〜許し、そして新生〜
前半部分は完結!!
これからは(多分)後半へ〜
当たりが、一瞬白い光に覆われた。
「えっ?今度はなに?」
私が、周りを見渡すと先ほどの花々すら無い。白く明るい世界であった。
「これまた本当に可愛いくなったのね〜」
「えっ!?」
背後からもう聞くことのないと思っていたはずの声、人をどこか小馬鹿にしつつも、憎みきれない声。
「どうして、、、」
「やっほ〜」
「どうして、マリーが、、、」
これは、何かの悪い夢であろうか、そう思ってしまう。
「誰が悪い夢だよ〜そこは良い夢にしとけって」
「ガリア、、、」
後ろから肩をポンっと叩かれてこれまた、よく知った顔があった、、、。
「どうして、いや、どうして、、、」
「んなこと、見た目が変わっても分かるってアンタそういう所は昔から変わらないな〜」
「あぁ〜確かに〜変にマイナス思考というか、何というか、、、こりゃぁユリカも苦労してたことね〜」
「だな」
「いうてアナタも同類よ?」
「何?」
「だって私から行かないと全然手を出してくれなかったじゃない。もしかして、求めてもらいたかったとか?やだ〜変態!」
「何言ってんだ、お前の見た目が幼すぎてそいう目で見てなかっただけだよ」
「何ですって!」
2人のそんなやり取りを見て、どこか安心している自分がいた。
「2人ともここに来てまで喧嘩しない」
「なっ、、、」
今度は、1番、会いたくても、会いたくないし、会えない。謝罪してもしきれない相手がそこに立っていた。
「ユリ、、、カ、、、」
「久しぶり、、、?」
「あぁ、、、」
私は、顔を下に向けてしまう。ユリカのその動きが分かりづらい表情は、今の私に深く刺さる。
今の私は、どんな顔を向ければ良いのだろう。
思いっきり殴られても文句は言えない。
「、、、」
「、、、」
私達の間には短くも長く感じる間がある。
ユリカがゆっくり近づいてくる。
一瞬私は、殴られると思い、目を反射的に閉じてしまった。
「、、、」
「、、、?」
けれど、痛みがくることはなく。それどころか、私の頬を温かい手が撫でる。
恐る恐るゆっくり目を開ける。
「、、、!?」
ユリカは昔から整った顔立ちで年下とは思えない大人のようでありながらも年相応でもある。
そんな雰囲気のあるユリカの目と間近で見つめ合う。
「!?」
そのまま、近づき、私の唇とユリカの唇が合わさる。
「にゃ!?」
「ッツ、、、」
その光景を見た、マリーとガリアが声から顔を赤らめてるのが容易に想像できる。
僅か数秒なはずなのに何時間も時間が過ぎたかのような感覚に落ちいる。
「んっ」
「はぁ、はぁ、、、」
ユリカの口から唾液が少し垂れ、私はそこに座り込んでしまった。
私の心臓が大きく脈打ち、夢じゃないということを確認させられる。
「私を置いていった罰、、、」
「えっ?」
「これだけしたら、普通の恋は出来ないでしょ?」
「っつ」
ユリカが、クスリと笑い、舌をペロリと出すその姿に目が奪われてしまう。
「また会おうね?」
「えっ?あっちょ、、、」
耳元でユリカが優しくそう呟くとソコにユリカはいなかった。
「愛されてるわね、、、頑張って!」
「俺も1発アンタを殴ろうかと思ってたが、そんな気がなくなったな」
と2人がそういう。
「あっそうそう、あの時のことはもう許すわ」
「だな、やり方はどうあれ、結果的に俺たちも強くなって魔王を倒せた。何ならアンタは死んだ後もあの魔王を削っていてくれたんだな、、、」
「いや、あの時は、私こそごめん。皆を危険に晒したし、魔王だって殺しきれなかった、、、」
私は、今でもあの時の後悔が今も多くある。ただ、できるだけ考えないようにしているだけであった、、、。
「もういいんだよって」
「ソレでも自分を許しきれないなら私達の子孫の幸せ守ってあげて、我らが勇者パーティの最低最高の剣聖様〜」
「!うん、わかった。絶対に守る」
「まぁそれよりもユリア達に振り回されそうだよね〜」
「はは!違いねぇ!」
「えっ?」
私は他にも聞こうと思ったが、再び、世界が輝きだす。
「時間か、、、」
「だね〜まぁ久しぶりに話せてよかったな〜」
「えっあっちょっと」
けれど世界が完全に白くなってしまった、、、。
「待って!」
「どうかしましたか?」
「目覚めたの!クロアちゃん!」
「えっ、ここは、、、」
「私達の尞ですよクロアちゃん。」
私は、いつの間にか、尞のベットで眠っていたようだった、、、。今までのが夢だったのかとまで思ってしまう。
「うぅん?お姉ちゃん、、、?」
「ヨツバ、、、?」
私の布団がゴソゴソと動いたかと思うと、ヨツバが目を擦りながら出てきた。
「いつの間にいたんですの!?」
「?お姉ちゃんと一緒に寝るのは妹の特権だからね」
「どんな特権!?」
「あはは、、、」
「クロアちゃん、少々お話しがあります。」
「呼ばれて飛び出てコンひめ!!クロアちゃん目が覚めたって!?」
どうやら、夢ではないようであった。
けれど、何故か私は悪い気がしないのであった。
ユリカ様大胆!!!