いつも通りのハズが? いつも通りじゃ無いかもぉ?
そう言えば、太陽の力?って不思議ですよね??
陽が沈んで、次に陽が昇ると
なんか、色々なことを新しくしてくれる様な気がして
翌朝・・・
朝は、いつもの公園を散策するのが日課になっている。
縄張りを荒らされていないか確認しなきゃいけないし
マーキングをしなければいけない。
あと食べ物が落ちていないかも見回る。
意外と、猫も忙しいのだ。
そのいつもの朝に、何かが増えた。
「ビターさん!」
「はっ?」
「おはよぉ~ ビターさん」
「へっ? 誰?」
「私だよっ!!」
「こんな奴、知らないっ!」
「知ってるよっ!!」
「知らないっ!!」
なんか、真っ黒の猫が増えた・・・
僕以外に・・・
「昨日も、逢ったでしょっ!」
「昨日? 知らない!」
猫は、記憶力が低め・・・
昨日のことも・・・汗
って! そんなに、記憶力が低いわけじゃ!?
「もぉ! ビターさん! 寝ぼけてないでっ!!」
なんか、どこかでこんな感じの奴知っている様な・・・
知らない様な・・・
「今日も、沢山お話ししようぉ♪」
「気侭な奴・・・」
「ビターさんは、お腹空いてる??」
「空いてる」
あっ・・・ なんか、無意識に空腹については
普通に答えてしまった。
「じゃぁ~ 今日は特別、朝ご飯も用意してあげるね~」
「あっ うん・・・」
「食べて良いよぉ~」
「(カリカリ)」
昨日は、ユミューさんが持ってくるご飯を食べ損ねて
お腹が空いていたので目の前に差し出されたご飯を食べた。
そう言えば、なんだか食べ慣れたご飯だ・・・
と言うか・・・
どこからご飯出したのだろうか??(謎)
「おいしい?」
「これ、いつも食べてるっ!」
「にゃはは いつもと同じでごめんね~」
「おいしいから良い。ありがとう」
「良かったぁー、ビターさんに褒められたぁ~(///)」
「???」
「ねぇ 私の事も名前で呼んで欲しいなぁ」
「?????そう言えば、誰?」
「えっー!?」
「キミ誰??」
このご飯は知っている。
いつも、ユミューさんが持ってきてくれるご飯だ。
でも、こいつは知らないっ! 誰??
「だ、だからっ! みゅーだよっ!!」
「だからっ! そんな奴、知らないっ!!」
「いつも、このご飯持ってくるのは私っ!!」
「ユミューさんは人間だろっ!」
「ユミューさんって誰ですかっ!?」
「あれ?」
「うん?」
「もしかして、猫になったの?」
「あれ? なんで、私猫の姿になってるの!?」
「それっ! 今頃っ!?」
寝ぼけているのは、僕じゃなくユミューさんの方だっ!
今まで、自分の姿に気が付いていなかったらしい・・・
「ビターさん!!」
「は、はいっ!?」
「私っ! 猫になったぁ~!!(嬉)」
「びくっ!?(驚)」
な、なんか・・・ この状況を
もの凄く喜んでいる元人間が1匹・・・
「ねぇ、ビターさんっ! どう? 似合うっ!?」
「似合うか聞かれても・・・ 普通に猫だよ?」
「ビターさんと同じ黒猫ぉ~」
「はいはい・・・」
何について似合って居るかを聞かれているのか
理解できない・・・
人間のように、服を着るわけでもキラキラした
小さな石を身につけるわけでも無いのに・・・
「あっ! ビターさんっ!」
「今度は何っ!?」
「私の名前っ! まだ、1度も呼んでない・・・」
「えっと・・・ 何だっけ?」
「酷いっ! 忘れたんですかっ!?」
「ユミュー」
「ふえ?」
「なに?? ちゃんと名前を呼んだけど??」
「だから、ユミューって誰ですかぁ?」
「誰って? あれ? 発音違った?」
言い方が悪かったのか、名前は微妙に間違っているらしい・・・
「もぉ~! ユミですよっ! ユミュ~って何ですかぁ・・・(泣)」
「ユミなんだ・・・ なんか、予想と違った」
「むぅ~! 次から、ちゃんと呼んでくださいねっ!」
「は、はい・・・」
って! それ・・・ 人間の時の名前じゃないのっ!?
と想いつつ、ユミさんはご機嫌そうにしているので
それ以上は何も言わなかった。
「ビターさんは、いつも1日をどんな風に過ごすんですかぁ?」
「朝は公園の縄張りを見回って、ご飯を探しに行って」
「ふむ~ん」
「それから、遊びに行って昼寝をして散歩してご飯を探して」
「結構、忙しいんですね?」
「まぁ、生きるのが忙しいと言う訳じゃ無いけどね」
「そうなんだぁ・・・」
「ユミさんは? 人間の時はどんな1日なの?」
「朝起きて、ご飯食べて学校とか行って公園に来て家に帰るよ?」
「・・・人間って意外と暇?」
「ひ、暇じゃないんだよっ! 色々細かい事が忙しいんだからっ!(汗)」
「ふぅ~ん(汗)」
まぁ、自分のご飯のみならず
公園に来て僕らのご飯まで用意するのだから
狩りには苦労して居るのだろう。
「ねぇ! ビターさんは人間になりたいって想ったこと無いの?」
「う~ん・・・ 無い!」
「えっー!? 無いのっ!?」
「人間って、何をするんだ??」
「何って・・・ 何だろ? そう言われてみると・・・(悩)」
「うん?」
急に、僕が人間になったら?
とか聞かれても何も想い付かない・・・
その前に、人間ってなんなのだろう?
公園や道で毎日見るけれど、何をしているのかよく分からない・・・
「たぶん、元々は猫さんも人間も同じ事をそれぞれして居たと想うよ?」
「そうなの?」
「すごく昔だけど、人間も狩りに出て獲物を捕まえたりしていたし」
「ふぅ~ん」
「縄張りみたいなのは、今でもあるし」
「そうなんだぁ」
「ただ、人間は生きにくいかも?」
「人間って大変なんだ?」
「にゃはは~ ビターさん達程じゃないかもしれないけどね」
僕ら、野良も大変だけど
人間も、それなりに生きることは大変らしい。
「ねぇ、ビターさんっ! 今日、ずっと一緒にいても良い?」
「別に良いよ?」
「ホントっ? 嬉しいっ♪ 私、猫らしい猫になる!」
「十分、猫だけど??」
「そう?? じゃぁ~ もっと猫になるっ!」
「意味わかんない・・・」
なんか・・・
猫が猫になりたいと騒いでいる・・・
ユミさんって、人間?猫?どちらでもない!?
「最初は、何処に行くの??」
「う~ん 公園見回りの続きだけど」
「はぁ~い」
「ずっと、一緒に付いて回るのっ!?」
「そうだよ? 今日一緒に居ても良いって」
「そうなんだ・・・」
そう言えば、そんな事を言ったような・・・
結局、僕がいつも行く場所にユミさんは付いて来て
何をするわけでもなく、一緒に行動した。
「あっ!! ビターさんっ!!」
「な、なにっ!? どうしたっ!?」
「今日は、私公園に来られないかもっ?」
「・・・あっ」
「どうしよう・・・」
「別に、毎日来ているわけじゃないし今日は休みで良いんじゃ?」
「むぅ~ なんか変な感じ」
「何が??」
「公園に居るのに、公園に来られないなんて」
「姿が違うからね」
「にゃはは~ そう言う日もありますねっ!」
「イヤ・・・ 無いって!(困)」
「はうっ!(汗)」
「・・・・・・」
人間というのは、たまに違う姿になることが
日常的にあるのだろうか?
「ねぇ、次は? 何処に行くのですか??」
「う~ん ご飯はユミさんに貰ったから
あとは、ゆっくりお昼寝とか散歩とかだけど?」
「ふ~ん なんか、猫っぽいですね~」
「産まれた時から、こっちは猫だけどね」
本来なら、僕が猫っぽい位にはユミさんも人間っぽいハズなのだが
ユミさんは人間っぽくも無く、猫っぽくもなく・・・
不思議な感じがする。
特に当てもなく、ふらふらと2匹で路地を歩く
いつも通りの散歩だ。
いつもと違うのは、ユミさんと2匹で散歩と言う事。
だと想っていたけれど、もう少し違う所も有るようだ。
なんだか、一緒に歩いているだけなのに楽しい。
「ビターさん」
「なに??」
「好き(///)」
「???」
「ビターさんは私の事、好きですか? 猫としても人間としても」
「ユミさんの事?」
「うん、私の事」
「好き、だよ」
「嬉しい、ありがと♪(///)」
唐突に、好きか嫌いか聞かれたけれど
それがどういう意味なのかは、猫の僕には良く分からない。
けど、一緒に居て楽しいので嫌いではない事は確かだ。
話しかけて来たかと想えば、唐突な事ばかりで・・・
でも、今まで考えたことも無い様な事ばかりを考えさせられる。
「あれ? ユミさん?」
辺りを見回してみたけれど、ユミさんの姿は何処にもない。
今日、1日一緒に居ると言っていたのに・・・
急に居なくなった。
と言うより、ここは何処なのだろう??
ユミさんのペースに合わせて路地を歩いていただけなのだが
気が付くと知らない場所に居た。
「ここ、どこだろ?? ユミさんは何処??」
僕が周りを見渡していると、目の前に建つ家の玄関ドアが開いた。
「あれ? ビターさん どうして、こんな所にに居るの?」
「にゃ!?(驚)」
「にゃはは もしかしてビターさん迷子?」
「にゃ! にゃぁ~!(困)」
朝から一緒に居て、ココまで歩いてきたのに・・・
と、説明してみるけど人間の姿になったユミさんには
全く言葉は通じては居ないようだ。
「迷子なら一緒に公園に行きましょう♪」
「にゃうぅ~」
「これから私も公園に行くところですから」
「にゃ~」
確かに迷子になっているし、公園に戻りたかったので
僕は、いつの間にか人間の姿に戻ったユミさんに抱き上げられたまま
公園へ向かった。
「ねぇ~ ビターさん」
「にゃぁ~?」
「今までお昼寝して居たんだけど、すごい夢を見たんだよぉ~(嬉)」
「ふにゃぁ?」
「ビターさんが人間の姿になって一緒に公園でデートする夢」
「にゃ!?」
「色々ビターさんの事を聞いたり、あと告白もしちゃった(///)」
「にゃぁ?」
何を言っているのだろう??
ユミさんは、猫の姿になって先程まで僕と一緒に公園で話をしたり
散歩をして此処まで来たのに・・・
ただ、その途中で急に居なくなったけど・・・
でも、今は人間の姿で僕の目の前に立っている???
「やっぱり、ビターさんは洋服も黒が似合いますねっ!」
「ふにゃ?」
「背が高くて、格好良かったですよぉ~(///)」
「???」
「でも、一緒に歩いていたのにビターさんが急に居なくなって
周りを探して居る所で眼が覚めてしまいました(泣)」
「ふにゃぁ~ん」
なんか、僕と逆の夢?をユミさんは見ていたらしい・・・
ただ、僕は此処まで確かにユミさんと一緒に来たと想う
此処は僕の知らない場所だし、昼寝をした記憶もないのだけれども・・・
「でも、どうして私の名前を知っていたの?」
「にゃぁー」
どうしてと聞かれても、本人? 本猫? が教えてくれたのだから
と、答えてみるものの僕の言葉は人間のユミさんには通じないらしく
不思議そうな顔をしたまま僕の顔を見ていた。
「ビターさんに名前を呼ばれた時すごく嬉しかったですよぉ」
「にゃん」
そんな、話をユミさんの腕の中で聞きながら
いつもの公園に着く頃には空の色が夕方になっていた。
ユミさんの様に僕も夢を見ただけなのかな?
それとも、本当にユミさんが猫になったのかな?
どうして、僕は知らない場所に居たんだろ?
いつの間に、こんなに1日が過ぎていたんだろ?
何で、ユミさんの名前を知ることが出来たのだろ?
どれも分からないまま、優しく抱かれたユミさんの腕の中で、
沢山のうれしさを僕は喉をごろごろと鳴らして気持ちを伝えた。
「ビターさん、ありがとう(///)」
「にゃぁ~ん(///)」
最後まで、お読み頂きまして
すごくありがとうございます♪
ただ・・・
私の中では、長すぎて!?
誤字脱字&文章のつながりが変!?
とかとか、気がついた部分があれば
ご連絡頂けると嬉しいかもです(汗)
って・・・
ちゃんと、そう言う事が無い様にしてから
投稿しなきゃなのですけどね・・・
すみません(><)
これからも、ゆっくり書いてみますので
よろしければ、今後もお読み頂けると嬉しいです。
ありがとうございました




