ボンボル品評会Ⅱ②
作成中のノベルゲームのシナリオを公開しています。
心優「じゃあーーん!!お米サンドイッチだよぉーーー!」
村越「お米サンドイッチぃぃぃいい!?」
ボンボルの野郎、またお米推しできやがった!
これはもう農家に会社を乗っ取られたに違いない!
クワを武器に会社に立て籠り、お米を使ったお菓子を出さなければ、1階フロア一体を耕して黄金色の稲穂畑にしてやろうかって言われているんだ!
……っていうかお菓子でもねぇ!!
なんだよお米サンドイッチって!?お米なの?パンなの?
心優「お菓子コーナーに新商品がなくて、がっかりしてたんだけどサンドイッチコーナーから声が聞こえたの!!私はここにいるよって!」
弘人「ははは……。そうなんだ。すごいね。」
心優のことだからお米の声が聞こえたんだろう。お米の叫び声が。
パンに挟まれるなどといった醜態をさらし続けるのであればいっそのこと……。
くっころの精神だな。
心優「いただきまぁす!!もぐもぐ……。!! おいしいぃぃぃぃぃ!」
わかっていたさ。心優がお米関係で美味しくないと言ったことは一度もないのだから。
お米タブレットがOKだったらお米サンドイッチもOKに決まっている。
心優「弘人くんも食べて!ものすごくおいしいから!」
弘人「……。それでは一口。いただきます。もぐもぐ……。!!」
ふわっとしたパンの食感とほんのりと香るバターの香り。上質なパンを使っているに違いない。
朝御飯にこのパンのトーストが出てきたら1日の始まりとして最高のスタートダッシュが切れる気がする。
次に現れるのは、最高級新潟県産のお米。1粒1粒が主張しておりしっかりと甘味と旨味が感じられる。
朝御飯にこのお米とお味噌汁が出てきたら1日の始まりとして最高のスタートダッシュが切れる……、無理に誉めようとしたがここまでが限界だ。
パンとお米が合うわけがない!しかもパンに挟まれているのはただのお米ではない。
梅干しのおにぎりだ!!
パッケージを見ると和歌山県産の梅干しを使っているじゃないか!もったいないよ!
ただただ別々に食べたかった人生であった……。
弘人「む、村越も食べる?あれ?」
さっきまで横にいた村越が朝御飯のことを考えている間に消えていた。
心優「村越くんならさっき走って帰っちゃったよ。なんかお父さーーんって叫びながら。」
社長に直談判しに行ったのか、農家を倒しに行ったのか。
その後、心優はよっぽど気に入ったのか再度入店しお米サンドイッチを買って食べていた。
怖いのは、そのパッケージにおかか味と書かれていたことである。
一体いくつあるんだ?




