世界を愛さなかったら
注意事項1
起承転結はありません。
短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。
注意事項2
甘ちゃんが何言ってやがる。
と思ってお読み下さい。
世界を愛さなかった人間から死んでいく。なお、自殺志願者に限定して思考するものとする。
生前何をやっても出来なかった人間が、異世界転生して活躍する。なんて話がよくある。あれを実際少しでも読んでみると分かると思う。単に、生前の能力がその世界に合致しているんだ。
ではもし合致していなかったら? きっと生前と同じ様に、何をやっても出来ない人間に成り下がるだろう。
この世界が行きやすいか否かは、結論、この世界にどれだけ適合するかが鍵なのだ。それは現実世界だろうが、異世界だろうが何一つ違いは無い。
もしもそうやって世界に適合して、愛されていなかったら、此方が世界に歩み寄るしかない。試行錯誤を繰り返し、最短ルートを考えて、生き抜くしかない。
それが出来なくて、もしくは出来なくなった者から死んでいく。
此方は勉強が出来ないとか、運動神経が悪いとか、容姿が醜いとか、それら全てを内包しながらも、それなりに齧り付いて生きている。
「私は物覚えが悪いですし、少し走ると疲れますし、肌荒れが酷い人間ですよ。それでも今この時、この理不尽な世界を『仕方がない』と受け入れて生きてます。
勿論、自分の努力だけでなく、周りに恵まれているからとも思ってます。私という生き物を皆、許容し、機会を与え、赦すからだとも思ってます。
でもそれに気付かないで、死ぬ人間もそれなりに多いと思ってますよ」
――本当に絶望的な状況を知らない甘ちゃんが、何を言ってやがる。
と、多くの人間は言うだろう。でも修羅場潜りながらも、模索して生きてる人間を私は知っている。
周りとの価値観ぶっ壊しながら、生きてる人を知っている。
「貴方が今、飛び降りたところで、皆はこう言うでしょう。『振られたくらいで死ぬなんて、馬鹿馬鹿しい』『構ってちゃんのメンヘラ』だと、私もそう思います。
貴方の人生、恋人だけなんですか? 恋人に振られたら死ぬんですか? ふざけんな馬鹿!! 言っとくけど、今この瞬間、お前よりは悲惨な人生送っとるわ!!」
そう言って、呆気にとられる貴方の元へ向かって歩き出す。そうして拳を握って殴り付けた。
「嘘告もされたことねぇ癖に、気持ち弄ばれた訳でもねぇ癖に、真摯に断られた癖に、何甘えた事言ってんだ」
そうして貴方の首根っこを引き摺って、階段まで歩いてきた。
貴方が言ったのだ。世界を愛さなかったら止めてくれと。
だからと言って、ストーカーするのは論外ですが。
もっと良い人間になって、見返してやる。
という方向に気持ちを持って行って下さい。
異世界転生モノをお読みの方はご存じ、世界と自分の能力が適合してるんですよ。
だからチートとも言うのですが。
でもそんなのごく稀です。
世界に愛されなかったら、此方から愛するしかないんです。歩み寄るしかないんです。
駄目なところがあっても、『まーしゃーない』といって受け入れるしかないんです。
人に対して甘えんな。自分でどうにかしろ。
と、この子は言いたいのだと思います。
だから慰めが一切ありません。
止めたやったから、あとは知らん。精神です。
でも皆そうじゃないかな。
人に対して程よく無関心。
心中する程、他人に入れこまない。勿論、私も。
聖人じゃないですからね。何処までも浅ましい人間ですよ。
そんな世界が嫌いではありません。