第1話 転生は残酷だ。
1話は、転生のお話です。
あと主人公の名前は勃起と書いてタツキです。決して下ネタではありません。
第1話 導入
気がつくと俺は空の上にいた、たっか…
目の前には昔好きだった女の子がいる。
黒髪にショートカット、普通だったけど優しくて好きだった。
俺は会えたことが嬉しくて話しかけた、
『久しぶり、元気してた?つーかここどこ??笑』
彼女はしばし沈黙し答える。
『あー、好きだった女の子に見えてるんだwきも』
…
意味がわからない。
見えてる…ってどういうことだ?
考えている俺の顔を見て、彼女は笑いながら
『あんた死んだのよ、トラックに轢かれてwwウチのせいなんだけどねwww』
『あ!ここどこ?だったっけかw天国と地獄の分かれ道よここ!どっち行きたい??wあんた生きてる間なーんもなしてないから選べんのよww』
『はやく選んでその紙に名前書いて血判押してねwウチも忙しいからさぁwwこの後合コンでねww』
うん、めっちゃマシンガントーク。とりあえず落ち着いて情報整理だ…。
まず、俺はこいつに殺されたらしいwくだらねー夢だなw
そしてここは天国と地獄の分かれ道か。
せっかくだし楽しむか!やってやるぜ。
聞きたいことが色々あるが、まずは!!
『お前なんなの?』
『神。』
即答した…、え?こいつ神なの?冗談キツイわ、お賽銭と俺の祈りを返せクソ女。
さて、次は…
『お前のせいで俺は殺されたんだよな?なにがあってこうなったか教えろよクズ』
自称神ことクズ女は答える、
『あ?なにいっちょまえにキレてんだゴミクズ、なにがあったかなんてテメーに関係ねーだろ』
くっ…なんだこいつ!!クソ性格悪いじゃねぇか!!
しかしここはひけねぇ!!
『知る権利くらいあるだろーが!お前のせいなんだろ!?説明しろボケ!!!』
『うるせーな!!!クソ人間の分際で神に口利いてんじゃねーぞ!!ぶっとばすぞボケぇ!!!はやく血判押して地獄いけやぁ!!!』
チッ…さりげなく地獄行きにしやがって…!
にしてもリアルだ、明晰夢ってやつなのかな。
しかし一向に進まねー、一度下手にでるか……
『今までの無礼、大変申し訳ありませんでした。お詫び申し上げます。どうか理由だけでも教えてくれないでしょうか……』
ゴミクズクソ女(神)は満足そうに、
『それでいーんだよ!バカが!!ハハハ!!仕方ねーな!教えてやるよ!これ見ろ!よぃしょっと!』
ドンッッ!!
と突然現れた机の上にゴミクズ女がデッカい本を叩きつけた。
そして叫ぶ。
『こいつはな!地球にいる人類の名前全部のってんだよ!それでな!w』
カス女はバッ!と本を開き俺の名前、山口勃起を指差す。蛍光ペンで線引いてあった…英単語かよ…。
そして言い放つ。
『ここのな!隣のやついんだろ!!本当はこいつが死ぬことになってたんだよ〜wこいつ重犯罪者でさ!!子供大人関わらず30人くらい殺してる本物のクソ野郎だ!許せねーよなぁ??』
うん、たしかに許せないな。
しかしこの名前、以前指名手配で見たことがあるな。
名前が同じだから、よくからかわれたんだ。
『そんでよ?天国の議会でこいつブチ殺すことに決まってな!責任者にウチが選ばれたんだよ!スゲーだろ!?』
すごいのか?面倒押し付けられただけじゃねーの?
女は続ける
『でなー、いざブチ殺す!って考えたはいいんだけどさ、漢字忘れちまってよwwなんだったかなーwたぶんこいつだよな〜wって具合でよw』
もう話見えた。
『で、間違えてお前ヤっちまったってわけww許してネ☆』
『許すかボケェェェェェ!!!!!!!!』
例え夢だとしてもあまりに適当だなコイツ…なんか腹立ってきたぞ。
『おいクソ女、つまりテメーの漢字間違いのせいで俺は死んだんだよな?』
カス女は苛立ちながら答える、
『チッ誰がクソ女だゴミ人間!!
ま、そーゆーことになるなw次は漢字勉強しとくわwwwwつーわけでよ、はやく地獄選んで血判押しとけバカww』
クソが…こうなったら良心に訴えて傷つけてやる…このゴミにそれがあるかは知らんが…
『俺のことを産んでくれた両親や大好きだった友人達に対して申し訳ないとか思わねぇのか?』
『…思わねぇよ、さっさと地獄行けバーカ』
ちょっとだけしおらしくなったか…?やはり腐っても神か…傷つけ!!
『大体よ、天国ってのは人の命を勝手に奪っていいものか?悲しむ人がいることを考えねーのか?』
クソ女は鼻クソをほじりながら言う
『知らね~wしょせん人間だからなw』
チッ…このゴミクズマジぶん殴りてぇ…
コイツに精神攻撃は通用しねぇ、もういい、聞きたいことだけ聞くか。
こういう場合は蘇生して貰えんのかなぁ、
『俺生き返りたいんだけどさ、できねーのかゴミ?』
クソ女はバカにしたように
『できるに決まってるだろw神なめんなwつーか何、お前生き返りたかったの??w』
なに当たり前のこと聞き返してくるんだこのゴミは、
『生き返りたいに決まってんだろ、つーかできるならさっさと戻してくれ。』
なんだったんだ、さっきの地獄行けやらなんやらは…
つーか結構簡単に生き返れちゃうんだな。
バカな友人達にこのクソ女神の話をしてやろう。
などと考えていると、
クソ女神は思い出したように言った、
『あ、わりーけど元の世界は無理な。他の世界になるから覚悟しとけよw』
お〜、異世界転生系になんのか!悪くないな。どんな世界があるんだろうか、どうせならハーレム系がいいな。
などと呑気に考えていると、女神が
『お!ちょうど下でお前の葬式やってんぞ!!』
などと言い出したので、せっかくだから見せてもらうことにした。自分の葬式を見るだなんて、いい笑い話ができるなw、とこの時は思っていた。
女神はモニターを出現させ映像を見せてくれた。
そこに映っていたのは、泣き崩れる母親、拳を握り震えている父、一緒に遊んでいた友人達の涙、そして親友の号泣している姿だった。
想像以上にキツい…見ていられない…
『もういいわ、こんな夢、辛すぎて見れねぇ。終わってくれ』
『夢じゃねーぞ?』
と女神は即答する。
俺はだんだんと不安になってきた…まさか本当に死んだのか?俺が…?いや、そんなことはない。第1、トラックになんか轢かれてないしな。
女神は察した顔をして、
『そっか、あまりに一瞬だったから死の実感とその記憶がなかったんだな。お前は後ろから突っ込んできた居眠り運転に轢き殺されたんだよ。』
そう言われ、俺は最後の記憶を思い出そうとした…
俺はあの日、友達とカラオケに行った帰り道…
後ろから大きな音がして、びっくりして振り返り…
そこからの記憶がない。
『思い出したみてーだな、悪かったミスっちまって。すまねぇ。』
女神は頭を下げている
そうか…俺はあの時死んだのか。じゃあさっきの葬式の映像は紛れもなく本物…。
泣いている家族も、親友達も…
俺は生まれて初めて、いや死んで初めて命の有難さを知った瞬間だった。
悲しみで顔を歪ませる俺をみて、クソゴミカス女が4、5枚の紙を広げて言った
『まー!そう落ち込むなって!!wこれから新世界行くんだぜ??もっと元気に行こうぜェーィ!!w
さ!どの世界行きたい??特別に選んでいいぞ!!』
なんで俺は殺人犯に慰められてんだ…意味わかんねぇ…それどころじゃないんだよ、押し寄せる悲しみの波で目がよく見えねぇんだ…。
動かなくなった俺をみて女神はウザそうにしていたが、痺れを切らしたようだ、俺に両手を向け
『仕方ねぇなァ…必殺!スーパーポジティブ&ハイテンションになる究極魔法!絶倫マカビンビン光線!!!ww』
…
バカなのかコイツは…などと思った直後、
両手から金色の激しい光線が飛び出し俺を直撃した!
…
……
………きた
キタ……キタ…
キタキタキタキタ!!!
キタキタキタキタキタキタキタキタ!!!!!
『燃えてきたァッッッ!!!!!
行ってやるぜ異世界ィ!!なんでも来いやァ!!
さぁ!候補よく見せろクソ女神ッ!!!』
女神もテンションがブチ上がり、
『おう兄貴ィ!!こいつらだ!!今から教えてやんよォ!!
なんでも好きなとこ選んでくれぃ!!!
まず1つ目ェ!!!』
1枚目の紙を叩きつけ、女神は叫ぶ
『こいつは魔法が電気の代わり果たしてるような世界だッ!!世の中の全ては魔力で解決ッ!力あるものが世界を統べる!!最強を目指す漢の世界だっ!!』
俺は同調する
『最ッ高じゃねぇか!!漢の世界!!血肉が湧き上がってくるゼェ!!!!俺が世界最強だぁぁあ!!!』
続けて女神は2枚目の紙をみて叫ぶ、
『こいつァ!まだ発展してない世界だぁ!!ここに住む奴らは頭が弱ェ!!バカばっかりだから兄貴でも世界一の賢人になれるゼェ!!!!』
また、同調する
『兄貴でも、は余計だぁ!!!だがカッケェな!!頭良かったら女にモテまくりじゃねぇかッ!!世界の女を食いまくり!ヤリチン王になってやるぜェ!!!』
女神は3枚目をぶん殴り咆哮する
『ここは戦争で滅んだ世界だぁぁ!!!食い物もなく!生きる人もごくわずか!!みな明日への希望すら持ってねぇ!!!滅びた世界の再建!!これこそ英雄だろぉ!!!』
またまた同調する
『いいねいいねぇ!!!そしてその救世主はこの!俺ェ!!!俺が世界を救い英雄になる!!!広がる未来に!!夢が溢れてる!!!!!』
女神が金切り声で叫び散らし、紙をビリビリに破きさる、
『こいつが4枚目だぁぁ!!!これはゲームの世界ッ!!ゲームのように自分のステータスやレベルが存在する!!!!目で見えるからやりがいが!!自慢できるから喜びが!!!何もかもが数値化した世界だ!!!』
またまたまた同調する
『最ッ高だなぁ!!!つまり努力した分強くなれんだろ!?!?イカすじゃねぇか!!努力は最高だ!!!努力に勝る才能はねぇ!あっちゃいけねぇ!!!』
そして気が狂ったのか、テーブルを破壊し紙を焼き尽くして女神が激昂する
『そしてラストォ!!!!!
ここは忘れられた世界!!生きるものたちすべてから忘れられた者たちの住む場所!!世の中で爪弾きにされたものもいる!!!!』
俺は張り裂けんばかりの声で
『こいつがラストかぁっっ!!悪りぃが忘れられるつもりはねぇ!!!!俺は人の記憶で生き続ける史上最強完全無欠の漢ッッッ!!!!!世界は俺のことを語りつぎやがれぇぇぇええ!!!!!』
俺、女神
『『ウオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!』』
そして女神が問いかける!
『さぁ!勃起!!お前はどの世界へ行くんだ!!!』
俺の答えは決まってる!
『①の世界だっっ!!!昔から魔法がつかってみたかったんだ!!!!そして世界最強になる!!!!』
女神は大きくうなづく
『おお!!行ってこい!!勃起ならなれるさ!世界最強に!!!!!!』
俺は目を輝かせ期待を膨らませ
『ああ!!!行ってくる!!!ありがとなぁ!!!』
その瞬間!!
俺たち2人の足元の雲が開き!!突如浮遊感に襲われる!!!ヤベー落ちてる!?!?こっから行くのか!!!!!
ここで意識が途絶えた。
『…女神の足元の雲、開いてなかったか?』
絶倫マカビンビン光線について
これは人を超ポジティブ状態にさせることのほか、嫌な記憶や辛い記憶を思い出しづらくする力があります。