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真冬の昼の正夢

作成中のノベルゲームのシナリオを公開しています!

弘人「ただいまー。」


パーソナルスペースに戻ってきてほっとため息が漏れた。僕は鞄を下ろして、マイパソコンの電源を入れる。

すると、

ピコン

ピーチくんからメッセージが届いた。


ピーチくん「今夜24時はアイドル・ザ・ベストの発売日だね!ぼかぁわくわくが止まらないよ!」


(こいつ、いつも元気だな・・・・・・。)

ピーチくんは、三年前に匿名掲示板のアイドル板で僕がソライロ ツバサについて熱く語っていた時、突っかかってきた同じドルオタ仲間だ。

もとは3次元アイドルオタだった彼とは最初こそレスバトルに発展したが、昨日の敵は今日の友というように次第に仲良くなっていた。いまではメッセージを送り合う仲にまでハッテンしていた。


弘人「そうだね。もちらん予約ダウンロード済みだよ。でもやっぱり僕は、紙ベースでしか読まないよ。」

ピーチくん「出たよー。ひろぽんの現物至上主義!ww 今時、紙で買う奴なんてコアなファンか、印刷されたツバサちゃんに我が愚息が包まれておるぅーーー!ってキモオタしかいないよ。」

弘人「僕は、その一握りのコアなファンなの。あと絶対そんなことしないから!」

ピーチくん「よぉーしわかった!なら僕がスクショを送りつけてやるよ。」

弘人「ネタバレいくない!!」


そんなバカなこと話をしながら僕は、明日心優への最新技術の素晴らしさを教えるべく準備を進めていた。


弘人「VR機に入れる映像の拡張子ってなんか特別なのあったっけ?」

ピーチくん「基本的にmp4で大丈夫だと思うよ。どうしたの?自作AVVRでも作成するの?」

弘人「しねーよ。ちょっとVR体験の素晴らしさを教えたい子がいてさ。」

ピーチくん「はっはーん。女だな。ヘッドセットをつけて無防備になったところをガバリンチョって寸法か。お主なかなかの悪よのぉ・・・・・・。」

弘人「うるさいおっさん。」

ピーチくん「おっさんじゃねーし!泣く子も黙る美少女JKだし!!」

弘人「はいはいワロスワロス。」


そして夜があけてピーチくんからのスクショ爆撃が来たが、俺は華麗に未読スルーをすることに成功した。


―2035年10月10日(水)―


心優「弘人くん、おはよー。」

弘人「おはよ。」


ドン

村越「おっと!おはよう近澤くん。今日は、素晴らしい朝だね!(スルリ)」

弘人「朝っぱらからぶつかってくるなよ。(ゴソゴソ)・・・・・・なるほど・・・・・・。」

村越「なかなかのお手前であった・・・・・・。お昼休みに存分に語り合いましょうぞ・・・・・・。では。」


村越は、僕のブレザーのポケットにマイクロSDカードをスルリと忍ばせ去って行った。

健全な男子同士の情報交換ツール。そういうことである。題名は「真冬の昼の正夢」


心優「朝から二人でコソコソ何話してるの?」

弘人「郵政民営化についてだ。」

心優「へぇー。すごいねー。」


うちの心優はバカで助かる。

午前の授業が始まったが、ポケットの中のマイクロSDを指で転がしながら内容を頭の中で反復していると、時間は光の速さで過ぎていった。


キーンコーンカーンコーン


ガバッ

キュピーン


男同士の熱いアイコンタクトを済ませた僕と村越は、颯爽とお弁当を持って校舎の屋上へと向かう。


心優「どこいくのー?」

弘人「ちょっとそこまで!」


屋上は、お昼休みの時間のみ解放している。

他の生徒たちもいるが、猥談をしたって僕たちの声は他の人の耳に届く前に空の彼方へと吸収されてしまうのだ。


村越「いやぁーー!あれはいいものを見せてもらいましたぞ!」

弘人「革新的だよね。従来の寝そべりものから一転、こっちから攻めることができるなんてね。」


最新AVVR「真冬の昼の正夢」は、深夜に自分が眠るパートから始まる。そこでは夢というなのカスタマイズを行うことができる。自分が行いたいプレイや仕草、言わせたい言葉を設定して目覚めるのだ。お昼のパートでは、それを正夢という形で完全再現できる。自分の好みに合わせて変幻自在するまさに夢のようなAVVR。

最新技術万歳!!


村越「それにしても最新技術は素晴らしいですな。どんなニッチなジャンルにも対応しているでござるからな。」

弘人「怖くてあんまりそっちの方が除かなかったんだけどそんなに守備範囲広いの?」

村越「あまり白昼堂々言えるような趣味ではござらんが、拙者実は・・・・・・スクール水着&長靴が最高にハイになるのでござる。」

弘人「それはニッチだね・・・・・・。」

村越「あのアンバランスさと非日常感がたまらないのでござるよ!」


猥談は尽きることはなく、ただ村越の性癖にはドン・引きの一言を贈呈せざるを得なかった。

そんなことまでできる、恐ろしい子。「真冬の昼の正夢」


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