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片翼天使の笑いかた  作者: 山下ケイト
3章 神々の願い
82/93

ルイステリアの姫

「……プリム……はぁ………はぁ………」


折れた左腕を抑えながら、血を流している右脚を引きずりながら全く反応しないプリムの元へ向かう姫



「はぁ……はぁ………プリム………」


プリムの胸には大きな穴



そこには在るべき物が無かった



プリムの瞳からは涙が流れた跡があった


「……アイリス………アナタは………もう……」


………待って…………アイリスが戻った時、もうプリムは………


なら、何でアイリスはプリムを……??


深紅の翼を羽ばたかせたアイリス



魔銃を構え、マルスへ突進する


アイリスの眼には、憎悪の色しか浮かんでいない



「いいぞ!!ヴァンパイアクイーン!!」



アイリスの魔銃から伸びるブレード



真っ白だったアイリスの翼は深紅に染まり


魔力の翼は漆黒に染まっている



「……がぁ!! 」




アイリスの顔はニヤけている




一撃………



ニ撃………




普通ならば、間違いなく一撃で即死だろう



だが、笑いながら障壁で防ぐマルス


「……いいぞ………いいぞ…………!!ヴァンパイアクイーン!!もっと………もっとだ……!!」


ーーーーーーーーーーーーーーーーー



「…………プリム……」




プリムの開いたままの瞳を自らの手で閉じさせる姫



涙の跡を消すように、プリムの頬を舐める姫



「……プリム……大丈夫………アイリスは……戻って来る!!アタシが戻すから!!」



涙の跡が消えたプリムの顔


……少しだけ、笑っているように見えた



姫は折れた左腕、血が流れる右脚を引きずりながら



アイリスとマルスの元へ向かうのだった


「………アイリス……待ってて……」

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