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本作品の狙い
本作品は、もし三四郎があのとき若い女を助けたらという物語で進んでいく。そして、三四郎は死ぬことになるが、死んだ後に漱石の作品である「坊ちゃん」の主人公・坊ちゃんに三四郎が乗り移ってしまう。つまり、三四郎は「三四郎」の世界から「坊ちゃん」の世界に転生することになる。「三四郎」は三人称で書かれている作品であり、「坊ちゃん」は一人称で書かれている作品である。そのため、転生前は三人称で語られているが、転生後は一人称で語られる。坊ちゃんに憑依した三四郎が、「坊ちゃん」のストーリーで起きる出来事をどう対処するのか、そして、「三四郎」の世界と「坊ちゃん」の世界が同一世界なのか異世界なのかなどを調べていく。我々人間も身に置いている環境で個人の考え方や価値観が変わることがある。それを小説に置き換えて、三四郎が「三四郎」ではなく「坊ちゃん」という環境に身を置いた場合、どのような価値観になっていくのか物語が進むにつれて表現される予定でこの作品を書きました。