アイリスの盾くらいには
宴会の翌日から、ぞくぞくと移住希望の人達がやって来た
種族は人間、天使、魔族、エルフ、ドワーフ、リザードマン、オークなどなど…
超他種族国家の完成まで、1ヶ月も掛からなかった
まだ移住希望の人は来ているが、街は落ち着いてきた
3ヶ月後
「んー………っ!今日もいい天気♪」
パジャマのままベランダで大きく伸びをするエレナ
「エレナー!!ご飯出来たよー!!」
下の階から響くシフォンの声
「すぐ行くーー!」
すぐにパジャマから着替え、下の階に向かう
カチャっと扉を開けると、朝食を運ぶプリムとアイリス
シフォンはコーヒーを入れてくれている
「お姉ちゃん、おはよ♪」
「おはよ、エレナ♪」
「おはようなのです♪」
「おはよ♪皆(´,,•ω•,,)」
姫からお城のすぐ近くに建っていた一軒家を貰い、4人で住んでいる
アイリスはルイステリアの運送ギルドに勤め始めた
シフォンはお城でメイドの仕事
プリムはエレナと一緒にお弁当屋さんを始めた
エレナ
「でも、珍しいよね。姫が話があるから仕事を休んで欲しいなんて」
シフォン
「いつもなら遊びに来ちゃった♪とか言ってフツーに来るのにねꉂꉂ(ˊᗜˋ*)笑」
プリム
「ですです♪」
アイリス
「何か企んでたりしてね♪」
食事を終え、貰った車に乗り込む
「さて、行きますか♪」
アイリス、プリム、シフォン
「ちょっと待て。なぜ運転席に乗っている…??」
エレナが戸惑う
「え?いや、久しぶりに運転しようかと…」
3人同時に
「暴走するからダメ!!!ヽ(`Д´#)ノ」
「…はぁ〜い」
何とか生命の危機を脱した3人
エレナの代わりにアイリスが運転し、お城へ向かう
その道中、窓の外には活気が出てきた町並みが4人の目に映っている
「ほんの少し前まで、誰も住んで無かったのにね…」
シフォンがぽつりと呟く
「シフォンがルイステリアに連れてって!って言わなかったら、まだ誰も居なかったんだろうね…」
しみじみと言うエレナ
「全く、アイリスはどんな星に産まれたのやらꉂꉂ(ˊᗜˋ*)笑」
シフォンが笑う
「ボクもそ〜思う(*´ 艸`)」
みんなで笑っている間にお城に到着
城門の横には、レナスが鍛えている騎士団のメンバーが守衛として配置されている
当然、アイリス達は顔パス
だが、一度車を停め、騎士団の2人に小袋に入れたシフォン手作りのお菓子を渡す
そして
「いつもご苦労様♡」
4人全員が2人のほっぺにキスをする
顔を真っ赤にして照れる騎士団の2人
城門の守衛、つまり、新人がする仕事だ
このキスが功を奏し、厳しい鍛錬でも騎士団に残る人が増えているらしい
…エレナの発案だけどね♪
車に乗り込もうとすると
「あ!!お待ち下さい!!今日は裏手の入り口から入城して頂けますか?姫様からそう言付かっております」
…裏手…?
「分かった♪ありがと♪」
…………何かあったみたいだね……
城の裏手、正門から見えない位置に車を停める
「……何があったんだろうね…?」
心配そうな表情を浮かべるシフォン
「姫達の身に何かあったらもう大騒ぎになってるでしょ?他の何かだと思うけど…」
アイリスはそう言いながら裏手のドアを開ける
「…医療ドール???」
病院にいた医療ドールが数体せわしなく動いている
「アイリス!エレナ!プリム!シフォン!コッチに!!」
少し奥にある部屋から姫が顔を出す
部屋の中に入ると、包帯だらけの女の人がベッドに横たわっていた
………今は眠っているようだ
「姫…この人は……??」
尋ねるエレナ
「…2日前に、城の前で傷だらけで倒れてたの。すぐに医療ドール達に来てもらって手当したんだけど……一度目を覚した時に…」
「どうしたの…??」
不安そうなシフォン
「……マルスが………シンカイに……って……」
「マルス!?シンカイ…って……海の底ってこと!?」
アイリスの声は無意識に大きくなっている
しかし、姫は首を横に振る
「深い海じゃ無くて、多分、神の世界…」
神界………
「………そんなの、あるの…??」
シフォンが姫に聞く
「分からない……でも、多分この人は神様だよ……?この魔力の数値を見て……??」
アイリス、プリム、シフォンが出された紙を見ようとした
「そんなの見なくてもこの人は神様だよ。アタシが転生する時に話したもの」
エレナが言った
「ちょっとお姉ちゃん!!ヾ(・ω・;)ノ」
アイリスに言われてΣ(`艸´;)ハッ!!とする
「転……生……??」
姫が首を傾げる
「へーきなのです♪きっと、姫なら分かってくれるのですꉂꉂ(ˊᗜˋ*)笑」
プリムがのほほんとした感じで言う
「あのね、あたし達4人は未来から転生して来たの。同じ時間に生きてた4人なんだよ?(´,,•ω•,,)」
シフォンが告げる
そしてアイリスは
「この世界、色んな時代からの転生者がいるんだよ♪歴史上の人もいたしꉂꉂ(ˊᗜˋ*)笑」
姫は困惑しながらも
「………皆が言うなら本当なんだろうね♪信じる*´ω`*」
4人は全員でありがとうを言った
「う……ん……ココは……?」
エレナが目覚めた神様に駆け寄る
「神様!!気が付きましたか!?あたしです、エレナ=クロスです!!覚えてますか!?」
「エレナ……クロス………良かった………コチラはまだ無事なのですね……………(´,,•ω•,,)」
優しく微笑む神様
エレナは神様の手を握る
「何があったんですか!?」
「………異常な魔力を持ったマルスと名乗る者が…………神界で虐殺を…………」
神界で虐殺…!?!?
「か、神様の世界で虐殺って……神様の部下って事ですか!?」
エレナが捲し立てる
「いいえ……神はたくさんいるの……一人一人が凄い強さ……その気になれば世界を壊せるレベルのね………」
だが、神様は凄く弱っている
これなら今のあたし達でも勝てるだろう…
「…マルスと言う男………神達を賢者の石に変えて飲み込んだ………」
!?!?!?!?
神様を賢者の石に!?しかも飲み込んだ!?
それも複数!?
「マルスの魔力は………神50人を凌駕しているの………傷も付けられなかった………今、神界で残りの神達が闘って……いえ、気を引いています………私は………この事を伝える為に来ました…」
数万人の人を賢者の石に変えて飲み込んだマルス
前の戦闘ではボクが暴走するレベルの魔力で全力で打ち込んだのに仕留められなかった……
なのに、神様でも仕留められない強さって……
……でも…………ボクならもしかしたら………
エレナがアイリスの肩を掴む
「…変な事、考えて無い…?」
「ヾノ・ω・`)イヤイヤイヤ別にそんな事ないよ〜…ꉂꉂ(ˊᗜˋ*)笑だって暴走しちゃったら元も子もないじゃん♪」
アイリスはいつも通り笑って誤魔化す
「……プリム〜、シフォン〜。アイリスを1回地下牢に繋いで来なさい!!」
あ━━ヾ(๑`꒳´๑)ノ━━い
プリムとシフォンがシッカリと両腕を抱え、ズリズリとアイリスを引きずって行く
「えっ!?えっ!?⁽⁽◞(꒪ᴗ̵̍꒪=꒪ᴗ̵̍꒪)◟⁾⁾ちょ、お姉ちゃん!?ちょ、ちょ待てよ!?」
パタン
静かにしまった扉だが、外からはまだアイリスの叫びが聞こえる
エレナは神様の方を向き
「………で、神様…やっぱりアイリスの力を……?」
「………えぇ……あの子の力、ヴァンパイアクイーンに頼むしか無いのです……今まで3度壊れたこの世界……4度目はこの世界を護る為にやり直して来た神達が……殺されているのですから………」
……3度壊れたって…何??
「…今まで3回、この世界を作り直した。1人目のヴァンパイアクイーンは魔族と闘い、そして勝利した。2人目のヴァンパイアクイーンは魔族と和解し、仲良く暮らせる世界を作った。3人目のヴァンパイアクイーンは、世界を統治して平和を作った。………でも、何故か世界は壊れてしまった…………2020年の2月、それは何故か起きる……」
「…………っ!!だからって!!アイリスに丸投げするのはおかしいでしょ!?!?」
エレナの感情は明らかに顔に出ている
「………そうね……でも、今はアイリスの力に頼るしか無いの………アイリスなら……魔力の容量が無限にあるあの子なら……」
「……その辺の話、後で教えて貰うからね…!!まずは早く元気になって!!!」
そう言うと、エレナは扉を開けて出て行ってしまった………
少し離れた所から話を聞いていた姫が、ゆっくりと近づく
「…ノエル……これでイイの……??(´,,•ω•,,)」
「…ひっく…………イイの♪1人目はエレナ、2人目はプリム、3人目はシフォン……今回の転生、エレナの事しか見て上げられなかったし………エレナは優しいよね……妹を使おうとしてる私に、早く元気になれ。だって………:(´pωq`):ヒックヒック」
そっとノエルを抱きしめる姫
「…(੭´ ꒫`(*´`*)ギュ」
…マルスの討伐
1人で世界消せるのが神様なんでしょ……
その神様を虐殺する人間に……勝てるの………?
いや、アタシは勝てない
………せめて、アイリスの盾くらいにはなれるように頑張ろう




