表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/8

あとがき

 皆様、初めましてもしくはこんにちは。

 風音紫杏と申します。

 

 挨拶もそこそこに、ちゃんとしたあとがきへ移りますね。

 

 とりあえず、三段階に分けて語っていきたいと思います。

 

 まず、一つ目。

 

 この作品は、バッドエンドなのかハッピーエンドなのか、最後までわからないのですよね。

 「メリーバッドエンド」のタグを付けたのは、そのためです。

 肝心の龍が、全然ヒーローっぽくないキャラだったことや、雰囲気的にも悩まれるかもしれませんが……私個人としては、ハッピーエンドなのではないかと思っています。

 完全なハッピーエンドではないと自分でも思ったことと、ハッピーエンド好きの人から怒られそうなので(笑)、ハッピーエンドのタグは付けませんでしたが。

 

 でも、龍と玲藍は二人だけの世界で、穏やかに寿命を全うすることができたのではないかと思います。

 

 続いて、二つ目。

 

 この作品には、「ざまあ」が一切!ありません。

 玲藍の母親(炴充媛)に、その実家の父親と継母。あと、皇帝と皇后あたり。

 ここは、皆様もイライラされたかと思いますが、(一応)理由はあります。

 

 この小説にものすごく深い意味がある、というわけでもないのですが、私はこの作品に、「後宮や貴族社会でありそうな闇、理不尽さ」を詰め込もうと思ったのです。

 そのため、そもそもこの作品で「ざまあ」を書くつもりはありませんでした。

 

 そのおかげで、作中で大量に被害者が出ましたが。

 

 あと、皇帝の発言(というか唯一の台詞ですw)で、こんなのがありましたね。

 

  「……余は美しい女が好きなのだ。近寄るな、この醜女しこめが」

 

 最低発言ですが、炴充媛の体型のことを指すものではなかったりします。

 

 自分が少し訪れなくなったからといって、侍女や下級妃に当たり散らし出した彼女の心が醜いと言ったのです、ハイ。

 玲藍に興味を持たなかったのは、あんな精神状態の母親に育てられた娘も、どうせひどい性格になっているのだろうという思い二割、皇后の嫉妬が面倒くさいの八割です。

 

 ……やっぱり最低ですね。

 

 チラッと出てきた皇后は、他国から嫁いできたお姫様です。

 だから、性格的に炴充媛の継母に近いです。

 

 皇后の国は一夫一妻制なので、後宮制度に対する嫌悪感もあったのだと思います。

 

 頭が悪いわけではないので、実家の身分が高い妃(四夫人とか)には手を出すことなく、たまにお茶会をしたりして当たり障りのない関係を築いています。

 

 そんな闇を煮詰めたような状況で育ち、最終的には水底に沈むことを選択した玲藍が幸せなのかどうかはわかりません。

 私がハッピーエンドなのではないかと思うのは、あくまで私の考えであって、この話の結末ではないのですから。

 

 それでも、彼女が選択した彼女の未来が、少しでも幸福であるよう、祈っています。

 

 最後に、三つ目。

 

 色々出てきた分かりにくい単語の解説です。

 

 ・襦裙・裳…古代中国の婦人服。ここでは唐ぐらいを想定。襦が上の服で裙・裳が下のスカート。

 ・単衣・長裙…古代中国の婦人服。長裙は長いスカート。

 ・被帛…肩掛け。

 ・交領衫…古代中国の男性の上衣。

 ・妃嬪…皇帝の側室。皇后以外の妻。

 ・才人・婕妤・充媛…唐代の後宮制度における妃の位。後宮における皇后以下の位は正一品~正八品まであり、それぞれ階級名がある。正六品以下が宦官及び女官で、正五品以上が妃嬪。

 ・薫衣草…ラベンダー。

 

 他に何かありましたら、気軽にどうぞ。(ここで使った意味とは別の意味のあるものもあるので)

 

 最後までお読みいただきありがとうございました。

感想等お待ちしています!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] 遅ればせながら、読み終えました。 玲藍の母と乳母の話が鮮烈に、印象に残るお話でした。涙もろい乳母は、玲藍の母を心の底から敬愛していたのではないかと、感じます。彼女だけが、壊れてゆく母に寄…
[良い点] 「だーれだ企画」で拝読したときに、情景や感覚などの描写が素敵で、続きも気になっていたので、見つけて読ませていただきました。 用語なども中華風で、世界観に引き込まれました。 後宮のなかでの母…
[一言] 遅まきながら、間咲正樹様の活動報告から伺いました。 水底で結びあった二人だなぁと思いました。 普通であれば、高貴な血筋と言われるはずが、同じ宝石が並んでいる中に、違う種類の宝石として混じっ…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ