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腐れたちの学園生活  作者: 馬鹿面
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告白?

 一時限目と二時限目間の休み時間中、俺は廊下からある教室のなかを見張っていた。

 「なに?あれ・・・」

 「ダメッ!あいつに関わるとろくなことがないわよ」

 「アイツはマジでヤバい」

 「ってゆうかなんでうちのクラスを見張ってるんだ?アイツ、確か隣のクラスだったよな」

 「知らないわよ!無視するのが一番、無視よ無視」

 酷い言われようだな、俺。まぁしょうがない、一ヶ月前にちょっとした事件も起こしたしな。簡単に言うと教師を辞めさせたのだ。

 いきなり始めてしまったので皆さんは何のことか分からないだろう。なので、小一時間前の朝のホームルーム時に起きたことを話しておこう。三日前に部長と知り合ってから俺たちは少しだけ仲良くなった。なので、「どれくらい三ヶ原が心を開けるようになったか調べてこい!」と五十嵐先生に言われ、「成績を下げるぞ!」という職権乱用によって、俺は今、あくせく働かされているところだ。

 「はぁーぁ・・・」

 最初、「先生がやれば良いじゃないですか」と言ってやったが、「仕事が忙しい」と返され、「飯塚さんの方が適任です!」とも言ったが、「あいつには友達付き合いがある」と返され、仕事も友達付き合いもない俺がすることになった。

 「部長は気づいてないっと」

 一応部長に気づかれてはきちんとした結果が得れないのでソコだけは気を使う。こうしてまじまじと見てみると本当に美人だ、まったくもって腹立たしい。結局、1時間目と2時間目の間には動きはなかった。ずっと部長は本を読んでおり、席を一切動かなかった。

 「部長、本当に友達いないんだな・・・」

 まぁ俺も人のことを言えないけどな。生まれてこのかた友達がいたためしがない。




 次の休み時間、部長に気づかれないように教室の中をうかがっていると、本を読んでいる部長に女の子が近づいていった。

 「三ヶ、原さん?」

 「ん、なんだ?私になにか用か?」

 「うん!ちょっと三ヶ原さんと話がしたいなって・・・」

 いい娘じゃないか、調教しがいがありそうな。

 「私には用がないからどこかに行ってくれ」

 人に心を閉ざしすぎだろ、そこは普通に話をしてやれよ。

 「へ、あぁうん・・・。ゴメンね、気分悪くさせちゃった?」

 女の子が可愛らしく小首をかしげる。これは何かのギャルゲーですか?

 「ああ、私は今、猛烈に気分が悪い。早くどこかに行ってくれ」

 「・・・ごめんなさい・・・」

 女の子が渋々といった感じで自分の席へ戻っていく。部長は本当にダメだな。昔の様子を知らないが、改善はされていないだろう。

 「う、うぅ・・・」

 部長が机に突っ伏し悶絶している。折角のチャンスを無駄にしてしまってかなり後悔しているのだろう。

 「そういえば、部長と初めて会った時もこんな感じだったな・・・」

 まだ二日前のことではあるが、ずいぶんと昔のことのように思える。

 「!?」

 部長が一気に顔をあげ、あたりをキョロキョロし始める。そして、俺の顔を見たとたんこちらに走りよってきた。先程の独り言が聞こえてしまったのか?部長は速度を緩めず、そのまま半泣きの顔でこちらに近づいてくる。両手を前に突き出しているので、こちらに抱きついてくるつもりだろう。本来であれば嬉しいところだが今は人目がある。俺は部長の頭が丁度くるところに右手を突き出し、アイアンクローを決めようとする。だがしかし・・・

 「!?」

 部長は頭だけを動かし俺の右手をかわした。めちゃくちゃ俺に慣れてきてる!

 「外道ぅ!!」

 結局抱きつかれた。これによって辺りが騒がしくなる。

 「えっ!」

 「どういうこと!?二人ってそういう関係だったのか!」

 最悪だ。きっとこれに尾ひれがついて変な評判が流れるはずだ。とはいえ、今、俺は美少女に抱きつかれている。柔らかい。暖かい。人って本当に暖かいんだな・・・。人の温もりを知らずに育った俺は、そんなことを考える。

 「外道、私って本当に駄目だよなぁ・・・」

 目元に涙が溜まっている。それにしても顔が近い!考えてみれば、俺と部長はさほど身長が変わらない。俺は平均的な身長だが、部長は少し大きいほうだ。顔が近くても今回はジョークを言う気にはなれなかった。ここで泣かすと面倒だ。

 「外道、私には外道しかいない!!」

 部長がさらに強く抱きしめてくる。

 「はぁ!?」

 いったいどういうことだ?

 「オォーーッ!告白だーーーーーーッ!!」

 「えっ、マジ?」

 面倒くさいことになってきた。ダルい。死に絶えろ。そうだ、ここはやじ馬たちの熱を冷ますことにしよう。

 「五月蝿い黙れ。暑苦しいから離れろ」

 「ご、ごめん・・・」

 これでまわりからは俺が部長を振ったことになり、俺を知る部長は何とも思わない。

 「チッ、めんどくせぇー」

 今度部長にきつく言っておくことにしよう。でもまぁ、これで部長は悲劇のヒロインだ。様々な人から話しかけられることになるだろう。

 「部長、頑張れよ」

 頭に?を浮かべた部長を置いて、俺は自分の教室に戻る。

 「おい!どうして振ったんだよ!!」

 「あぁ!俺、付き合いてぇ!!前からカワイイと思ってたんだよ」

 「はぁ、勝手に言ってろ・・・」

 今日は非常に疲れた。放課後、部室で部長をいじり倒そう。

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