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第32回バーチャル喫茶実行委員会定例会議

作成中のノベルゲームのシナリオを公開しています。

村越「第32回バーチャル喫茶実行委員会定例会議を始めます!」

心優「おぉー。」

弘人「一人でやりすぎやりすぎ。」


いよいよ明日は文化祭本番。

それに向けて、放課後に3人で残り最後の会議をしていた。


村越「おっほん。皆の衆、よくぞここまで頑張ってくれました。」

心優「いやー、私は何もしてないよー。」

弘人「いや僕もだよ。」


そういえば、村越の着せ替えアプリで衣装をゲット。

ボンボルのコネでお菓子を調達。

紅茶などの飲み物は村越が一人で買い出し。

と気が付けば全部、村越におまかせしてしまっていた。


村越「いえいえ、お二人がいなかったら私もクラスのすみっこでただ黙っていただけですから。」


村越は、こういうところで調子にのらない、出来たやつである。

まぁ本人には直接言わないけどね。


心優「今日は何をお話するの?」

村越「それなんですが私としたことが、1つ忘れていたことがありまして……。」

弘人「忘れてたことって?」

村越「実は、教室の装飾をどうしようか決めていなかったんです。」

心優「あ!ほんとだね!」

村越「いくつか候補があるんですが、ちょっと見ていただけますか?」


そういうと村越はカバンからノートパソコンを取り出した。


村越「”FuliR Mk-Ⅱβ”はスマートフォンを追加演算装置として使用しましたが、背景まで変更するには処理が追いつきませんので。」


キーボードをカタカタを動かし、村越はいくつかのパターンを用意していると言っていた。

やっぱり村越はすごい。


村越「それでは、お二人ブレインフォンの読み取り機能をオンにしてください。まずは1つ目です。」


そこから村越は様々なバージョンの背景を教室に投影しだした。

メイド喫茶や協会、森や海など。

しかし村越はどれもしっくり来ていないようだった。


村越「色々なものを用意したのですが、ウェイトレスさんが色々な格好をするので、どれを選んでもミスマッチになってしまうのですよ……。」

弘人「なるほど。」

心優「じゃあ、教室のままでいいんじゃない?」

弘人&村越「!?」

村越「近澤君集合!」


村越と僕は心優から少し距離を置いて男子だけのミーティングを始める。


心優「?」

弘人「その手があったじゃん村越!」

村越「さまざまな格好をしたウェイトレスという非日常を、教室という日常の風景の中で楽しめる!それはあまりにも倒錯的ではありませぬか!?」

弘人「いやいや、これはナイスアイディアなんじゃない?」

村越「私もそう思います!いやはや素でその答えを導き出せるとは、パイン様恐るべしですぞ!」

心優「おーい?二人ともー?」

弘人&村越「ただいま!」


男子だけの猥談に近い談義を終えて、心優の元へと舞い戻る。

心優は終始あたまに ? を浮かべていたが、心優はそれでいい。

村越は、ずれていない眼鏡をクイっと持ち上げて、


村越「パイン様の案を全面的に採用いたします。」

心優「え?採用?やったー。」

村越「これは楽しい文化祭になりそうですぞ!」


その後、一応飾りっ気を出すために三人で手分けして折り紙の輪っかを繋ぎ合わせて教室のあちかちに装飾を施した。


明日は、とうとう文化祭本番。

高校2年の文化祭は人生で1度しか訪れない。

楽しまなきゃ損をする。

友達にも恵まれて楽しい文化祭になりそうだ。


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