〜動く影〜
クリスマスが今年もやあってきた〜♪
「あっ、、、」
「?どうかしましたか?」
ここに来て、私は1つ大きな過ちに気が付いた。
「ねぇ、キクロ、、、」
「?何ですか?」
「私ってちょっと目立った、、、?」
この質問にキクロは、さも当然のように、
「そうですね。ちょっと以上に『舞姫』と初日から全校生徒に付けられるぐらいには目立ちましたね。」
「まい、、、ひめ、、、?」
「はい、『舞姫』です」
この瞬間、種族柄あるはずもない腹痛や頭痛が私に襲ってきたのだった、、、。
目を覚まし、学園から抜け出した彼は、周りから見ても分かるほどうろたえていた。
自分以外何も見えていないというほどに、
「クソクソクソクソクソクソクソクソクソ、、、、」
ただひたすらに下を向いて悪態をついていた。そんな彼に近づく物好きはいなかった。
そして、彼に、運悪く肩がぶつかった女性がいた。
「あら、ごめんなさいね」
「っなんだ貴様、俺様にぶつかってただですむと思うなよ。」
そんな女性に、周りの人間は、憐れんだ目、心配なだけの目、別でやってくれ、という目が降り注いだ。
そして、女性は、
「これは、恐れ入ります。もしや、あの勇者様と肩を並べたというガトー家の、ガトー・ギィ様とお見分けいたします。」
その女性の言葉にガトー・ギィは、気を良くして、
「ほう、平民のくせに随分と博識ではないか、先の無礼は目を瞑ろう。」
「ありがたき幸せ」
そして、女性は、不思議そうな声で、
「つかぬこと無礼を承知でお聞き申し上げますが、この時間は学園ではありませんか?」
「っち、貴様には関係ないだろう」
「確かに関係ありませんね。これは失礼いたしました。では、これ以上はガトー様の邪魔になりますね。速やかに退散いたします。」
そういい残して、女性が立ち去ろうとした時、
「いや、待て、俺様はお前に興味がある。」
「私如き、ギィ様にとってはどこにでもいる平民ですよ。ただ、少し長生きしているだけの」
「それでも良い」
そう、ギィが答えると、女性は、
「そうですか。分かりました。でしたら、私の行きつけの場所でもよろしいですか?」
女性の答えに、ガトー・ギィは、
「それで良い、平民の店だ、贅沢は言わない」
何故だろう、目から汗が、、、