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報われなかった人生①

初執筆、初投稿です。

誤字や脱字、おかしな文章等、多々あるかと思いますが御容赦くださると幸いです。

 目の前にいる、この人は誰だろう?


 ぼんやりとした頭に最初に浮かんできたのは、そんな他愛もない疑問だった。


 ついさっきまで大変な目にあっていたようなそんな気もするのだけれど、何故だか不思議と落ち着いている。


「……あなたは……?」


「おや。気が付いたかい?」


 低いような高いような、男性的にも女性的にも聞こえる声。


「随分と長い間眠っていたから、少し心配していたところだったんだ」


 ()()()()姿()()()()()()()()()、どうやら僕のことを心配してくれていたその人は、少し困ったような安心したような微妙な顔をして笑っていた。


「えっと……ここは……?ぼくはいったい……」


 どうしてここに?と続ける前に、この優しい人は告げた。


「ここは所謂、天界……かな?そして君は金白(かなしろ) 聖司(せいじ)。地球の日本という国に生まれた日本人だ」


 テンカイ…?

 テンカイって……天界……?


「そうだね……。君は聡明な人だから、もう分かっているんだろうけど―――」


 そうか。

 どうしてすぐに思い出せなかったんだろう?

 僕は―――


「君は亡くなった」


 死んだのか。

 それを思い出したところでぼうっとしていた頭がいっぺんにスッキリした。


「……思い出せたかい?」


「そう……ですね。僕はあのまま、死んでしまったのですね……」


「……死んでしまった、ね」


 そう呟いたその人は、とても寂しそうな顔をしていて。

 それがどうやら僕のことで悲しんでくれているように見えて、それがとても申し訳なくて、思わず「気になさらないでください」と出来るだけ軽く言ってみたのだけれど。


「君はやっぱり、優しいんだね」


 と、さっきよりも複雑な感情を押し留めたように、呟いたあと


「ふふ…すまないね。君があんまりにもいじらしくて、柄にもなく表情に出してしまったようだ」


 僕に向けてふわりと、笑って見せてくれた。


「え、えっと……それで、あなたは?」


 その笑顔になんだかドキリとしてしまって、顔が赤くなるのを自覚しながら目を逸らし、それを誤魔化すために最初の疑問を投げかける。


「ああ、そういえばまだ答えていなかったね。

  まあ、なんとなく察してくれているだろうけど、私は神だよ」


 や、やっぱり……!

 さっきからピカピカと後光が差しているし、不思議に心が落ち着く癒しボイス……


「か、神様……」


「うん。よろしくね。聖司くん」


 にっこり笑顔に後光がぶわああっと輝いて、さっきとは別の理由で僕は神様から目をそらした 。



続きはなるべく早めに。

できるだけ毎日投稿をめざします。

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