活動方針はダラダラで
「おっはよー!!」
「おはようございます飯塚さん。相変わらずうるさいですね。喉をかっ切りますよ」
「外道君は相変わらず外道だね!」
「ありがとうございます」
俺は頭を下げる。
「外道、その・・・、家に行ってもいいって本当か?」
「しつこいな、本当だ」
「ヨシっ!!」
部長がガッツポーズをする。なんとなく写メっておく。
「外道君!今日も和音ちゃんが来るんだよね!!」
飯塚さんは和音がお気に入りみたいだ。そこへ、タイミングよく和音がやってくる。
「失礼する」
「!?」
「えっ!誰!?」
和音の姿は奇妙だった。鎧に兜に小手、腰には日本刀、顔には般若ではなくいかつい鬼のお面、下半身だけはミニスカートを穿いている。俺はこの状態を知っているのでどうとも思わないが、知らない二人はかなり驚く。
「よっ和音」
「あぁ!外道」
挨拶を交わす。
「しかしお前な、その格好はないだろ・・・」
「む、何か問題があるのか?」
和音はその格好のおかしさを理解していない。
「その鎧、ここに来たら脱げ」
「なぜじゃ?」
「ここに危険が来ても、俺が和音を守ってやるから」
「ほう!!外道、おぬしもいいとこあるのぅ!」
鎧を脱がすためだ。もし本当に危険が来たら、俺は和音を盾にして逃げ去るだろう。
「外道、私にも、言って、くれないか・・・?」
部長が何か言ってくる。
「部長、自分の身は自分で守るって言葉を習わなかったのか?」
「だって今!」
「五月蝿い黙れ。パンツの写真ばら撒くぞ」
俺は、逢坂にも売った部長の股の間を撮った写真をちらつかせる。
「外道!渡せぇ!!」
部長が写真を奪おうと跳びかかってくる。それに合わせてチョップを繰り出す。
「イタッ!!」
部長が頭を抱えてしゃがみこむ。とりあえず黙らせた。
「和音、ちゃっちゃと脱げ」
「そうじゃの、そこまで言うなら仕方無い」
和音が鎧を脱いだ。文化祭の時とは違い、学校の制服の上に鎧を着ていたようだ。紺のブラウスと灰色のスカート姿だ。もちろんのことのように、日本刀の模擬刀を腰にさしている。
「よしっ、これでいい」
「せめて仮面ぐらいはつけておいてもよいじゃろ!」
日本刀が限界だ。仮面なんかを付けてるやつとは話しづらい。
「和音ちゃん!!カッワイイ!!」
飯塚さんが和音に跳び付く。
「離せ!離すのじゃ!!」
「いやだ、離したくない!!」
しっかりと写メっとく。この間のやつとセットで売り出してみよう。
「え~っ、それでは文芸部の活動を始めます」
「それは私の仕事ではないのか!?私が部長だぞ!!」
「五月蝿い黙れ」
再びチョップをお見舞いする。
「痛い・・・、もう少し加減というものしてくれないか?」
「面倒だから嫌だ」
「外道は本当に屑野郎じゃな」
「ありがとう」
俺は和音に頭を下げる。
「とにかく、部員も和音を合わせて4人になったから、美術準備室じゃ狭い。だから新しく部室を造ることにしました。はい拍手」
「どういうことだ?」
ノリ悪いな、拍手しろよ。
「新しく作るってどうするんじゃ?」
「俺の新しい家族が金持ちだから、その人に頼んで簡単な部屋を増築してもらうことにした」
「新しい家族?外道くん、結婚するの!?」
「違います。俺は両親が死んでから、親戚の家を転々としてるので」
「・・・なんか、ごめんね・・・」
飯塚さんが謝ってくる。どうせならもっと謝ってもらおうか、人に謝られるのは気分がいい。
「とりあえず来週には完成する予定なので」
「かなり早いのぅ」
「まぁな。そんなことよりだ、文芸部の活動について話をしなければならない」
「確か、私と外道で小説を書くんだったな」
「そう、そのことだ。俺は考えたんだが、これまでどうりに適当で良くないか?」
「どうして?」
「俺が書いた小説が学校で売れない」
俺の言葉の意味を察したらしい、部長と飯塚さんが黙り込む。
「なんでじゃ?」
分かっていない和音の為に説明してやる。
「俺が試しに書いたやつを見てみるか?」
「・・・あぁ」
「和音、なにも吐くことはないだろう」
「だって、肉が血が、ぅえぇ」
こんなものを売り出せば、下手すりゃ停学ものだ。




