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片翼天使の笑いかた  作者: 山下ケイト
2章 ルイステリア
20/93

神のみが知ってる事

「なんで…エレナがヴァンパイアクイーンの力を…??」



神を消し飛ばした直後、アイリスは息を吹き返した


今は夜営中


焚き火を囲みながらの食後のお酒タイム


貰ったアイリスのお酒だ



「…ちょっと長くなるんだけど…」


エレナが口を開いたその時


「それは私が説明しますよ。エレナ」



いつの間に後ろにいたのか、1人の女性が立っていた



反射的に武器に手を掛ける4人



「ま、待って!!敵じゃないから!!ほんとに!!( ^ω^;)」



焚き火に照らされた顔を見てエレナが


「ノエル…大丈夫、ノエルは敵じゃないよ♪」


その言葉を聞いて、武器から手を離す



「で、神がわざわざ何の用??」



「神!?Σ(´⊙ω⊙`)」


「そ、ノエルは神の1人だよ」


「さっきはどっかのバカがごめんね。アイリスちゃん」



「いえ、なんとか生きてますし…

…エレナ、神を消し飛ばしたんですけど…罰があったりとか…( ´•ω•` )」



不安そうにアイリスが尋ねる


「ないない(ヾノ・ω・`)エレナが殺らなかったらアタシが殺ってたよ♪」



(*´ω`*)ホッとしたアイリス



「さて、アタシも一緒に座ってもイイ??あと、そのお酒も欲しいな♪凄くイイ香り…♪」



5人で焚き火の周りに座る



「…さて、エレナの力の事だけど…」


一口お酒を飲んでからノエルが続ける



「エレナは元ヴァンパイアクイーン。プリムとシフォンもね。」


はっ!?!?!?Σ٩(๑⊙Δ⊙๑)۶


「今までに3回。この世界はリスタートしてるの。」


「で、今のこの世界は4回目。何故だか分かる?」


エレナが3人に聞く



フル(´ω`≡´ω`)フル


首を振る3人



「…2020年の2月が越えられないの」

俯くノエル



「…2020年の2月。そこでいつもこの世界は終わってしまう。原因が分からず、毎回初めからやり直す。最初の分岐はヴァンパイアクイーンがどの種族に産まれるか。3人はそれぞれ天使族、人間族、魔族。どれかなら上手く行くと神全員が思った。」




…でもダメだった


「どの世界も皆が転生する前と同じ世界になった。転生前の話をしても、ほとんど違和感ないでしょ??」



「たしかに…」アイリスが呟く



「でも、エレナ、プリム、シフォンは並列世界に存在していた。出会うハズは無いの」


「そして、アイリスもね。」



「なら、同じ死に方したのって…」



「並列世界で同じ行動をしていたから。多分、乗ってた飛行機の座席の位置も一緒よ。」



…せーの


「C13」


…ホントだ…


「…今回のリスタート、イレギュラーが多過ぎるの。」



イレギュラー???


「まず、アイリスに力を与えた神が分からない事。」


分からない!?


「そう。今までは主神が与えて来た。でもアイリスには誰かがいつの間にか与えていた」


「そして2つ目、アイリスが襲われてしまった。ヴァンパイアクイーンの存在は凄く重要。だから、力を与える時に魂の盟約、15歳になるまで力は使えない。そして、誰にもヴァンパイアクイーンの力を持っている事を話せない。その盟約を与える代わりに最大級の加護を授ける…。それが決まりなの。」



「少なくともアタシの時はそうだったよ」

エレナが答える



「3つ目、今回はどういう訳か色んな神が暗躍している。それもアイリスを狙って。ああ、シフォン。あなたがマリンから受けたと思ってる指令、ソレも神の悪巧みよ。実行してはダメ。」


「!!!!…良かったぁ〜…(╥ω╥`)」


「もしもヴァンパイアクイーンが片翼で、急に弱るような事があったらもう片方の翼を切り落としなさい、それが助ける唯一の方法だって…」



「そんな事マリンが言うはず無いじゃない…マリンが生きてたら、全力で研究して突破ロをみつけるよ…(⁎˃ᴗ˂)」

エレナがシフォンの頭を撫でながら言った


続けるノエル

「そして4つ目、歴代ヴァンパイアクイーンの3人がいる。それも誰も意図せずにアイリスの所に集まった。どの神も全く導いていないのにも関わらず、ね。まぁ、3人が元ヴァンパイアクイーンだって知ってるのは数人の神しかいないだろうけど…」



アイリスが口を開く

「エレナ、いつからヴァンパイアクイーンだった事、思い出したの??」


「この前、アイリスが急に弱った時だよ。どうしたら助けられるか必死になってたら、シフォンが手首を切った時に顔に飛んだ血を舐めたら一気に記憶が戻ったの」



ノエルがため息をついた



「コレもイレギュラーね。ヴァンパイアクイーンだった記憶と力の封印は完璧なはず。それがこんな簡単に解けてしまった…」


「それで提案があるんだけど、今回のバカ神の件とエレナのヴァンパイアクイーンだった時の記憶と力。それと今アタシが話した内容を封印させて欲しい。」



「そんな!?ココまで話して何を!?」

プリムが食って掛かる


「その代わり、アイリスにはアタシが加護を与えます。そんなに強い加護は与えられないけど、神からの魔法で急に弱る心配は無くなるわよ?どうかな??」



「あたしはそれで構わない」

毅然とした態度のエレナ


「それに、この記憶を持ったままだとアイリスとどう接してイイか分からなくなっちゃいそう…」


エレナの表情が曇った


プリムとシフォン

「エレナがそういうなら…」



「ノエル、1つだけお願いしてもイイかな??せめて、見えない敵がいるかも知れない…くらいの情報は残して貰えないかな??」


「…分かった。ただ、そこだけ残すのは無理だから、メモだけ残すからね。」


「ありがとう(⁎˃ᴗ˂)」


「じゃあ、封印させて貰うね。」


一人ずつ額に触れるノエル



座ったままの状態で動かなくなる


「あたしが戻れば元に戻るからね。」



最後、アイリスに封印を施す時に


「…無理をさせてごめんなさい…」


ノエルが何か呟いた気がしたが、遠退く意識の中ではよく聞こえなかった



全員の封印が終わって、アイリスの足元に木の枝で「見えない敵にご用心」と書いたノエル


そしてアイリスに加護を与え、「みんな…会えて嬉しかったよ…」


エレナ、プリム、シフォンを抱き締めてからその場から離れるノエル


ノエルの頬には、涙が零れていた



パチッ


焚き火の爆ぜる音で皆が目を覚ます


エレナ

「あれ??何してたんだっけ??(˙˘˙*)??」


プリム

「んと〜、ご飯食べてお酒飲んでたんですよ??タブン」


シフォン

「何かあったような…」


アイリス

「なんだろうね〜??ん??」



足元のメッセージに気付くアイリス


すかさず銃を構える


「どどどどどーしたの!?」


「このメッセージ…もしかしたら誰かの魔法で皆の意識が飛んでたのかも…それに…そこのカップ。何で5つ目があるの??それ、エレナの予備だよ??」



一斉に武器を構える3人




「…気配はない…な…」


「今日は二人一組で見張り交代かな…??」


「…そうしよう。」



…良かった…元通りの仲良し姉妹でいてね…4人とも…


上空から見ていたノエルはそう願うのだった

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