第8話 とりあえず今を生きよう。
俺とみさちは1日あけてようやく学校に行くことができるようになった。
といってもいけなくなったのは自業自得だが・・・。
今日は美奈都と特撮の授業を受けることにした、しかも5時間。
「美奈都、5時間って長くないか?」
「何をおっしゃいますか夫人。」
それ嫁さんにいう言葉なんですけど。
「特撮の世界は幅広いぞ!そんな5時間だなんてアッとゆうまじゃ!」
なんかしらんが美奈都のキャラが崩壊した。
そして授業が始まったのだが・・・
「いやぁ〜やっぱギアファイター紅蓮は王道ですな〜」
「美奈都さんは何が好きなんだ?」
「私はギアファイターテンドーだよ、なぜなら・・・」
やばい、さっぱりわからない。
特撮は見ていた、でも俺が見ていたのは戦隊モノなんだ。
特に「戦極戦隊レンキンジャー」は一番好きだ・・・なんてね。
「太郎は何が好きなんだ?戦隊か?」
「お・・・おう・・・。」
やばいやばい、これは逃げ場がないぞ!
「なんかあんま分からなそうだから教えてやろうぜ!」
こうして4時間の熱血授業が始まった。
1時間は雑談だけだったがそこからは設定だのストーリーだの
挙げ句の果てには監督などの話になってきた。
「栗山が担当だと大体こんな感じになるよなぁ〜。」
とか言われても分かるわけがない。
本当に意味不明なのであるが楽しいひと時を過ごせた・・・。
こうして復帰初日の授業を終えた・・・。
以外と楽しかったのは意外だったがな。
しかしながら俺の通っている学校はものすごい変だ。
「南出屋年専門学校」もう名前から変だ。
改めて見ても他の学校にはない変わった特徴が幾つかある。
・学費は1万円、しかし入学に100万円かかる。
・何故か学校内にデパートがある、しかも学生の使用も可。
・授業のスケジュールは自由、ただし1日最低3時間は受けなければならない。
・学校内に家がある、しかも30棟。
・学校内の家から通学する、生徒と2人で共同生活してもらう。
な、すごいだろ。
こんな学校他に絶対ないって。
そのことを今日美奈都と話そう。
「う〜ん、私は決められたことに従うだけだしな〜。」
潔いな、でも俺が決めた事は全く無視しますよねあなた。
とりあえず全裸で家の中歩くなといっておこう。
「美奈都、とりあえず家の中では服着ろよ?」
「またまたぁ〜、本当は嬉しいくせに〜。」
そういうと上着を脱ぎ出した。
「ちょっ・・・やめろー!」
不思議なことにこの瞬間が楽しくて仕方がなかった。
でも残念であることには変わりなかった。
まさに残念無双というべきか・・・。
こんなに可愛いのになぁ・・・。
その頃、職員会議が繰り広げられていた。
「マラソン大会やるにしてもありきたりな気がするなぁ。」
「今夏ですしもっと夏らしくバーベキュー大会に」
「それだと大会じゃなくなるだろう、俺はそうだなぁ・・・。」
言うの忘れたが今は夏だ。
だからといって美奈都の全裸を許しているわけではない。
「やっぱ水着大会!?」
「それよりもヒッチハイク!奈良の大仏をだなぁ・・・」
「モーレツかき氷アワー!」
この職員どもは全くもって人の話を聞かない。
話は平行線のままだ。
もしかしたらこの学校自体が残念の塊かも・・・。
ちなみに別名「なんでやねん専門学校」。
否定できないのが悲しいがこの話はおしまい。
第2章に続く
ついに第1章完結です。
基本1章8話でやっていきます、これからも読んでください。