心優の違和感③
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心優はあくまで寝ているていを崩さないようだ。心優はこういうところ意外と頑固だよね。
村越は心優に攻撃の意図がないことを悟りムクリと立ち上がった。
弘人「すごい寝言だね。ていうかお邪魔ってどういうこと?」
心優「ごめんね。二人がそういう関係だって知らなくって……。」
村越「そうですとも!我々は唯一無二の親友ですぞぉ!」
弘人「いや。違うよ?」
村越「ふぁ!?」
肩を組んできた村越の手を振り払い、心優に向き直す。
心優は何か勘違いをしているようだ。
弘人「村越とはただの友達だよ?そういう関係ってどういう関係?」
心優「セ、セクシーな関係だよ……。」
弘人「セクシー?」
心優「うぅぅ……。だからぁ……。」
弘人「だから?」
心優「え、え、え、えっちな関係ってこと!!」
急に起き上がったせいで頭に乗せていたいた教科書が勢いよく落下した。
教室には教科書の落下音とえっちという単語がこだました。
弘人「ちょ、ちょっと心優さん??」
心優「ごめんね……?二人がそういう関係だって知らないで間にのこのこ入っちゃって……。お邪魔虫さんだったよね……?」
心優がグスグスと鳴き始めてしまった。
クラスメイトの視線が一斉に僕と村越に向けられる。
泣かせるなんて最低。二人ってそういう関係だったの?不潔。薄い本が厚くなるわね。
四方八方からご意見をいただいている状態。
弘人「心優!誤解だよ!僕たちはそんな関係じゃないって!どうしてそんなこと思ったの!?」
村越「そ、そうですぞ!仲良しではありますが、まだそこまでシナリオは解放されておりませぬ!」
心優「だ、だって昨日二人でいやらしい撮影会してたでしょ!?」
弘人「いやらしい撮影会?そんなの二人でするわけ……」
---回想---
村越「カシャー!カシャー!いいねー!かわいいよー。」
ガラガラ
心優「弘人くーん。一緒にかえr……」
村越「カシャー!カシャー!ピピッ!カシャー!カシャージジジジ……。」
弘人「これなんてどう?いけてるかな?」
村越「いけてますぞぉー!いやもういやらしい!!いやらしいの権化ですぞぉー!カシャー!!」
心優「え、えーっとこれは……。」
弘人「ちきしょう!サービスだ!もってけ泥棒!!」
村越「きゃっふぅぅぅん!!カシャー!!カリカリカリカシャー!カシャー!!」
心優「と、取り込み中ってやつかな?あんまり遅くならないようにね?えへへ……失礼シマシター……。」
---回想終了---
弘人「も、も、も、もしかして心優に昨日のあれを……。」
村越「み、見られていた……。ということですな……。」
二人で顔を見合わせる。
数秒間の沈黙が続き二人の意見が一致したのがわかった。
僕たちはコクりと頷き、その場で徐々に腰を落とす。
膝と両手を地面につけて目を赤くしている心優を見上げる。
そしてタイミングを図って大きな声で叫んだ。
弘人&村越「ほんとうに申し訳ありませんでしたあぁぁぁぁぁぁぁ!!」
僕のはじめての土下座は教室でクラスメイトに見つめられながら盛大に行われた。




