FuliR Mk-Ⅱβ③
作成中のノベルゲームのシナリオを公開しています。
弘人「うぉぉぉ!僕、心優になっちゃってるよ!!」
村越「そうなんです!!前回の”FuliR”では、衣装チェンジだけでしたが”Mk-Ⅱβ”では顔や体型まで変えることができるんです!さらに変身した本人にも投影した映像が確認できるため、臨場感がまるで違います!」
弘人「これはやばいよ!ほらほら!もう飛び跳ねちゃうもんね!」
村越「のほぉぉぉぉぉ!それは犯罪級ですぞぉ!近澤くぅぅぅぅん!!!」
二人だけしかいない放課後の教室でマサイ族のようにその場で飛び跳ねる。
映像なので重量感までは感じないが、確かに数秒遅れてたわわなパインが上下に揺れている。
村越「いやはや……。これはもはや神への冒涜ですぞ……。」
興奮によってずり下がった眼鏡をクイッと持ち上げ、僕を直視し村越は床へとへたり込んだ。
ヴァーチャルアイドルも同じような手法で撮影を行っているが、グリーンバックなしでここまでうまく合成できるなんて思ってもいなかったようだ。
弘人「これ本当にすごいよ!」
村越「ふふふ……自分が怖いですよ……。そうだ!」
村越は、おもむろに自分の鞄に手を入れおそらく教科書ではない表紙がにぎやかな本を手に取った。
そしてあらかじめ付箋をしていたページを開き両手開きで僕に見せてきた。
村越「わ、わたくしめはこのポーズを所望します!」
弘人「そ、それは!」
村越が見せてきたのはソライロツバサちゃんのグラビア特集ページ。そこにはちょっと際どいポーズをしたツバサちゃんの姿が映っていた。僕もそのページを穴があくほど見たからわかる。すごくいいよね!
弘人「よぉぉし!任せろ!こうかな?」
村越「ふぉぉぉぉぉおお!!神降臨きたぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
その後、誰もいない放課後の教室で謎の撮影会ごっこが始まった。僕は我を忘れてセクシーなポーズとり、それを村越が両手で作ったカメラから覗き込みシャッター音を叫ぶ。
村越「カシャー!カシャー!いいねー!かわいいよー。」
ガラガラ
心優「弘人くーん。一緒にかえr……」
村越「カシャー!カシャー!ピピッ!カシャー!カシャージジジジ……。」
弘人「これなんてどう?いけてるかな?」
村越「いけてますぞぉー!いやもういやらしい!!いやらしいの権化ですぞぉー!カシャー!!」
心優「え、えーっとこれは……。」
弘人「ちきしょう!サービスだ!もってけ泥棒!!」
村越「きゃっふぅぅぅん!!カシャー!!カリカリカリカシャー!カシャー!!」
心優「と、取り込み中ってやつかな?あんまり遅くならないようにね?えへへ……失礼シマシター……。」
この後も僕達の撮影会ごっこは、1時間20分続いた。
家に帰るのが遅くなって結構強めに怒られたが後悔はしていない。
次は、変わってもらおう。いろんなカメラのシャッター音を覚えなきゃな。




