化け物共が前の様に、グロテスクなサバイバルバトルをやってるのだろうと思い、下を見る。
「あれ?何も居ない…」
しかし、予想し反して下には何も居なかった。前の様に巨大な蜘蛛も犬もなにも居ない。静かな物である。
ガガガガガガ!!!
………イヤ静かではない。むしろ前より喧しい。
楓は下に何もいない事が分かると今度は横を見る。
左右共にやはり何もいない。
「下もいなければ、横もいない。てことは〜」
上か!!
少しだけではあるが身体の扱いに慣れてきた楓は身体を転がし、クルリと上を向く。
いた。
自分のミノがある所よりかなり離れた位置に巨大な鳥が自身の鋭いクチバシを高速に動かし木を突いている。どうやら、木の中に何かある様で、ソレを取るために躍起なっている様だ。
頭には鮮やかな緋色の飾り羽が逆立っており、翼は周辺の木々に同化する様な緑色をし、とても美しい。
(綺麗な鳥だなぁ〜〜僕もどうせ転生するならあんな感じに転生したかったよ。)
余りに美しい鳥を見て楓は無意識にハァーっとため息をつきながら、自分の見た目を嘆く。
バキッー
「あっ」
楓が体重を掛けた所為かミノに使われている小枝が音を立てた。
鳥が木を突くのやめる。そして勢いよく首を下に向ける。
一瞬で楓はこの状況の不味さ理解した。
すぐさまミノに隠れよう身体を戻すがもう遅い。
楓は瞬く間に鳥に身体を摘ままれ、抵抗する間も無く丸呑みにされてしまった。