〜人形〜
この季節はお餅が美味しい
視界が悪く薄暗い、私を含めても、3人しかいない倉庫の中、私は魔法陣の上で拘束され、ルナちゃんは明らかに異常な雰囲気である。
「さぁ!お吐きください!」
声を張り上げるルナちゃん。
「本当に私は何も、、、」
口を開いた瞬間、またしても、魔法が頬に掠れる。
傷がつく事はないが、ルナちゃんは同じ言葉を繰り返している。
「強情ですねすぐに吐けば楽になることを、、、」
ルナちゃんはそういうと、先程までの脅しの魔法とは違い、殺意に満ちた魔力を込めはじめた。
先程まで、ルナちゃんの周囲に浮いていた。無数の丸い水玉が、一箇所に集まり、円柱の巨大な槍の形状になる。
「その魔法は、、、」
「あら?この魔法を知っているのですね」
知ってるも何も、昔、この魔法を見たことがある。 彼女の魔力の濃さや、存在感、圧迫感程では無いにしても忘れられるはずがない。
「いいことを教えてあげますわ、私の先祖は、当時、天才魔法使いと広く称えられ、魔王討伐を果たしました。マリー・マジルド様なのですよ?」
最後にこのことはあまり公に出していないと付け加え、ルナちゃんは、どこか怖くも、お淑やかに笑った。
「そう、ですか」
やはり、天才魔法使いマリーの祖先であったのか、、、。
確かにルナちゃんにはどことなくマリーの面影がある。我儘でやんちゃというマリーとの性格は全く違うが。
「さぁ、これが最後です。ギィはどこですか?」
その言葉から、ルナちゃんは本気だということがよくわかる。
この言葉を聞き、私は腹を括ることにした。
「じゃぁさ、1つ質問していい?」
「?なんですか?」
私は、しっかりとルナちゃんを見据える。そのせいもあってかどこかたじろいだように見える。
「ルナちゃんは、どうしてそこまでしてアイツを見つけようとしているの?」
「それは、、、」
普通ならこういう時、好きな相手だから、幼馴染だから、というような感情が言葉に出ずとも感じ取れる物である。
だが、ルナちゃんは、そういった感情というよりは何らかの義務感から行動しているように思えた。
この質問にルナちゃんは、少しの間、押し黙る。
「それは、私がやらなければ、だって、私は彼を昔から知っていたから、でも、、、」
そういうと、下を向いてしまった。
「ルナちゃん、、、」
私が、居た堪れずにいると、隣にいたメイドさんが、冷静に
「お嬢様、相手の言葉に惑わされてはなりません。私の目を見てください。」
「え?」
そして、駆け寄るとソレは姿を表した。
「なっ」
一瞬であったが、メイドさんは何かの呪文を唱えると、片方の瞳が赤くなりソレを見たルナちゃんは先程の状態と違い、静かに冷徹に、光の無い目になっていた。
「簡単なことでしょう?その者が自分の意思で吐かないのなら、吐きたくなるようにすれば」
「ええ、そうね、、、」
その異様な光景に私は思わず。愕然としてしまった。
真犯人登場〜




