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すれ違う音色

作者:
掲載日:2026/04/06

とある年の春頃

ふと、街ですれ違った人が気になった。


私が付けてる鈴と同じ音がした。

最初はただそれだけ。


―――

数ヶ月後大学でまたその人とすれ違った、音と雰囲気でわかった。

前はちゃんと顔を見ていなかったけれど優しそうでおっとりした顔をしてた。


一瞬目があった気がした。


―――

最初に見かけたときから次の年、私の入ってるサークルにその人が入ってきた。

少し目が合うと照れたように顔を反らした。

1年らしいから前に大学で見たときはオープンキャンパスか何かで来てたのかな。


しばらくの間は話しかけても来なかったし、私も話しかけなかった。

ただ、すれ違ったときに少しだけ気になる程度。


―――

ある日その人から話しかけてきた。

「えっと、み、美夜みや先輩っ、えっと…こんなこと急に言われて…キモいかもしれないんですけどっ…街ですれ違ったときに気になって偶然っオープンキャンパスで見かけて、入れたら話しかけようと思ってて……急にすみませんっ!」

「びっくり。奏くん…だよね?私も同じだよ。街で気になったの、多分この鈴の音だよね?偶然だね。」

「っそうです!!その鈴っ!いっしょだなって!」

その人…奏くんは凄く嬉しそうな顔を浮かべた。

「この鈴、お守りだよね。どんな効果?なんだっけ……あっ」

『縁結び』

二人の声が重なる。

「…効果…あったみたいだね」

「…そうですね」

奏くんは少し照れている。

つられて私も少し照れてしまった。


その後急に仲良くなると言うことはなくて、すれ違うと少し話すくらいになった。


それが凄く嬉しくて、毎回なんだかドキドキする。


―――

普段は各々での活動が主なサークルなのに、珍しくグループ活動する事になった。

奏くんと同じグループだった。

二人で少し照れてしまってグループの他の子たちを困惑させてしまった。


そのグループ活動でまた少し仲良くなれて、連絡先を交換した。


―――

連絡先を交換した数ヶ月後に二人でお昼、食事に行った。


これといった会話はなかったけれど

なんだか凄く楽しかった。


―――

大学内ですれ違って話してたとき奏くんがリュックにつけていたキーホルダーが目に止まった。

「奏くんそのキーホルダー…」

「えっ?あー!好きな絵師さんのグッズでっ!」

奏くんは少し焦ったように言う。

「違うの、悪いとかじゃなくてっ!私もその人好きで同じの持ってて、偶然だなって、」

「そうなんですかっ?!珍しい…この人周りに知ってる人とかいなくてっ!嬉しいです!」

「私も!」

「また、話しましょ!」

その時は次の講義の時間が迫っていたので1度解散した。


―――

その絵師さんきっかけに今まで以上に話すようになった。

奏くんと話せる、それが凄く嬉しくて楽しかった。


―――

そしてある日に今夜予定開いていないかと聞かれた。

私はその日ちょうど予定があり会えなく、その後の日も予定が合わなくてこんなところでもすれ違うのかと、少し笑った。

結果会うのは1ヶ月後になった。


―――

ようやく予定が合う日、奏くんと夜、食事に行った。

そして……告白された。

勿論、喜んで付き合うことになった。

満たされた、嬉しい気持ちになった。


―――

付き合ってから、すれ違うたびになんだか凄く照れてしまう。

だけどそれも楽しい。

付き合ってからもよく、予定が合わないことが多い。

だけど全く、関係や気持ちが薄れることはない。

他の人からしたらすれ違うのは悲しい、寂しいことかもしれない。

でも、私たちからしたら出会い方もあり、

少し特殊な『運命』なんだと思う。


そんな話をして、二人で満たされた気持ちになった。




―――――――――

僕は彼女ができたことがない。

つくる気もない。

そんな話を友達にした数日後、その友達が『縁結び』の効果があるらしい鈴をくれた。彼女がいると楽しいぞなど言われても困る。

別にそんなものは興味なかったけど、なんとなく音色が綺麗だったから財布につけていた。


―――

そんなある日に街ですれ違った人からそれと同じ音がした。カバンにその鈴がついているのがみえた。

その、鈴の音色が似合うような、そんな、綺麗な人だった。

なんだか、凄く見惚れてしまった。


また、どこかで会えたらいいなとおもった。


―――

数ヶ月後友達に誘われ、行ったオープンキャンパスでその人とまたすれ違った。

鈴の音色で気づいた。

やっぱり…綺麗だとおもった。どうやら僕は一目惚れしてしまったようだ。

決して盗み聞きをしたわけではないが、彼女が友達と話していた内容から来年もいることが確定で、分かった。


その大学に絶対入ると決めた。


―――

そして次の春、無事、合格した。

初日に勧誘されたなんとなく興味を持ったサークルに入ることにした。

そのサークルに彼女がいた。

驚いてつい見てしまった。

そしたら目があったから恥ずかしくなって目を逸らした。


―――

それからしばらくの間は話しかける勇気が無かったけど、大学ですれ違うたび気になった。

だけどようやく勇気が出た日話しかける内容を、めちゃくちゃ真面目に考えた。

結果、話しかける日は勇気が出た日から3日後になってしまった。


―――

勇気をもって話しかける時、凄くドキドキした、いつもより近くで、ちゃんと顔を見て心臓がはち切れそうなほど緊張した。

「えっと、み、美夜みや先輩っ、えっと…こんなこと急に言われて…キモいかもしれないんですけどっ…街ですれ違ったときに気になって偶然っオープンキャンパスで見かけて、入れたら話しかけようと思ってて……急にすみませんっ!」

緊張しすぎて、すごい引っかかりながら話してしまって恥ずかしかった。

嫌われないかと心配した。

けど、彼女…美夜先輩から返ってきた答えは拍子抜けするようなものだった。

「びっくり。奏くん…だよね?私も同じだよ。街で気になったの、多分この鈴の音だよね?偶然だね。」

本当にびっくりした。美夜先輩も僕のことをしっかり認識して見ていてくれたのが嬉しかった。

「っそうです!!その鈴っ!いっしょだなって!」

つい、そう返した。僕の顔はきっととても笑顔だっただろう。

なんだか心無しか美夜先輩も嬉しそうな顔をしてくれた気がする。

「この鈴、お守りだよね。どんな効果?なんだっけ……あっ」

彼女がそういったので僕もお守りだったと思い出し、効果を声に出す。

『縁結び』

彼女と被ってなんだか嬉しいような恥ずかしいような気持ちになった。

「…効果…あったみたいだね」

「…そうですね」

照れてうまく言葉が返せなかった。

美夜先輩の顔が少し赤くなった。

きっと僕の顔もっと赤いんだろうなと思った。


それから急に仲良くなる…なんてことはなかったけど、すれ違うたびに話すようになって、毎回心臓が飛び出てしまうんじゃないかというくらい嬉しくてドキドキした。


―――

普段は各々での活動が主なサークルらしいが珍しくグループ活動をするらしい。少し緊張しながら見ていてくれたくじ引きをすると美夜先輩と同じグループだった。

僕が少し照れてしまってそれにつられたのか美夜先輩も少し照れてしまったのでグループの他の子たちが困惑していた。


そのグループ活動でまた少し仲良くなれて、連絡先を交換した。


―――

連絡先を交換した数ヶ月後に二人で昼食をとりに行った。

いつもより長く美夜先輩と喋れて嬉しかった。

しかも見惚れてしまいそうになるほどご飯の食べ方が綺麗で、素敵だと思った。


―――

また大学内ですれ違ったある日に美夜先輩は僕のつけていたキーホルダーについて聞いてきた。

「奏くんそのキーホルダー…」

「えっ?あー!好きな絵師さんのグッズでっ!」

オタクっぽいと思われたのかと思って、焦ってしまった。

「違うの、悪いとかじゃなくてっ!私もその人好きで同じの持ってて、偶然だなって、」

そしたら美夜先輩はそれを察したのか、すぐにそう言ってくれた。

「そうなんですかっ?!珍しい…この人周りに知ってる人とかいなくてっ!嬉しいです!」

言ったこと…それもそうだけど、何より美夜先輩と同じものが好きということが嬉しかった。

「私も!」

「また、話しましょ!」

その時は次の講義の時間が迫っていたので1度解散した。次の講義、その事で頭がいっぱいで内容があまり頭にはいらなかった。


―――

その絵師さんきっかけに今まで以上に話すようになって、もっと好きになった。

普段はクールな感じなのに、意外と可愛いものが好きだったりする美夜先輩はとても魅力的で言葉を選ばずに言うと…とても可愛い。


―――

友達に背中を押されついに告白をしようと、夕食に誘った。

だけどその日は予定があったみたいで断られてしまった。

だけど悲しくはなかった。

むしろこんなところでもすれ違うのかと少し笑った。

予定を合わせたら1ヶ月後になってしまった。


―――

ついに夕食を一緒に取る日…つまり告白する日。とても緊張しながら告白をすると、喜んでくれて付き合うことになった。

その時の笑顔が可愛すぎて、死んでしまうかと思った。ずっと忘れないだろう。

―――

付き合ってから、すれ違うたびに二人で顔を赤らめる。

それも楽しい。


付き合ってからもよく、予定が合わないことが多いけど全く、関係や気持ちが薄れることはなくて、むしろその都度笑い合い仲が深まる。


他の人からしたらすれ違うのは悲しい、寂しいことかもしれないけど、

私たちからしたら出会い方もあって、

少し特殊な『運命』なんだと思う

美夜ちゃんが話した。

勿論僕も共感して笑い合う。


二人で幸せな満たされた気持ちになった。

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