旅人(たびびと)
初めまして、天川裕司です。
ここではシリーズでやってます『夢時代』と『思記』の原稿を投稿して居ります。
また、YouTubeドラマ用に仕上げたシナリオ等も別枠で投稿して行きます。
どうぞよろしくお願い致します。
少しでも楽しんで頂き、読んだ方の心の糧になれば幸いです。
サクッと読める幻想小説です(^^♪
お暇な時にでもぜひどうぞ♬
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無課金でやっておりますので、これで精一杯…と言うところもあり、
お見苦しい点はすみません。 なので音声も無しです(BGMのみ)。
基本的に【ライトノベル感覚のイメージストーリー】です。
創造力・空想力・独創力を思いっきり働かせて見て頂けると嬉しいです(^^♪
出来れば心の声で聴いて頂けると幸いです♬
でもこの条件から出来るだけ面白く工夫してみようと思ってますので、
どうぞよろしくお願いします(^^♪
タイトル:旅人
(診療室)
患者「先生、本当にどうもありがとうございました。先生に診て頂くようになってから、本当に私、見違えるように変われたんです」
「本当ですか?それは良かったです。もし何かあれば又いらしてくださいね」
患者「ああ、ありがとうございます」
(婚約者)
誠司「やぁ、よかった。今夜はもう会えないかと思ってたよ」
「どうして?私、あなたとちゃんと会うって昨日に約束しておいたでしょ?約束はちゃんと守るタチよ?♪」
誠司「ハハ♪…ああ。君と会えて本当に嬉しいよ。愛してるよ」
「私もよ」
2人は夜に愛し合う。
(トラブル)
『俺の手から逃げられると思うのか?一生追い詰めてやる』
『フハハ、また懲りもせずに新しい男を引き込んだのか?お前らしい。俺ってモンがありながら、別の男にうつつを抜かし、これ迄と同じ様に後先考えもせず、自分に身の破滅を招こうとはなぁ』
『…覚えていろ。必ずお前を葬る。そう、お前が油断してる時を狙って、必ず俺はお前を葬る』
「……はぁ…」(心から落ち込む)
誠司「…こんな電話、いつから?」
「…わからない。もうずっと前から…」
誠司「なんでこんな事に?!」
「もう分からないって言ってるでしょ!やめて!やめて!ああ…!」
誠司「加奈子!」
「お願い抱きしめてて!!怖い…!怖いのよお!」
誠司「…警察に行こう」
「…え?」
誠司「こんなの黙って見過ごせるわけないだろ。…でもどうして、なぜ今まで警察に…?」
「…む、無理よ、無理!」
誠司「加奈子…!」
「警察に行ったって、どうにもなるもんじゃないわ!実はもう何年もこれ続いてるの!」
「…精神科をしてるとね…こんな異常者に付きまとわれることが時々あるのよ…」
「私の知り合いの同じ分野で働く女医も、同じ様な目に遭って、亡くなったことがあった…」
誠司「…可哀想に。…加奈子、現実をちゃんと見よう。大丈夫。君には俺が付いてるし、そんなこと滅多には」
「分からないじゃないの!だっ…」
誠司「警察に行くんだ!…大丈夫、君の事は俺が命に替えても絶対に守るから!」
(改めて捜査)
警察1「大丈夫ですか?」
「え、ええ…」
誠司「刑事さん、さっきの話どう言う事です?」
警察1「…あなた婚約者の方ですね?わかりました。お話ししておきましょう。加奈子さん、良いですね?」
「……」(黙って頷く)
警察1「彼女は過去に1度結婚してらっしゃいました。その事はご存知ですか?」
誠司「……」
警察1「…ですが、その時の彼女の旦那さんはひどい事故に遭いましてね。崖から車が落ちてしまい炎上して、身元も特定できない程の焼死体となって挙がったんです」
警察1「唯一、彼の身元を特定できた理由は、これはもう奇跡としか言い様がありませんが、太腿のところにあったホクロです」
警察1「このホクロにしたって、DNA鑑定から判ったものじゃなく、ただ身体的特徴として、そのとき鑑定に携わった者たちや、事件経過を隈なく調べていた同僚刑事たちの見解により…」
警察1「…あとは所持品として特定された、彼がそのとき乗っていた車、その車の内装的特徴と外見と、メンテナンスに際した経過的特徴が全て一致した事から…」
警察1「その焼死体を改めて『彼女の元旦那である』と見極める事は出来たんです」
誠司「……でも、それって」
警察1「…ええ、真実の追究にはまだ程遠い。そう言いたいんでしょう。でもこれは公式見解です」
警察1「彼女のその旦那は、もともと天涯孤独の身でもあり、身寄りが無く、それ以上に身体的特徴を断定する事は出来ませんでした」
警察1「なにしろズタズタに焼かれた様な焼死体で、指紋採取、DNA鑑定はおろか、彼女がこうして関わって居なければ間違いなく『行旅死亡人』として扱われていた事でしょう…」
誠司「……加奈子…」
泣き伏せる加奈子。
(続くトラブル)
それから数日間。
やはりいたずら電話の類で
脅しの電話は止まなかった。
そして…
(2人の家)
誠司「こんな物が…」
(ポストに入れられていたメモ)
『今夜だ。今夜やってやる』
警察はこれを承け、その夜、
2人の自宅周辺に張り込み、
その家の中にも
数人警察が隠れて待機した。
「怖い…」
誠司「…大丈夫だ。警察がこんなに付いてくれてるんだし、俺も居る」
警察2「もし連絡があれば、すぐ我々に」
誠司「はい分かってます」
それから暫く時間が経った。
23時55分。
「今夜」の予告からあと5分で解放される?
…そんな気分が少し和らいだ時。
「…ちょっとお水飲んでくる」
加奈子がキッチンへ。
誠司はリビングに。
家の中に待機していた警察は
そのままクローゼットの中や、
屋根裏に隠れていた。
そのとき改めて捜査を展開していた
別の捜査員たちから、遠隔で連絡が。
警察2「え?それどう言うことだ?」
捜査員「別人です。身体的特徴は確かに一致していましたが、一致していた様に見えただけで…」
警察2「もう1度初めからゆっくり話せ!」
捜査員「87%以上の確率で、彼女の夫ではありません。別人です」
警察2「……」
その連絡とほぼ同時に
キッチンに居た加奈子は
バタンと床に倒れた。
誠司「か!加奈子ぉ!?」
自宅内に待機して居た
警察隊も全員出てきた。
警察1「(…遅かった…!)」
(後日)
誠司「…なぜ、あの時ちゃんと調べられなかったんです…?」
警察2「申し訳ありません。ですが、本当に身元も特定できない程の…」
(人目を避けて)
警察1「ボイスチェンジャーの主は彼女だったか…」
警察2「…すり替えられていた、という事でしょうか?」
警察1「…ああ。…そのすり替えられた被害者も、ホームレスで身元が無い奴。…どうりで警察に駆け込めんかったわけだ」
警察2「車の事故は?」
警察1「彼女が仕組んだんだろう。車ではなく、元夫の体に」
警察2「…でもあの時の聞き込み捜査では、そんな噂なんにも…」
警察1「おそらくそれも静かな暴力だった…としか言い様がない」
(改めて公式見解)
鑑識「彼女の元旦那に間違いありません。奇麗に保存されて居ましたから、それぞれの証拠の採取も容易かったです」
(別日)
誠司「…なぜ彼女はそんな事を…?」
精神科医「おそらく元夫のその人を、彼女がまだ愛して居たからでしょうね。暴力を受けても、その時の2人の経過に飽きても、思い直す様に、又その人を…」
誠司「…………」
精神科医「…私も彼女の友人として、彼女の診療を長く見て参りました。優れた精神科医でありながら、その意味での女の心理もよく分かってらっしゃる事は、少し不思議に思った程でした」
誠司「………」
精神科医「…ええ。そう言う経過を通った未亡人の心境の事。だから、同じ様な立場に立つ人の事がよく分かったんでしょう。そうした男性・女性患者から彼女がひどく信望を得たのはおそらくその為かと」
精神科医「…でも、まだ私には、彼女を一方的に責める気にはなれません。そうした男性には分からない心の闇の部分を、少なからず多くの女性は持って居ますから。その闇が光に変わる事も、女性としては時としてあるんです」
誠司「……惨ったな、本当に…」
動画はこちら(^^♪
https://www.youtube.com/watch?v=I4LhAFvmkyA
少しでも楽しんで頂き、読んだ方の心の糧になれば幸いです。
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