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片翼天使の笑いかた  作者: 山下ケイト
3章 神々の願い
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じっくりコトコト煮込んだ……

トントントントン……


お城の厨房から聞こえる小気味良く野菜を刻む音が響く



「エレナぁ〜、小さいお芋はタワシで擦るのでイイんですぅ〜??」



シンクに芋を転がしながらプリムが尋ねる


「うん!皮が薄いから、周りの土を落としてくれれば大丈夫♪」



「はぁ〜い♪」


ヾ(`ω´ヾ)ワシャワシャワシャワシャ


「さて、後はコレと……」



コトコト煮ている鍋の中を確認して火を止めてから、炊き上がったご飯を桶に開けて何かを掛け、ご飯を切るように手早く混ぜる


さらに出汁と醤油、砂糖を加えて煮詰めた具をご飯に混ぜる


「冷ましてから詰めればOK〜♪」



「いつもと違うイイ匂いがすると思ったら、エレナ達だったのか」


厨房の入り口にレナスが勃っていた



「字がちげーよ!!(╬⊙д⊙)」


何故か斜め上に向かって怒るレナス



「レナス??誰に怒ってるのです??字が違うって……??」



「い、いや、すまん。何故か言わなきゃイケない気がしてな( ^ω^;)」



「変なレナスw」


3人は笑った


「それで、いったい何を作ってるんだ??かなり美味しそうな匂いだが、どれも茶色だぞ……??」



「コレはですね、転生する前にプリム達がいた所のお料理なのです♪」


小さな芋を洗い終わり、ざるで水をきる


「コレがそうなのか……缶詰めとは全然違うのだなw」


確かに缶詰めにも和食はあるが、具は缶詰めに入れやすいように小さくなっているし、何より……



「機械的に作ってるから、肝心な物が入って無いのよ♪」


エレナは笑いながら言う



「肝心な物??何か調味料が足りないのか⁉」



エレナとプリムは顔を見合わせてから、フフッと笑う


そして2人はレナスの目を見つめながら


「愛情だよ♪」


凄く可愛い笑顔で答える


ズッΣ>―(〃°ω°〃)♡→キューン


(落ち着け落ち着け落ち着け落ち着け落ち着け落ち着け落ち着け落ち着け落ち着け落ち着け落ち着け落ち着け落ち着け落ち着け、俺には姫がいる!!義理の妹達なんだぞ!!)



壁に右手を着き、左手は自分の胸に当てながら何とかドキドキを止めようとするレナス




「やっぱり変なレナスなのです♪w」



「エレナ〜、プリム〜、手伝いに来たよ〜♪って……何してんのお兄ちゃん?」


調査が一段落着いたシフォンが手伝いに来てくれたようだ



「……あ、あぁシフォン……いや、急に動悸がな……」



「どーせエレナとプリムがズッΣ>―(〃°ω°〃)→キューン的な何かしたんでしょ?ꉂꉂ˖笑˖(ˊᗜˋ*)」



「え〜??アタシ何もしてないよぉ〜??」


「プリムだっていつも通りなのですよぉ〜??」


不思議そうに首を傾げる2人



「ま、そんな事より料理しなきゃでしょ♪後は??」


手を洗いながら聞くシフォン


「あとは……」




日が沈み、かなり薄暗くなって来た


お城まではあと10分くらいだろうか


アイリスと姫は手を繋ぎながら帰っていた



「ねぇ、姫。さっきはなんでキスを……?」


少し照れながら尋ねる


「ん〜……したかったからw」


屈託の無い笑顔で姫は答える



「だって、家族でしょ??見た目は皆同じくらいの歳だけど、生きてる長さならアタシが長女だぞ♪」


アイリスのおデコを軽く押す



「……えへへ……それもそうだね♪」



「さ、もうすぐお城だ……??何か、イイ匂いがする……」



姫はいつもとは違う匂いに気が付いたようだ




「この匂いは……ふふっ♪多分、エレナお姉ちゃんとプリムとシフォンだよ♪ご飯が楽しみ♪」



匂いに釣られて早足になる2人なのでした




「あ、アイリス♪姫♪お帰り(´,,•ω•,,)」



ちょうど厨房から食事を運ぶ所だったエレナ達



「ただいま♪今日はお姉ちゃん達が作ってくれたの??」


「そ♪お弁当でも人気のオカズ、いっぱい作ったからね!!運ぶの手伝って??」



(*´▽`)ノ ハーイ♪



皆でオカズを並べていると………



……ャッハー!!



「ん…??この声は……」



ドアが開かれると、大皿に盛られた刺し身を持ったヒャッハーがいた


「どしたの⁉そのお刺身は⁉Σ(´⊙ω⊙`)」


「ドール達と釣りに行ったらメッチャ釣れたヒャッハー!!新鮮だから刺し身にしたヒャッハー!!」



ドヤ顔でテーブルの中央に刺し身を置く




「ありがと(˶ᵔ ᵔ˶)皆で頂くね♪」


「ヒャッハー!!じゃ、夜しか狙えないヤツがいるからまた行ってくるヒャッハー!!」



すぐに走って行ってしまった



「たまにはヒャッハーとも一緒に食べたいのに……」


エレナがボソッと呟いた




キョロキョロするプリム


「アレ?ノエルがいないのです?」


全員が周りを見るが、確かにノエルの姿が無い



「さっき廊下で見かけたから、寝てるワケじゃ無いと思うけど……」


エレナが扉に向かい、開けようとすると扉が廊下側から開かれた



「あ、ノエル♪良かった♪ご飯食べよ(˶ᵔ ᵔ˶)」



頷くノエル


……??

少し元気が無いような……



アイリスはそんな印象を受けた



が、食事が始まるとノエルはシッカリ食べている


「このご飯が詰まった油揚げ何⁉すんごい美味しくて止まらない!!。°(°´ω`°)°。」


「いなり寿司って言うの♪エレナ様の特製だぞぉ〜♪」


ドヤ顔しているエレナ


「ちっちゃいお芋もホクホクで、一回割ってからタレを絡めると絶品!!。°(°´ω`°)°。」


「ソレはプリムが作ったのですよ♪( +,,ÒㅅÓ,,)=૩૩フンッ」


プリムはテーブルの下で小さくガッツポーズをする


「トマト、チーズ、トマト、チーズ……この料理は⁉トマトが全く潰れて無いよ⁉」


「シフォンが作りました♪どんな武器でも使える……つまり、刃物の扱いなら任せて(˶ᵔ ᵔ˶)」



……やっぱり、何か違う……

そう感じたアイリスは



「……ねぇ、ノエル?何かあったの……??」



意を決してノエルに聞く



全員が感じていたのだろう


シーンとなる部屋



ノエルは食事を止め、お酒を一口飲む




そして、口を開く



「……あのね、神界で何とかマルスを止められたみたい………」



!!!!!!!!!!!!!


「ほ、本当か⁉なら、戦争はしなくてイイのか⁉」


レナスが立ち上がり、前のめりでノエルに聞く



「……ええ。今はね……」



今は…………??


「戦の神、グレイスから連絡があったの……時の神、クロノスがマルスを時の迷宮に閉じ込めたって……でも、どれくらい耐えられるか分からないみたい……」



……グレイス??聞いた事がある様な……



「だから、今のうちに戦力を集めて欲しいって。もうすぐ、魔王達が合流するんだよね??」



ノエルがレナスを見つめる



「あぁ。大丈夫だ。今向かってる」


「良かった……あと、アイリス……?」



急に呼ばれたアイリス


ノエルの目に涙が浮かぶ



「グレイスが……力を試す様な事してごめんね?水溜まりに放置してごめんね……って、伝えて欲しいって……」



(水溜まりに放置…………?)



「あの時の襲撃!!!!!!神様だったです⁉Σ(´⊙ω⊙`)」



ルイステリア城に向かう途中、アイリスが泊まっていた家の外で激しく消耗して倒れている事があった


アイリスに記憶は無く、それが元でシフォンとケンカになった



「……ね、ノエル……グレイスは……謝りに来てくれないの…………??」



!!!!!!!


アイリスが言った言葉で全員が悟った



……ノエルの親友だったであろうグレイスは……もう……



「……うん。ごめんね。代理で…………ごめんね………」



ノエルは下を向き、ポロポロと涙を零す



するとアイリスは窓に向かい、一気に開ける



「グレイスーーーーー!!!!ありがとーーーーーーー!!!!!!アイツには…………負けないからねーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!」



顔を上げ、空に吼えるアイリスの姿を見たノエルの瞳からはさらに涙が流れる



嗚咽を我慢する為に、自分の口元を覆う



「の〜える♪」


後ろから無邪気に抱きつくプリム


「プリム達が……アイリスがついてるのですよ♪これ以上、被害を出さないように皆で頑張るのです(˶ᵔ ᵔ˶)」



その場にいる全員がノエルを真剣な眼差しで見つめる



そしてノエルは


「…………ありがとう…………よろしくお願いします!!!!」


首が取れてしまいそうな勢いで頭を深々と下げる




すると、全員が笑顔で


「任せろ!!!!」


「頑張るのですぅ〜♪」


「あの変態、とっちめてやるんだから!!」


「さーて、明日からまた身体強化フィンバースの練習だー!」


「なら、アタシは魔導書を探しましょう。書庫にたくさんありますから♪」


……ありがとう


ノエルが呟く




「ほら皆ーー!!まずはご飯ご飯!!お酒もね〜(˶ᵔ ᵔ˶)」



家族全員で食事を楽しむアイリス達なのでした

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