いきなり婚約破棄を告げられた私の話
洞爺湖をバックに写真撮影。
その時だった。
マイクを握っていた男性職員がいきなり
「お前とは婚約破棄だ!」そう言った。
彼の脇の下には、真っ赤なホッペをした道産子娘がスッポリと収まっていた。
今は洞爺湖サミットの真先中である。
その男は私を指差し、
「お前は自分の肩書きを利用して、この素朴な娘に嫌がらせをしていたらしいな!」
私は サミットのフランス語通訳である。
咄嗟に 彼の発言を サルコジ大統領に通訳した。
隣ではドイツ語通訳が メルケル首相に、、
後ろではロシア語通訳が メドヴェージェフ大統領に、、、、、
前ではイタリア語通訳が ベルルスコーニ首相に、、、、、
福田総理大臣が困った顔をしていた。
男は外務省職員だった。
警備が取り押さえに動いた矢先
「お前、無視するのか!!!」
その男は私に向かって突進して来た。
私はサッと身をひねった。
その男は勢い余って洞爺湖にダイブした。
そして、何事も無かったように 参加首脳の写真撮影は終了した。
報道されなかった[洞爺湖サミット]での一幕でした。
ちなみに、彼の事は私は全く知らない
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完全なるフィクションです。
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