表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
102/208

ph99 封印チーム


「サチコ、大丈夫か? もっとくっついていいんだぞ?」

「大丈夫です。問題ありません。お構いなく」

「……そぉか」


 私のお腹に回そうとした先輩の腕を素早く手で制する。


 先輩が後ろでしょんぼりしているようだったが、無視して腕が離れたのを確認してから自身の手をブラックドッグの肩付近に戻した。


 私は今、先輩と一緒にブラックドッグに乗って移動している。乗せてくれるのはありがたいが、いかんせん、隙あらばくっついてこようとする。


 そうはさせるかと奮闘し、先輩と適切な距離を保ちつつも、私達の斜め後ろで鉄蟻に乗っているアボウくんとラセツくんの方を向いた。


「お二人もマナ使いだったんですね」


 私が驚きましたと言うと、こっちのセリフじゃんとアボウくんは頭の後ろで腕を組んだ。


「本戦の時はビックリしたじゃん。お前らカードの力を使ってたんだもんよ。まさか五金の分家だったとは思わなかったじゃん」

「五金? まさか、庶民ですよ、私」

「はぁ!? じゃあ何でマナ使えるじゃんよ!?」

「……色々あったんですよ。色々」

「色々ぉ!?」


 アボウくんは訝しげに見てくるが、説明すると長くなるので適当に誤魔化した。そんな事より、私を五金の分家と確信している様子にもしやと抱いた疑念をぶつける。


「マナ使いって三大財閥の血筋しかなれないんですか?」

「そういう訳じゃねぇけど、基本的にはそうじゃん」

「アボウくん達も?」

「俺らは天眼家じゃん」


 遠縁だけどなと言うアボウくんに、なるほどと頷く。マナ使いは三大財閥が極秘事項として取り扱っている情報だ。血縁だけマナ使いにさせるのも頷ける。


「エンラくんも天眼家ですか?」

(ぼん)は本家の人間じゃん。俺らみたいな末端とは違うじゃんよ」

「本家?」


 エンラくんの名字って、確か道六(どうろく)だったよな? 本家なのに名字が違うなんてあるのか? 何か深い事情があるのだろうか?


 ……まぁ、私には関係のない事だ。変に首を突っ込んでも良いことはないし、巻き込み事故は勘弁だ。


「そうなんですね。……もしかして、SSSCに参加したのも精霊狩り(ワイルドハント)関連だったりします?」

「いんや。それとは別件じゃん。精霊狩り(ワイルドハント)の事は知らなかったじゃんよ。俺らは──」

「アボウ」


 突然、ずっと黙っていたラセツくんが割り込むようにアボウくんの名前を呼んだ。アボウくんがラセツくんの方へ顔を向けると、ラセツくんは無言で首を振っていた。多分、喋りすぎとかそんなとこだろう。


「……あー、とまぁ色々あって参加してたじゃんよ」

「そうですか。大変ですね」


 これ、アレだな。天眼家でもごたついた問題が起きてんな。絶対に関わらないでおこう。


「まぁ、今はお互いに──」

「サチコ」


 今度は先輩が割り込むように私の名前を呼んだ。いったい何だと顔を上げると、先輩が真剣な目で私を見ていた。


「口、閉じてろ。舌噛むぞ」

「へ?」

「ブラック」

「はいよ」


 何を言ってるんだと前を見ると、ブラックドッグが大きな穴に向かって走ってる事に気づいた。


 は!? ちょっと待て! お前まさか!?


 ブラックドッグが大きな穴に向かって飛び込む。先輩にぎゅっと抱き締められると同時に感じる浮遊感。あまりの恐怖に声を出せなかった。


 驚いているアボウくんの声が聞こえたが、一瞬で遠くなり、どんどん距離が離れていることが分かる。


 ジェットコースターなんて可愛いもんじゃない。リアル紐なしバンジージャンプだ。周囲を見る余裕なんてものはなく、目をつぶりながら少しでも速く地面に着くことを祈った。








 ストンと軽やかな着地音が聞こえ、なくなる浮遊感。やっと落下が終わったのかと恐る恐る目を開くと、目の前には見覚えのある祭壇があった。


 私がサタンとマナを循環させた場所。私がサタンを復活させてしまった場所だった。


 正直、最高に嫌な思い出が詰まったここには2度と来たくなかった。


 上を見てもアボウくん達が来る様子はない。暫く時間がかかりそうだなと、腹をくくってブラックドックの背に乗ったまま祭壇に近づいた。


 祭壇の目の前までたどり着くと、先輩の手を借りながらブラックドックから降り、魔法陣に触れる。


 ここにマナを流せばサタンを封印できるのか。


 ぶっつけ本番でできる気がしなかった為、感覚を掴む為にも一回マナを循環させてみるかとマナを流してみる。


 しかし、魔法陣は全く反応しない。やり方が違ったのかと何度も流してみるが、全く作動しない魔法陣に不安を覚える。


 おかしいな、あのお姉さんの言う通りならマナを流すだけで動く筈なのに……。


 何故動かないのだろうか、何が悪かったのだろうかと悶々としていると、ふとヒョウガくんと会話した内容を思い出した。


 そういえば、初めてこの場所に来た時、ヒョウガくんにこの魔法陣を壊す事が出来ないかと聞いたらサタンを召喚するまで勝手に修復すると言っていなかったか? それはつまり、一度召喚してしまったら力を失うと考えることもできないか?


 この仮説が正しいならば、この魔法陣は一度きりしか使えないということになる。


 そうなると厄介だな。サタンの封印は精霊界にある。封印を作動させる為には精霊界に行かないといけなくなるが、どんな場所であるか分からない以上、それは避けたい。


 そもそも、精霊界への行き方なんぞ分からないし、成功したとしてもサタンが封印されていた場所まで辿り着ける自信がない。


 これは一旦持ち帰ってお姉さんに協力を仰いだほうがいいだろう。どうせ封印はサタンのカードを悪用させない為の手段だし、焦る必要はない。タイヨウくん達がサタンを倒した後にゆっくりとやればいいだろう。


 そこまで考え、クロガネ先輩にお姉さんと連絡できる手段を聞こうとした瞬間に感じる違和感。


 ……待てよ。サタンの再封印は本当にカードを悪用されない為だけなのか?


 急ぐ必要がないものであればわざわざ二手に分かれる必要はない。まずはサタンの討伐に戦力を注ぎ込み、サタンを倒してからゆっくりと確実に封印する方法を考えたほうが良くないか?


 お姉さんも本当は行きたいけど結界の都合で動けないと言っていた。それならばポッと出の私なんかに任せず、結界を張る必要がなくなってからお姉さん自身が動けばいい話だ。なのに何故私に任せた?


 一つ、疑問が浮き上がるたびに増えていく矛盾点。


 よせばいいのに、考えなければいいのに勝手に回り出す思考。


 もう止める事は出来なかった。違和感を補うためにバラバラになったパーツを手繰り寄せ、補修していく……そして、辿り着いた答えに、あぁ、やっぱ考えなければ良かったと湧き上がる後悔。


 ちくしょう……なんで気づいちゃったんだよ私……。知らないままでいたら……気づかないままでいたら無関心でいられたのに……。


 お姉さんは結界の都合で動けないんじゃない。いや、結果的にはそうなんだろうけど、お姉さんはもう限界だったんだ。


 だって、1人で結界を張っていた時は結界を維持しながら走り回っていたし、なんならカードの力だって使っていた。それなのに急に動けなくなるなんておかしい。多分、結界を維持するだけで精一杯なのだろう。


 それを裏付けるように、マナ石を破壊しに行った時には5人の人間を転移させていたのに今回は3人しか送れないと言っていた。それも自身の力で送らずにエンラくんに任せている。


 きっと、もう力が残っていないからエンラくんに任せたのだろう。そして、一度に送ることが3人までなのはお姉さんじゃない。エンラくんの力では3人が限界だったからそう言ったんだ。


 そう考えた方が動けない事にも、エンラくんに任せた事にも辻褄が合う。そもそもの話、結界があそこまでサタンのマナに侵食されてんのに、平気な訳がない。


 そんなギリギリな状態なのに、サタンの討伐に専念せず、ましてやサタンが弱っている状態で、あの場で直ぐに倒さずに一旦引いて戦力を分散させてまで封印チームを作ったのは?


 そんなん答えは一つしかない。封印も早急に行わなければ不味い状況であるという事だ。


 私は目を瞑り、ここまで来る道中の光景を思い浮かべる。地表から黒いマナが吹き出し、恐ろしいモンスターが生成されていた光景を。


 マナ石破壊前に、総帥はサタンが完全に実体化してしまったら世界の境界が曖昧となり、ネオアースの至るところに精霊が溢れ、世界が混沌の渦に飲み込めれると言っていた。


 それはつまり、サタンを封印しなければ、この地獄みたいな光景が世界中に蔓延ってしまうという事だろう。そして、その黒いマナは私の大切な人達に牙を向けるのだろう。家族も、友達もみんな……黒いマナに……。


 ダメだ。そんなのはいやだ。それだけは絶対にダメだ。サタンを絶対に封印しないと……でも精霊界に行く手段が分からない。


 いや、諦めるな。考えろ。考えるんだ。今までの会話を情報を思い出せ。どんな些細なことでもいい。必ず手掛かりがある筈だ。何か、何かないのか!!


「サチコ、どうした? 顔色が悪いぞ」

「……先輩」


 魔法陣の前で座り込む私を気遣うように、先輩が私の顔を覗き込んだ。


 大丈夫だと先輩に答えようとして、視界に入ったイヤーカフに刺激を受ける脳内。


 あれ? そういえば、先輩から情報をもらった時、レベルアップする事によって起こる空間の歪みを利用して精霊界に行くと言っていなかったか?


 贄の祭壇の機能によって先輩の予想は外れたが、何故そんな考えを持った?


 それに、ヒョウガくんも、サタンを実体化させる為には人間界と精霊界の両門を開ける必要があると言っていた。その為に加護持ちのサモナーと私のように刻印を刻まれたサモナーが必要だと。けど実際は違った。何故そんな齟齬が生じた?


 もしかして、アレスが精霊狩り(ワイルドハント)に入った事が原因か?


 ヒョウガくんはアレスの事を知らなかったし、多分、ヒョウガくんが精霊狩り(ワイルドハント)を抜けてから入ったのだろう。そして、ローズクロス家から盗んだ技術を用いてサタンの実体化を簡略化させる事に成功したんだ。


 なら、当初の計画では精霊界に赴いて封印を解こうとしていたはずだ。ヒョウガくんだってこの魔法陣がサタンの実体化と同じもの確信していたし、この魔法陣は当初の物と変わっていない可能性が高い。


 上手いことこの魔法陣を使えば精霊界に行けるんじゃないのか?


「大丈夫か? 気分が悪ぃなら──」

「先輩」

「なんだ?」


 私はゆっくりと、自然な笑みを心掛けるように笑った。


「天眼家当主のお姉さんと連絡を取りたいんですけど、何か方法はありますか?」

「厚化粧女に? なんでだ?」

「ちょっとご相談したい事がありまして、難しいですか?」

「……サチコの頼みならって言いてぇとこだが無理だな。サタンのマナのせいで通信手段は断たれてる」

「このイヤーカフみたいにマナを使っても?」

「あぁ。この魔法陣にゃ色々と事前準備が必要になんだよ。一日二日でできるしろもんじゃねぇ」

「……そうですか。じゃあパパっと転移魔法で戻ってここに来ることも?」

「そぉだな」


 先輩の言葉にピクリと指が動いてしまうが、努めて自然体を装う。


「転移魔法も、んなポンポンとできる便利なもんでもねぇんだよ。あらかじめ移動するポイントに魔法陣を敷いて座標を指定する必要があんだ。それにも面倒臭ぇ下準備か必要になる」

「そうなんですね。でも、あのお姉さんは私達を簡単にエリアに飛ばせてたじゃないですか。なんでですか?」

「そりゃあの女が腐っても天眼家の当主だからできる芸当だ。他人が移動したマナの痕跡を追って無理やり転移するなんて荒技普通なら出来ねぇよ。相当なマナコントロールが必要になるし、出来たとしても戻って来るこたぁ……いや、待て……」


 ……不味いな。


「サチコ……なんで今、()()()()をする?」


 こっそりと動こうとしてたのに。


「もしかしておまっ!? 駄目だ! それだけは絶対にさせねぇ!!」

「なんの事ですか?」

「とぼけんな!!」


 先輩は私の腕をがしりと掴む。


「もう使えねぇんだろ!? その祭壇!!」


 先輩にバレてしまった。

 

「だから精霊界に行こうとしてんだろ!? その魔法陣を使って! 違うか!?」

「……だとしたら何ですか? どうしようが私の勝手でしょう?」

「駄目なもんは駄目だ! お前は精霊界がどんな場所かわかってねぇ!!」


 絶対に止められると分かっていたからバレたくなかったのに……。

 

「人間に友好的な精霊だけじゃねぇんだぞ!? サタンみてぇに危ねぇ奴だっている! んな危険な場所にお前を行かせられるか! 戻って来れる保証もねぇんだぞ!!」

「でも、他に方法がありません。封印できなければ人間界も危険です。行くしかないでしょう?」

「っ! なら俺が行く! お前を行かせる訳にはいかねぇ!」

「先輩の黒いマナでは封印出来ない可能性があります。私の方が確実です。私が行きます」

「じゃあ俺も行く! お前を1人で行かせる訳には──」

「あぁもう鬱陶しいな!!」


 ごめんなさい、先輩。


「……サチ、コ?」


 私にはこれ以上の考えが思い浮かばないんです。私のない頭では君にどう伝えれば良いのか分からない。だから私は……私は今から君を────。


「いい加減うざいんですよ、そういうの」


 傷つけます。


「な、ん……っ急にどうしたんだよ。俺はただ、お前が」

「だからそれですよそれ」

 

 先輩は動揺しているのか、声が震えていた。私はパシリと手を振り払って軽蔑するような目で睨みつけた。


「いちいち言動が重いんですよ。気持ち悪い」


 きっと君は何を言ってもついて来るって聞かないだろう。


「しかも許可もなくベタベタと引っ付いてくるし、はっきり言って不愉快でした」


 できるならこの手は使いたくなかった。


 一度冷たく突き放して思い詰めさせてしまったから。でも、今はそうは言ってられない。


「やっと離れられると思ったのに精霊界までついて来る? やめて下さい、迷惑です」


 先輩を連れて行く訳には行かない。先輩は私みたいな一般市民と違って五金財閥の大事な跡取りだ。こんな場所で命を危険に晒させる訳にはいかない。何より──。


「視界に入るだけで気分が悪いんで、今すぐ消えてくれませんか?」


 大事な友人を、危険な目に合わせたくないんだ。


 犠牲は最小限でいい。ならば、サタンを復活させてしまった私が適任なんだよ。私がこの事態を招いたんだ。私に責任を取らせてくれ。


 だからどうか……お願いだから私に幻滅して下さい。


 酷い女に捕まったと、こんな奴と友達だったなんて人生の汚点だと思えるように私の事を嫌って下さい。


 大丈夫、私の代わりなんていくらでもいるから。もう君の周りにはタイヨウくんもヒョウガくんもいる。五金総帥からもアイギスの仕事を任せられてるみたいだし、アイギスの人達も……ちょっと怖がってたみたいだけど、なんやかんや君の事を慕っているようだった。


 君が認められたかった場所にも居場所ができたんだ。私に執着する必要はないんだよ。


「嬢ちゃん、流石にそりゃ言いす──」


 しまった! ブラックドッグの存在を忘れていた! 彼には私の嘘がバレる可能性がある!!


 私はブラックドッグに余計な発言をさせない為、先輩から貰ったイヤーカフを思い切り投げ捨てた。


「それ、返します。持ってても気持ち悪いんで」

「サチコ……」


 先輩がイヤーカフをそっと拾い上げた。私はその姿を無言で見守る。


「……それがお前の本心か?」

「えぇ」

「……そっか」


 先輩は悲しく笑っていた。誰が見ても痛々しいと思うような笑顔だった。ズキリと胸が痛む。


「……ごめんな」

「っ!!」


 それ以上は見ていられなかった。先輩を見ないようにくるりと背中を向けて魔法陣を見つめる。


 私の都合で傷つけたのに、先輩は私を責めなかった。罵倒されてもおかしくない程の暴言を吐いたのに……ただ一言ごめんと言ったのだ。


 違うよ。謝るのは私の方なんだよ。先輩の執着心を放置してた癖に、どうにも出来ないからと急に突き放したんだ。


 本当に最低だよね。今すぐ君に謝りたい。でも謝ったら全部無駄になる。だから謝れない。何も言えない。


 ──知らなかったなぁ…………謝れないって、こんなに辛いんだ。


 私は気持ちを抑えるように唇を噛んで魔法陣に集中する。


 先輩の言った通りにマナの痕跡を辿るんだ。大丈夫。私になら出来る。私のマナコントロールなら可能なはずだ。


 何だかいつもよりもマナの流れを滑らかに感じる。


 おかしいな、苦しいのに息がしやすい。冥界川シリーズの精霊が全て倒され、刻印が解除されたのだろうか?


 背中を確認してないから分からないが、今の自分なら何でも出来るような気がした。


 見つけた!


 細い、糸の様に細い痕跡があった。それを手繰り寄せると、サタンと同じ黒いマナを感じた。


 私は更に集中して痕跡を追いかける。もっと、もっと深くと意識を沈ませ、その糸の終着点に辿り着いた。


 この先にサタンの封印がある。飛んだら最後、戻れる保証はない。右も左も分からない精霊界に独りに────。


「大丈夫だよ、マスター」


 影法師の声が聞こえた。そっと隣に視線を向けると影法師が実体化して私の手を握っていた。


「おれがいるよ」


 そうだった。私は1人じゃなかった。


 私は影法師の思いに応えるようにぎゅっと握り返した。


 大丈夫。絶対に戻って来れる。


 タイヨウくん達がサタンを倒して、私が封印に成功したら、人間界でも余裕ができるはずだ。そうしたらお姉さんや総帥が何とかしてくれるかもしれないし、今は彼らを信じて私は、私のできる事をやろう。

 

 でも、もしかしたら……本当にもしかしたらこれで見納めになるかもしれないと、お別れの意味を込めて振り返る。


 ……あぁ、やっぱ止めときゃ良かった。


 私が最後に見た人間界の光景は、絶望の表情を浮かべ、此方に手を伸ばしている先輩の姿だった。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ