表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
おねえちゃんず  作者: もちきんちゃく
1/2

第一話:突然始まる新生活

大都会暮らしをしていたは突然の出来事により

夏休みに田舎へとやってきた。

簡潔に言おう

“新しい家“と“家族“が出来るのだ。


事の発端は


「俺、再婚するからな」


少し前に親父に唐突に告げられたひとこと

俺は夕飯をこぼしそうになった。

そんなことは初めて聞いたからだ。親父に再婚したい相手がいることすら知らなかった。


「な、なんだよそれ!聞いてねえーぞ」


「あーわりぃわりぃ!まぁ焦るな。

それでだな夏休みに引っ越すことになった」


親父はビールを片手にのんきに語る。

焦るよ、なんだよ勝ってすぎんだろ!

てーか引っ越しって。


「簡単に言えばこの家とお別れして、再婚相手の家へと引越すことに

なったんだ。がははは」


「簡単に言うなよ」


と言ったものの中学生の身であり親の言うことに

逆らえない哀しい立場であった。

ほんと身勝手な親を持つと苦労するぜ。


納得いかない気持ちを抱えながら

仕事の都合ですぐに越してこられない親父をひとまずおいて

ひとりで田舎へとやってきた。


「しかしこの町自体は悪くもねぇかもな」


歩きながら風景を眺めるとそばには綺麗な海が広がっていた。

今まで馴染んていた故郷には無かった風景である。


坂道を上った森林奥地に

引っ越し先があることを親父にもらった

手書きの地図を見ながら確認する。


「家までいくのに苦労するなこりゃ」


ようやくして坂を上りきり更に山奥に入ったところに

年式がたっていそうな大きい一軒家がたっていた。

わりと立派な家だな。今までアパートぐらしだったから

少しだけわくわくしてきた。


「ここで間違いないよな・・・・」


俺は緊張しながらインターホンを鳴らす。

再婚相手の女の人どんな人だろう、優しい人だといいなー

と期待を胸にしているうちにドアが開けられ・・・・


「いらっしゃい!はると君だよね?」


「えっ」


現れたのはとてもきれいな女の人だったそこまではいいとして

この人絶対10代だろう!親父なに10代に手を出してるんだよ!


「さっきはると君のお父さんから今はると君が向かってるって

電話貰ったの」


「あなたが親父の再婚相手ですか・・・・」


「え?」




「お父さんからわたしたちのこと聞いてなかった?」


「いえなにも、あありがとうございます」


俺はテーブルに通され

出されたお茶をありがたくいただく。

どうやらこの女の人は

再婚相手のママの娘さんらしい。

あー変な汗かいた。ただでさえ汗かいてるのに

まったくあの親父。


「そうだったんだね。びっくりさせてごめんね・・・・。

いまお母さんいなくて。私みつきって言うの。高校1年生。よろしくね」


「あっ、はい、よろしくお願いします。言うまでも無い感じですがおれは

はるとです。中学1年生です」


みつきさんか。優しそうな人だな。それに・・・・すごくかわいい。

そ、それに・・・・パイが大きい・・・!

目線が釘付けになりそうなのを必死に抑えながらちらちらと確認!

こんな人だったら仲良く暮らしていけそうだな。

うーん単純だな俺は。


・・・


「急にすいません、トイレはどこですか?」


歩いてくる途中ずっとトイレが無くて我慢していたが限界が来だした。


「廊下出て右側だよ。大丈夫?案内しようか?」


「い、いえ大丈夫です」


俺は廊下を出て思わず股を抑えた

もう限界なんだ

こんな姿みつきさんに見られたら恥ずかしすぎる・・・・


小走りでトイレの方へと向かおうとしただが

俺は思わず足を止める。

廊下の真ん中で女の子が眠たそうにたっていてたからだ。


誰だ・・・いやそれどころじゃない漏れそうだ。


女の子は眼を擦っていたが

すぐに俺の姿に気づいて無表情のまま固まる

そして視線は俺が抑えてる股へ


あ、これはやばい・・・・


女の子はなおも無表情のまま

この場から走り立ち去る。


変質者だと・・・思われたか

うっ、それより先を急ごう!




用を足しすっきりして居間へと戻ると

先ほどの女の子がみつきさんに脅えるように抱き着いていた。

そしてみつきさんはやさしい口調でなだめる


「さっきはると君が来ること言ったでしょ?」


「・・・・忘れてたもん」


「そっかもう大丈夫だからね」


更に髪を撫でながら女の子を

なだめるみつきさんそしてようやく俺の気配に気づいた。


「はると君おトイレ大丈夫だった?」


「はいおかげさまでなんとか。えーとその子は?」


「ゆうちゃん。私の妹。ゆうちゃん自己紹介できる?」


「・・・・・出来ない」


「えーとゆうちゃんは中学2年生」


「年上かー。よろしくな」


応える声は無かった。やはり先ほどの件で軽蔑されてしまったのだろうか

初日から嫌われるとは・・・・この先が思いやられるな。

まだそうと決まったわけではないが不安な気持ちを募らせながら

ゆうさんを直視・・・・出来ないっっっ!

ぎりぎり布が隠れるようなキャミソールのおかげで

布が見えちゃってる・・・かなり。

み、見てないおれはなにも見てないぞっっっっ!


「そうだはると君お部屋案内してあげる!」


「あっはいっ!ありがとうございます。よろしくお願いします」


「そうそう気になってたけど、敬語じゃなくていいよ。

これからはわたしたち家族なんだから」


「そう・・・そうです・・・そうだな。ありがとう!」


家族か・・・事実だが

改めて言われるとやっぱり嬉しいなー


「ゆうちゃんはどうする・・・・?」


「・・・・行く」


「じゃあ、一緒に行こうか」



年式のある軋む和の階段をあがり

2階へと到着。

細い廊下に部屋が4つほどならんでいて

一番左端の部屋へと案内される。


「ここがはると君の部屋だよ〜」


ふすまの扉・・・

もしかして鍵とかないのか?

思いつつ俺は部屋の扉を開ける。


「結構広いんだな。おう、畳みか!」


俺の住んでたうちは洋式のアパートだったため

思わず畳に感動してしまった。

テレビでは良く見たことあるけど実物を目にするのは初めてだな。


「気に入ってもらえたかな?そうそうここから見える景色もいいんだよ」


みつきさんが部屋に入りカーテンを開けるとそこには先ほど見た蒼い海が広がっていた。


「この部屋から海が見えるんだ」


「そうなの。綺麗だよね」


「綺麗だよなーーそれに・・・良い町だな」


そう告げると

みつきさんは

幸せそうに笑ってみせた。


「うん。何もない町なんだけれどここにいると

すごく気持ちが落ち着くの」


確かになんだかわかる気がする。

みつきさんもこの街がすきなんだろうな。


「改めてよろしくねはると君」


「おう、よろしくな」


「・・・・・・」


こうして親父の再婚による俺の新しい生活が幕を開けた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ