心優の違和感②
作成中のノベルゲームのシナリオを公開しています。
弘人「ただいま…。」
村越「遅かったですね。もうご飯食べ終わってしまいましたよ。」
弘人「いや、いいんだよ…。こっちも収穫ゼロだったから…。」
結局なにも手に入れることができなかった僕は、自分の席に突っ伏した。
村越「ときに近澤くん。少し気になることがあるのですが…。」
近寄ってきた村越はしゃがみこんで顔を近づけてくる。
村越「今日のパイン様、何か様子がおかしくないですか?妙によそよそしいというか。距離をおいてくるというか…。」
弘人「たしかに。最初はお米関係で落ち込んでるのかな?って思ってたけど。ほら。」
心優「ジ--------。」
心優は教科書で顔を隠しながらこちらを観察している。
あれでバレてないと思っているのか。
村越「ひっ!! 粛清モードではないですよね!?」
村越は小動物のように僕に背に隠れる。トラウマになってしまったようだ。
まぁ誰でも首をちぎらせそうになればこういう反応になるか。
でも見たところ粛清モードではないようだ。粛清モードの心優はもっと目が座っている。
粛清モードというよりかは少し申し訳なさそうな顔にも感じる。
弘人「聞いてみよっか。」
村越「えぇぇ!?」
立ち上がりごねる村越の襟をつかみ引きずりながら心優の席へと向かう。
村越「いやだぁぁぁぁ!今度こそ首が取れちゃいますよぉ!!」
弘人「大丈夫だって今回はいけないことなにもしてないんだから!」
村越「あ!いけないことっていうのパイン様の前では禁止ですからね!!」
村越は足を地につけ踏ん張って抵抗しているので海老反りみたいな体勢になっている。
オタク対オタクの醜い争いは僅差でオタクが勝利した。
心優は僕たちが席に近づいていることに気がついたのか、慌てて隠れ場所を探しだした。
しかし机に座っていて隠れ場所などあるわけもなく、まさかの机に突っ伏し頭の上に教科書を乗せて私は寝てますムーブをかました。
弘人「心優。どうしたの?なんか今日変だよ。」
心優「ひゃう!!わ、私は寝ています!!お邪魔になるので起こさないでください!!」




