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片翼天使の笑いかた  作者: 山下ケイト
3章 神々の願い
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片翼の刺繍

ガタゴトガタゴト……


馬車の荷台で、何人もの人と一緒に揺られている



「…アイリス様が……こんな事に……」



「あんなに強いアイリス様が……」



そんな話し声が聞こえる



「おい、何で下を向いている?アイネ」



紅の髪に紅の瞳、まさに小さなアイリスそのもののアイネ


「……ぼくが助けられたら良かったのにな……って………」


もう一度下を向く紅髪の少女に対し


スパーーン!!と、イイ音を響かせたのは屋敷のストック


「…アイリス様は、強かった‼️でも、とても弱いお方でした……」



……アイリス様が、弱い……?


「ええ。アイリス様はいつも、エレナ様、プリム様、そしてシフォンに支えて貰っていたのですよ。つまり、皆に頼っていたのです。」



……皆に………頼って…………




「アイネ、貴方は姫様に言われたのでしょう?タバルに行って、アイリスお姉ちゃんに会いたいと言え、と」


……コク

無言で頷く


「ソレは、誰かに頼る事を覚えなさいと、姫様が仰ったのでは無いですか??」



アイネはハッとした



姫様と会った時に「ご飯も自分で作れる」と言ったら、姫様は「タバルに行きなさい」と言った……



「アイネは、本当にアイリス様そっくりですよ♪」


ギルドの受付のお姉さんが言う


「いっつも誰かの為に頑張って、自分の事は二の次で……アタシは大好き♪……きっと、ワザワザルイステリアへ向かってるこの1団の全員が……アイリス達のファンだね♪」



一緒にルイステリアへ向かっているこの馬車達……………



この数百の馬車が全てアイリスの為に向かっているの………??



モンスターが少ないが、遠回りになるこの草原を走っている馬車達


「アイリス様に会いにいくぞーーーーーーーーー‼️お前らーーーー‼️」



「おおーーーー!!」




「……アタシも、アイリス様みたいになれるかな……??」


真っ白な翼を広げたアイネはストック達に尋ねる



「………貴方なら、きっと……」




ーーーーーーーーーーーーーーーーーー



4人の葬儀が終わらない


皆が別れを惜しみ、帰らないのだ


「……まぁ、仕方ないかꉂꉂ(ˊᗜˋ*)笑」


ハルはあきれたように笑う


「お前だって、今「帰れ」って言われたら帰るか??」


レナスが尋ねると


「絶対に帰らない!!( +,,ÒㅅÓ,,)=૩૩フンッ」


チャキ!


「分かってるから刀を抜く気になるな!!ヽ(`Д´#)ノw」




ワイワイガヤガヤワイワイガヤガヤ………



「…………あ、あのローブ……可愛い…♡‼️」



アイリス達への献花に向かう途中にアイネが大きな声を出した




「……そうですね。アイネ様は喪服がありませんから、あのローブがイイかもしれませんね(˶ᵔ ᵔ˶)」


ローブを売っている主人に話し掛けるアイネ


「あのね!コレからアイリス様達のとこに行くの‼️でね、アタシはもふくって言うのが無いからね‼️このローブが欲しいからください‼️」


主人は

……この子は小さいアイリス様そのものじゃないか………


そう感じた


「そうか…!でも、お嬢ちゃんの大きさのはないから、このサンプルしか無いんだ………タダでイイから、コレを着て行ってくれるかな?」



「イイの⁉️(✪▽✪)ありがとう‼️」


ローブを抱えて走って行く女の子



………あのローブはアイリス様が試着したけど、小さかったローブ………



「あげちゃって良かったの?アナタ?」


お腹の大きくなった女性が声をかける


「イイんだ。あの子にきっと似合うからさ………」


「……そうね♪」





ローブを抱えたまま、何とか広場に着いた



既にストックさん達は姫やレナスに挨拶をしている



あ、あの……


緊張しながらストック達の後ろから声をかけると


「アイネ!!」



真っ先に抱き締めてくれたのは姫だった



「良かった……良かった………無事で……………ヒック」




「姫、この子は…?」


アイリスと同じ紅の髪、紅の瞳………先の戦闘を知っているハルは分かっている


だが、あえて聞く


「はじめまして‼️アイリス様のクローンで、アリス様のクローンでもあります!………でも、名前は姫様から頂いた、アイネと言います!!よろしくお願いします!!」



とてもハキハキと答え、そして文句の付けようが無い挨拶だが



「おい、キサマ…」


ハルが言う


「は、はいいいいいいい⁉️」



すぐにアイネの前に立ち、ハルの威圧を抑える


「……ハル………何かする気………??」



病み上がりとは思えない魔力を漏れ出させている姫


横ではレナスが既に抜刀する準備は出来ている


「おいおい落ち着け……私は名前をくれた者を「姫様」と呼んだのが気に入らなくてな」



ゆっくりとアイネの前に座るとハルは


「名前をくれたのなら、お前の家族だろう?呼び方は自分で決めるとイイぞ♪アイネ(˶ᵔ ᵔ˶)」


(* >ω<)ヾ(`ω´ヾ)ワシャワシャとアイネの頭撫でる



「うん‼️ありがとう!!この人はね!アイネのママ!!」


………え??


姫はどうしてイイか分からない



「でね!!ママの旦那さんだから、コレがパパでいっか♪」


「適当な感じはやめてーーーーーー。°(°´ω`°)°。」


皆が爆笑する


その時


アイネが貰ったローブを羽織る



それは



♡のマークと片翼の刺繍が入ったローブだった


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