載せられた花
「あの…アイリス様…イヂメないで…」
「や〜だよ♪プリム、イヂメられるの好きでしょ?」
「…いぢわる…」
「イイからそこの6出せやーーーー!!!!」
馬車の中で寝る前に七並べしてます♪
「ヤーダよ〜♪あ、パス2♪」
「もーー!!アタシはもうパス出来ないんだから出すしかないじゃん!!!(屮 oДº)屮 」
「あ♪コレであがりなのです♪」
エレナ&アイリス
「なんですとーーーー!?」
きゃっきゃっきゃっきゃっ♪ワイワイワイワイ♪
「次はブラックジャックよ…(ΦωΦ)フフフ…」
ざわ、ざわざわ…ざわざわざわざわ
ドン!!
「ちょっとアイリス!?音でビビらせるとかズルいよ!!」
「ボクじゃない!何の音!?」
慌てて馬車の外に出ると
「…嘘…でしょ…??」
100mくらい先だろうか。
森の中を歩く巨人がいる
そして、ソイツは周りを見渡すと
明らかにボク達をめがけて走って来る!!
「なんであんなデカい奴が!?さっきまで何の音もしなかったのに…!!」
「…くそ!!障壁展開!!」
一瞬、巨人を止められたがすぐに弾ける障壁
個別に障壁を張りながら何とか避ける3人
何なんだコイツは!?
「コレならどう!?土女神囁!!」
早く着地したエレナが土属性の魔法で足留めする
エレナが右手をついた地面から、巨人に向かって生える土の槍
巨人の左足にしっかりと突き刺さった
これなら!!
「おおおおおおおお!!!!!!」
全く痛みを感じた様子も無く、右ストレートを繰り出す巨人
「まぢか!?」
全力で障壁を展開するも、全く意味を成さず吹き飛ばされるアイリス
「…ゲホ…」
アイリスの口からは血が流れている
……肋骨が2、3本イッたか………
とか言ってる場合じゃない…………
「アイリス様!!」
…来ちゃ…ダメ…
アイリスに手を伸ばすプリム
プリムに向けて手を伸ばした
「ダメ!!避けて!!」
エレナの声を聞いて上を向いたプリムの目の前には巨人の拳
「くっ………させるかーーーー!!!!!!」
障壁展開!!
少しだけ巨人の拳がズレた!!
スレスレで避け、なんとかアイリスを抱きかかえてその場を離れるプリム
「プリム、ありがと!!」
「当たり前なのですよ!?友達…ですから( ,,>_<,,)」
「照れるな!バーカwww♪」
巨人の攻撃をかわしては一撃。
かわしては一撃を繰り返していた3人
「…おかしい…」
エレナの口から疑問の声が溢れる
「だよね…アイツは一切疲弊してない…」
「だったら…私が踏み込む!!」
巨人の隙をつき、一気に踏み込んだエレナ
「エレナ!!右に避けて!!!」
その声に従って右に避けたエレナ
そして、エレナのすぐ左を巨人の拳が抜ける
喰らっていたら、エレナは間違いなく死んでいた
「…プリム…ありがと」
「信じてくれてありがとなのです♪」
見つめ合い、お互いに笑顔を見せる二人
だが
エレナの姿が一瞬で消えた
「エレナ…?」
アイリスが叫ぶ
「プリム!!!避けてーーーーーーーーー!!」
「え?」
プリムの目の前には巨人の拳
全く反応出来ずにマトモに喰らったプリム
ミシミシと…イヤな音がした…
殴り飛ばされ、デカい岩に打ち付けられたプリムに急いで駆け寄るアイリス
…もう、プリムは息をしていなかった…
「…ごめんなさい。ボクが最初から全力出せば良かった…」
すぐ後ろには巨人
「…ごめんなさい…貴方の血…貰います…」
そう言うと、プリムの首に噛み付くアイリス
…もっと早く説明して置けばよかった…
プリムから血を貰ったアイリス
「うおおおおおおお!!!!!」
襲いかかる巨人の拳
だが
「キサマ。私…の友人に何をした…??」
アイリスの無くなった左の翼が生えている
いや、生えているワケでは無い
溢れ出る魔力が翼の形を作り出している
真っ黒な翼だ
左右の瞳の色も違う
右眼は紅、左眼は漆黒…
一瞬怯んだ巨人
「…死ね」
アイリスの胸の前に構えられた魔銃
ほんの一瞬。
巨人には光が見えたと思う
…でも、ソレはきっと夢だろう
目の前には
一直線に抉られた大地、穴が開いた山があった…
プリムの遺体は見つける事ができたが、エレナの遺体は見つからない…
「エレナお姉ちゃん…プリム…」
「ボク、行くね。」
プリムのお墓には、近くで見つけたお花が載せられていた