第4話 俺には分からない
俺たち6人は今「浜灘ジャルジャル」という遊園地に来ている。
俺と美奈都に流、そして郷士くんと真昼さんとさ・・・みさちだ。
6人で回るのもアレなんでまずは3組に分かれて行動することとなった。
組み合わせは
鈴木太郎と月夜見幸、立川流と朝野真昼、本竹郷士と月神美奈都だ。
まず流と真昼さんペアだ。
「け・・・結構高いんだね・・・。」
「りゅ・・・流くんって高いの苦手?」
「もちろん!それは自信持って言える。」
「自信あるんだ、フフっ。」
ん〜?今のは軽蔑か?それともアレか?
「流くんって見た目に反しーんんっ!」
本作品をご覧の皆さん、これはキスでもわいせつな行為ではないです。
これはジェットコースターのファーストドロップを迎えてしまったのです。
こうなってくると縁起は悪いですが事故でも起きない限り止まりません。
そんなことより郷士くんと美奈都ペアです。
「いっやぁ〜、やっぱこの一杯は最高だねぇ〜。」
「ビールかよ、でもこの飲み物すごい泡だな。」
ノンアルコールビールでもないですよ、そもそもあれ泡そんな出ないし。
浜灘ジャルジャル、通称浜ジャルの名物「ハニーモルツ」。
某魔法使いが出てくる物語内のバタービールっぽいのだね。
「しっかしナットはいきなり人をあだ名で呼ぶもんな。」
「そういう豪ちゃんもあだ名じゃん!」
二人は笑いに包まれた。
一方その頃。
「なぁみさち、俺思ったんだけど。」
「うん?」
「これ6人で来る意味ある?」
「・・・あ。」
ノープランでした、全く考えてなかったと見える。
まぁ結局その日は6人でご飯を食べることになったんだよね。
「しっかしナット、結構肉食うのにそのスタイルはすごいな。」
「遺伝だよ豪ちゃん、まぁ太郎のおかげでも・・・。」
へ?いきなり何を言い出すんですか月神さん。
「そうなのか?クターロン。」
「ちょっと待て、なんだその怪物みたいなあだ名。」
「ハッハッハ、ナットのガラがうつっちま・・・った?」
俺は目の前の不良?みたいな2人に目があった。
なぜならそいつらは郷士くんの後ろにいたからだ。
「おい、ここは俺たちの席だ。」
「どけ、ぶっ◯すぞ!」
どうやら俺たちの席を奪いたいらしい。
そして真昼さんのところにやってきて服の後ろを無理やり引っ張り
後ろへ引きずり倒した。
その時俺の中で何かが切れた。
そして気が付いたらあの2人が重さんに抱えられてた。
流は俺を、そして郷士くんはみさちを抑えていた。
美奈都は真昼さんを慰めていた。
「俺・・・一体・・・。」
「やっぱりな、太郎とみさちであの2人をやったんだ。」
そう、俺は激しい怒りで我を失っていた。
俺はこれを変えたくてこの学校に来たんだ。
切れたらすぐに手が出てしまうこの性格を変えにここに来た。
でもどうしてもすぐに手が出てしまった・・・。
なんでだよ、俺はどうすればいいんだよ・・・。
これからどうすれば・・・。
つづく