#『第九章』#
前章で「登校日は9/6(火)」と言っていたのにもかかわらず投稿が遅れてしまい申し訳ございません。
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これからはなるべく早く投稿が遅れるということのないよう頑張りますのでこれからも チート級なドラゴン……竜に転生ってありですか? をよろしくお願いします。
俺が気を失ってからどうやら一〇日が経過したらしい。とは言ってもまだ体は動かない。
意識が覚醒しただけで体の方は覚醒してないってことだ。
ちなみにこの一〇日間、俺は意識すらなかった。寝てたと言ってもいいだろう。
『 な・に・も・の・? 』
(ひっ……!)
すると全然知らない声がしたため驚いてしまった。
今は叡智者もコンソールも使えない。
だからこそ、声がすることすらおかしいと思っている。
だが一応、紳士の嗜みとして、 なにもの? と聞かれたので答えることにする。
「俺は紫黒竜、ベルガだ」
そう答えたが叡智者のように瞬時に反応してくれることはなかった。
……
…
俺が答えてからはや二〇分が経過したと思う。
しかし全然反応はなかった。
質問してきてこの仕打ちとは一体なんだ!と大声で言ってやりたいと今は思っているが、堪えている。
すると、
『 ・・・の名を教えてやる。……暴星竜、リアグリンド…… 』
とうとう俺に喋りかけて来てくれた。
だが意味深なことを言って来る。
暴星竜?リアグリンド?なにそれ。
名前だと思うが、一体誰の名前だ?誰の名なのかを聞き取れなかったのだ。
「なぁ?誰がリアグリンドだって?聞き取れなかったぁー」
そう聞き直すが反応はなかった。
なに?また二〇分くらい待たなきゃいけないの?
そんなふうに考えていたら腹が立ってきた。
しかし今度は聞き覚えのある声がする。
〔告、マスターの魔力が回復したため、活動を再開することが可能になりました。活動を再開しますか?〕
と、叡智者から言われたのである。
もちろん許可した。
叡智者の声を聞いて少し安心したのは内緒だ。
しかし誰がリアグリンドだったのだろうか。暴星竜というくらいだから竜種だろう。
◇◇◇
体の感覚が戻ってきた。
これでようやく活動再開できる!と俺は思ってしまう。
それもそうだろう。この約一〇日間俺は寝ていたのだから。
〔否、一〇日間ではありません。一ヶ月です〕
すると叡智者が俺にそう報告して来る。
……、マジ?
(うそ?てことは俺一ヶ月間ずっと寝てたってこと?)
〔告、それは分かりかねます。私もついさっき活動再開しました。気候など変化したところから一ヶ月と導き出したのです〕
おいおい、と俺は言いたくなる。
だが今俺が起きればわかることだ。
そう思い、目を瞑ったままであるが起きあがろうとして地に手をつけようとする。
{モフッ……}
すると手にモフッとした感触が走る。
おそらくこの感覚は動物の毛皮に触れた感覚。
俺は目を開けて恐る恐る後ろを向く。
「……、だれ?」
思わず俺はそう言った。
だって俺、こんな見た目の者と会ったことがないんだもん。
「お目覚めですか、我君。我は約一ヶ月前にベルガと言う名を承った元、牙狼族でございます」
「いやいや、俺が名付けた牙狼は君みたいに大きくもないし、そんな見た目でもなかったぞ!」
俺は急いで立ち距離を置く。
だが俺と同時にベルガと名乗る牙狼のような種族が立ち上がった。
いや、おかしい。やっぱり体が大きすぎる。名付けた牙狼より約三倍くらい大きいだろう。
〔否、固体名ベルガは目の前にいる狼暴族です。マスターが命名したため牙狼族から進化したのです〕
(マジ?)
〔マジです〕
俺は今、頭が痛い。
混乱しすぎて頭が痛いのだ。
こういう時は深呼吸しよう!って言っても俺、呼吸を必要としない体で深呼吸ができないんだけどね。
しかし俺はラジオ体操の深呼吸動作をした。
するとなんということでしょう。呼吸はできないのに段々と落ち着いていった。
「ん……?」
すると急にベルガに言われたことを思い出す。
我は約一ヶ月前にベルガと言う名を承った、と言ってたよな?本当に一ヶ月も俺寝てたのか?
周りを見渡しなながら思う。
そう言えばゴブリンと牙狼族の戦いが終決して一〇日くらいでこんなに良さそうな部屋を作れるはずがない……。いや、嘘。良い内装とは言えない。
一応俺は元人間だ。
その人間からしたら貧相なもんだ。
「なぁ、変なこと聞くかもしれないけど、本当に俺が気を失ってから一ヶ月くらい立ったのか?」
そう聞くとベルガは首を傾げて、
「はい」
と言う。
すると叡智者から、ふっ! と言われドヤ顔されている圧を感じた。
「無理もありません。我に名付けたことによって活動魔力量がカラに我き」
「我君はやめろ!照れる……」
俺はベルガが我君と言う途中で体をグニュグニュしながら言う。
「……、わかりました。ではこれからなんと呼べばよいでしょうか?」
するとベルガは俺に質問してくる。
崇め奉られる存在になるためにはタメ口で呼ばれるのはダメだろう。
なら、
「そうだな……、じゃあこれからシルダ様とかでいいよ」
と俺は考えて言った。
我君よりは、やはりシルダ様の方がいいなと思う。
「わかりました。シルダ様……。ゴホン!」
するとベルガは咳ばらいして続きを言い始めた。
要するに俺はベルガに名付けしたことによって全ての魔力を使い果たしてカラになったからスリープモードではなく、完全に意識が飛んだと言うわけだ。
……
…
ふぅ、これで俺が疑問視していたことは解決された。
俺は瞼を閉じて思考加速を使い、コンソールを開く。
この前スリープモードから戻った時、色々とコンソールの内容が変わってたのを思い出してもしかしたら今回も!とウキウキした感情を持ちながら開くのだ。
確認するとスキルとかは増えていなかった。しかしあるユニークエクストラスキルの一つが進化していたのだ。
そのあるユニークエクストラスキルというのが暴食者のことで、『暴食覇者』に進化していたのだ。
簡単に覇者をつけた感じで面白い。
その暴食覇者の能力を見てみる。
……
…
俺は唖然としてしまった。
まさかこんな能力が追加されるとは思っても見なかったからだ。
その能力は暴食者とは変わり、取り込んだ物や者の持っていた魔力を保管できると言う能力が追加されたのだ。
こんなスキルがあったら某アニメのようにバンバカ名付けする主人公まではいかないが似たようなことができると俺は思ってしまう。
すなわち魔力がカラになることをあまり考えなくていいということだ……、多分……。
なに?俺が竜種だからこんなやばいスキルが手に入るのか?それとも上位種族だから手に入れられたのか?わからない。でもありがたく使わせていただこう。
そんなふうにいろんなことを思いながら俺は思考加速を切ってニヤニヤ笑う。
{バサーッ!}
するとカーテンを勢いよく上げた時の絹の音がした。
俺はその音を聞いて瞼を開いた。
するとそこには、
「ハァー、ハァー、お目覚め、ですか、シルダ様、ハァー、ハァー……」
と息を切らして言う水色で長い髪をした女性がだ。
なんで俺が目覚めたのに気づいたのか疑問ではあるが今は追求しなくていいだろう。
「なに息切らしてんだよwww」
そんなふうに俺は肩で息をしているようなシュンランに言う。
「ゴブリン村の一番離れたところで復興のお手伝いをしていまして……」
「まぁいいや……。それより丁度いいところで来たな。二人に話したいことがあったんだよ」
そう言って俺は二人が注目するよう仕向ける。
「まずシュンラン。俺は少し遠出する。どうやらこの村には技術者がいないようだから、どっか行って技術者を連れてくる。その間この村の指揮を取ってくれ」
俺は足を肩幅くらいに広げて、左手を腰に、右手でシュンランに指差していかにも指揮官のように言ってみる。
するとシュンランは、
「了解しました!」
と言って敬礼してくれた。
そこで俺は同郷の者が一緒ってこんなに救われるんだなと実感する。
「そしてベルガだ。お前は他の牙狼族に・・・」
と今度はベルガに指示する。
「失礼なことを聞くかもしれないのですが、シルダ様お一人で行くと言うことでございますか?」
するとベルガが クーン、と言う犬だと寂しい時に鳴く声を上げて不安そうに言う。
「大丈夫だ。きちんと無事に戻ってくるから」
俺は慰めるため、ベルガに近寄り頭を撫でてやる。
するとベルガは尻尾を勢いよく振る。
(可愛い……)
と思うのも束の間。振る勢いが強すぎてこの家が中から風圧で粉砕されてしまった。
その物音は村中に響き牙狼族とゴブリンらが一斉に俺らをみる。
こよ章からスキル名や、名前などを全部ルビ振りすることにしました。
もし誤字があれば遠慮せず指摘してもらって構いません。出来るだけコメントを返したいと思っています。
スキル名、名前などを全部ルビ振りが見づらかったり、改善してほしいところなどありましたら、これも遠慮せず指摘して構いません。
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次の投稿日は9/17(土)までに投稿する予定です。
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