〜戯れ(上)〜
戦闘シーンに気合い入れようとしたら長文になるっていうね
少女と自分達では、どう戦おうと結界は明白であるだろう。
「相手は、あくまでも遊戯のつもりでしょうね」
「逆にだからこそ私達の目的は1つ」
「、、、」
相手の注意を向けながらクロアの救出、ただ1つである。
「じゃぁいっくよ〜!」
「急に来る!?」
ヒメコ先輩がいうように、ヨツバが先に動いた。
ヨツバが指を鳴らした時、その足元からドロっとした黒い物体がいくつも現れ、それぞれ異様な形をとりはじめた。
「見た目に反して気持ち悪いですね」
「あぁ!外見を見て気持ち悪いっていうのいけないんだぁ!」
キクロがそうこぼすのも当然である。
形を取った物体達は全体的に、二足歩行型、四足歩行型、無足型。
どれもが無規則な形状であり、身体1つに顔のような物が2つであったり、足が並列ではない物であったり、物によっては複数部位の前後が間反対だったりした。
「スーちゃん!セーちゃん!タマちゃん!」
「あらら?」
ヒメコ先輩の合図とともに、三体の霊獣が、異形の物達を吹き飛ばし、燃やし尽くし突き進む。
「“ライトアップ”」
「貫きなさい“アクアアロー”!」
リリィは、光魔法でルナにバフをかけ、ルナは、得意な水玉からの攻撃に加え、詠唱を使った水の弓を複数飛ばす。
リリィの強化魔法はルナの魔法を一時的に底上げし、威力の上がった魔法は、異形達を貫きそのままヨツバに直撃し、爆ぜる。
「すっごい!お姉さん達がこんなこと出来るなんて知らなかった!」
しかし、分かってはいたことではあるが、先程と少し演出が変わっただけでヨツバは無傷であった。
すると、いつの間に周りこんだのか、クロアがヨツバの背後に現れ、魔法で創り出された黒い鎌で喉元目掛けて斬りかかる。
「あれ?いつの間にいたの?全然気づかなかった!すっごい!!」
「そうですか、私から言わせればクソったれですね」
その鎌が、少女の首を刈り取ることはなく、それどころか指2本で上下に挟むようにして受け止められていた。
「女の子がそんな言葉言っちゃダメだよ〜」
「おかしいですね。刃に触れるだけでも魔力ぐらいは刈り取れるのですが、、、」
だが、刃は少女に触れられた所からボロボロと崩れていった。
キクロは、鎌を離し、大きく飛び上がり距離を取り着地する。
「これならどうですか?」
「今度は何?」
少女が浮き足立つように話していると、今度はキクロの影が広がる。
すると、影からは、黒狼、黒猫、黒鳥が数十匹現れた。
「わぁ!可愛い!」
「行きなさい!」
「わっわっ」
そうして、一斉に飛びかかる。
だが、動物達の目的は、攻撃ではなかった。
「え〜?目眩し〜?」
そして、再び背後から鎌を取り出し、少女に斬りかかるが、先程と同じように止められた。
「何がしたいの?」
「何でしょうね。”ブラックトラップ“」
「お〜?」
今度は、鎌からいくつもの触手のような物が現れ、今度は消滅することなく少女を拘束する。
「すっご〜い!でもソレ疲れないの?」
「さて、何のことでしょうね」
いや、消滅しないのではない。消滅した部分からすぐに魔力を込め、すぐに修復しているのであった。
しかし、格上の相手にこの行為がどれほどの労力かは想像もできない。
「こんなのすぐに消えちゃうよ〜?」
「そのすぐな時間でも時間は時間ですよ」
その言葉と同時に、莫大な魔力が空間に広がった。
「ナイス時間稼ぎだよ!キクロちゃん!」
その莫大な魔力は、ヒメコ先輩であった。
小柄で細身なヒメコ先輩であったが、その両腕は、不釣り合いにもほどがある巨大な獣の腕となり、頭には獣のような耳が生え、八重歯も虎のように現れ、尻尾も生えており、ソレらのパーツは、どれも光輝き、雷を走らせていた。
「アレは、、、」
後方で傍観していた2人の少女と女性が、目を見開きながら、本能的に構えた。
「霊獣神化、、、まさかソレを使える人間がいるなんてな、、、いや人間か?」
「すっごい!久しぶりにソレ見たよ〜!」
背後の2人とは違い、ヨツバは相変わらずに目を輝かせていた。
「これで大人しくして!!」
目に追えないほどの速さで一瞬に近づく。
まさに、巨大で鋭く白い雷が弾丸となって迫る。
「でも、、、」
「っ!?」
だが、その拳はヨツバに片手で受け止められた。
ソレと同時にヨツバは先程までよりも不気味に微笑みながら答えた。
「ソレ、、、あんまり好きじゃないんだよね〜」
ヨツバがそういった直後、ヨツバの肩の上あたりに黒く丸い球体が現れ、無慈悲にヒメコ先輩目掛けて砲弾のように、、、。
ヒメコ先輩どうなる!?




